専門学校教員・大学講師のお悩み解決を支えるサイト
ブックマークした記事一覧
TOP 記事 【5】惹きつけるプレゼンテーションスキル

連載【伝わる・信頼される】先生になる!教務スキルアップ講座

専門学校の先生にとって、【伝わる】授業・【信頼される】学生対応は、専門分野の知識と並ぶ大切な要素。新任の先生も、スタイルの固まってきた先生も、教務スキルを自己点検してみませんか。航空系・医療系をはじめとする多くの専門学校・大学で教え、学生・卒業生から愛される川口先生とお送りする連載です。

皆さん、こんにちは。
季節は秋に移り変わり、早いもので今年も残すところ、あと2か月半となりました。

第5回は、プレゼンテーションスキルと題し、学生にとってわかりやすい授業をするためのポイントを お伝えしていきたいと思います。

学生にとってわかりやすい内容ですか?

講師の先生方は、毎回、90分の授業の組み立てをどうしようか、学生に興味を持ってもらうためにどのような展開にしていこうかと、日々、悩むことも多いのではないでしょうか。

最近はコロナでオンライン授業が続いていたこともあり、パワーポイントを使用することも多くなってきたと思います。

パワーポイントのスライド作成に全力を注ぎ、そこで満足してしまう先生方をお見受けすることがあります。
完璧なパワーポイントの資料を作ったとしても、学生に伝わっていなければ、それは自己満足の世界にすぎないのではないでしょうか。

あるセミナーに行ったときのことです。

講師の先生は、熱心に話され、パワーポイントも大変素晴らしい出来栄えでした。
しかし、セミナーを終えた後、何を学んだのか、つかめないままだったのです。

その原因は、1枚のスライドに、文字や図など、情報が盛りだくさん入っていたことでした。
目と耳を必死に使ってもなかなか追いつかない膨大な量で、それが次のスライドもまたその次も、先生が画面をクリックするたび、繰り返されました。

挙句の果て、一番聞きたかった内容が時間切れで聞けず、尻切れトンボになってしまったのです。

先生にしてみたら、受講生のために、あれもこれもと教えたかったことと察します。
ただ、内容を詰め込みすぎたため、要点をつかめずに終わってしまいました

これは、聞いている側が文字を読むことに必死になり、パワーポイントは素晴らしくても伝わっていない、典型的な例です。

「伝えた」と「伝わった」の違い

それでは、ここで「伝えた」と「伝わった」の違いについて、考えてみたいと思います。
プレゼンテーションスキルの核ともいえる部分です。

<なぜ伝わらないのか?>
1.人は「知りたい」と思う話しか聞かない。
2.わからない言葉があるとその先は聞かない。
3.話す側が下手だと聞かない。

学生に「伝わる」プレゼンテーションをするには、学生一人一人に目を向けて、面白そうと思ってもらえることが第一歩です。
そのためには、授業の導入部分がとても大切になってきます

授業の構成
導入(20分)→展開(60分)→エンディング(10分)

1回の授業を90分として、以下の3つの構成に分けてみます。

導入(20分)●今日の授業の主題について
 ・先週のことは忘れている学生が多いので、前回の授業の要点を復習
 ・今日の主題は、なぜ必要か?
 ・学ぶことで何が習得できるか?
授業に関連した話題のニュースを面白く取り上げる
 ・写真や動画を見せる
 ・教室の雰囲気を和ませる
展開(60分)●授業の中心部分。
 ・いくつかのパートに分け、その都度、要点をまとめる(学生の集中力を持続させる)
 ・「なぜ〇〇は〇〇なのか」という問題解決型で、常に学生の関心を引きつける(グループ討論など学生が参加する機会を設ける
 ・教科書に載っていない最新の情報・知識を盛り込んだ実例を紹介する
 ・具体的な例をあげる
エンディング(10分)●効果的なまとめ
 ・今日の授業の内容をもう一度復習
 ・今日の主題に対する結論とは?学生に投げかけてみる
 ・次回とのつながりを示す
 ・前回の復習から始まり、次回の予告で終わることで学生の記憶効率を高める

話すだけの講義では、すぐ忘れてしまう

授業で聞いた知識が半年後に、どれだけ定着しているかを測定した研究結果があります。

アメリカ国立訓練研究所の研究によると、講義を聞いていただけでは5%読書(テキストを読む)は10%視聴覚(パワポ、ビデオ等)は20%グループ討論は50%になります。
他の人に教えると90%という非常に高い結果がでています。

ラーニングピラミッド(出典:アメリカ国立訓練研究所)

上記の図からみても、話を聞くだけの講義は、学生でなくともすぐに忘れてしまうのがわかります。

惹きつけるプレゼンテーションのコツ

学生の興味を惹きつける、プレゼンテーションの特徴をご紹介します。

  1. 共感するものがある、心に訴えるものがある
  2. 聴き手の身になる
  3. 視覚+聴覚(目と耳)を刺激する
  4. ユーモアがある
  5. 声のトーン・強弱でメリハリをつける
  6. パワポのスライド1枚に情報を詰め込みすぎない

最後に

プレゼンテーションは、相手へのプレゼント(贈り物)
相手に喜ばれるものを贈るのがプレゼントですよね。

自分がしたい話をするのではなく、相手が聞きたい話をすることを心がけましょう。

この記事は役に立ちましたか?

\ぜひ投票お願いします/
この記事を書いた人
川口 晴美

川口 晴美

元日本航空グランドスタッフ。在職14年の間、JAL「サービスの達人」社長賞や社内接客大賞「ホスピタリティ賞」受賞。全国各地の空港で指導教官として勤務。退職後、大学、専門学校の非常勤講師として客室乗務員やグランドスタッフを多数輩出。現在は、大学、専門学校(医療系、留学生)高校、NHK文化センターで教える。
オフィス川口を設立し、学生の就活サポート、各種検定、企業研修を手掛ける。サーティファイ認定会場。

オフィス川口HP
https://office-kawaguchi.jimdofree.com

週間アクセスランキング

お問い合わせ
LINE登録
メルマガ登録
LINE登録
メルマガ登録
トップへ戻る