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学校の外でも「先生」でいなきゃダメ?

2022.11.01 記事 教務情報

連載侑加先生のお悩み相談室

先生に特有のお悩みから、ワークライフバランス、キャリアデザインまで。「他の学校はどうなんだろう、他の先生はどう考えているんだろう……」と思ったら、学校の現場にも詳しい侑加先生に相談してみませんか?

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今回は、「学校の外での過ごし方」についてのお悩みです。
学校の外で、学生や保護者の目を気にしたことはありませんか?

職業が「先生」だからこそ、職場を離れても気が抜けない。
学校の外でも、「先生」として過ごす必要があるのかどうか……侑加先生に聞いてみましょう!

【今回のお悩み】棚橋先生(仮名)(女性・20代)

保育系の専門学校で教員として勤務をし始めて4年目です。
授業は児童の食事と栄養、健康の分野を担当しています。
今年の春に初めて担任として卒業生を送り出し、学生の成長に携わることのできるこの仕事に誇りとやりがいを持っています。

同僚もみんな親切で、よく授業やクラス運営についてアドバイスをしてくれるので仕事については悩みながらも順調に経験を積んでいると思います。
今回は、「学校の外での私」について相談にのっていただきたいです。


先日、こんなことがありました。
高校時代の友人と久しぶりに会おうということになり、少人数で、感染対策のされた場所で、お酒を飲みながら食事をしました。

たまたま今年の春まで担任していた卒業生の保護者が同じお店で食事をしていたようで、後日その卒業生からLINEで連絡がありました。

「先生〇日に〇〇で飲み会してたでしょ?
親が、けっこう派手な人たちと騒いでいるの見たって言ってるよ」

友人のひとりは、美容関係の職に就いており、たしかに私と比べれば髪型や服装の自由度も高く、見た目は派手な部類に入るかもしれません。

久しぶりの再会だったので盛り上がり、だれかが少し大きな声を出す場面もあったかと思いますが、
お店や周りのお客さんに迷惑をかけるような行為はしていません。

私は、勤務時間内は「先生」として背筋を伸ばし、身だしなみを整えて、緊張感をもって過ごしてします。

それ自体は他の職業でも同じですし当然のことだと思っていますが、「先生」だからといって休日まで気を配らなければならないのは窮屈に感じます。

付き合う友人も選ぶ必要がありますか。
「派手な人たちとの食事」は、教員としてふさわしくない行為なのでしょうか。

学校の外での過ごし方について、アドバイスをいただけますと幸いです。

今月の注目コンテンツ

専門学校の先生は、「幅広い視野を持つ社会人の先輩」でありたいですね

保育系の専門学校の先生は、「先生の先生」です

棚橋先生、貴重なご相談をありがとうございます。
学校外でも「先生」として過ごす必要があるかということですね。
葛藤を抱える先生方も多いのではないでしょうか。

保育系の専門学校にお勤めで、「児童の食事と栄養、健康の分野」を指導されているとのこと。
乳幼児にとって、一番大切なことですよね。
食べることは生きることですから。
でも、専門学校生の中には、朝食抜きで出校したり、ランチは菓子パン一つという人もいたりして、栄養不足ではないかと心配になるようなケースもあります。
食事と栄養についての知識は、学生自身にとっても健康に生きるために貴重な内容ですよね。

保育士や幼稚園教諭を目指す学生は、純粋で優しい性格の人が多いと思いますが、やや幼い傾向が見られるとも聞きます。
自分が保育園に通っていた時に楽しかった、当時の先生に憧れて目指すという理由が多いことも影響しているかもしれません。

保育実習・幼稚園実習では、園児と関わる以外に、先輩職員に仕事を習ったり、送迎時に保護者に挨拶をしたりします。
地域によっては、パパママのお迎えは少なく、おじいちゃんおばあちゃんが多いそうですね。
すると、園児の様子を手短に伝える際にも、自然な敬語を交えた会話が必要で、コミュニケーションに戸惑いを覚えるケースも多いそうです。
担任としては、現場に入れば「先生」と呼ばれる学生に対して、社会人としての話し方や振る舞いを教える必要があるわけですね。
棚橋先生は、「先生の卵」の先生でいらっしゃるわけです。

栄養を教える専門家として、先生としての自覚やコミュニケーションを伝える担任として、やはり責任が重いですよね。
だからこそ「背筋を伸ばし、身だしなみを整えて、緊張感をもって過ごして」いらっしゃるのだと思います。素晴らしいです。
学生もそうした先生を信頼し、2年間学び、無事に卒業できたのだと思います。

20代の女性は、社会の中では、まだまだ若い存在です

20代から「先生」と呼ばれる生活をしていると、先生らしくなり過ぎてしまう人がいるようです。
1日中先生、1年中先生、10年間先生と呼ばれると、「私は先生なんだ」となってしまうのですね。
しかし、広く社会を眺めてみると、20代の方は、まだまだ若輩です。
一般企業の勤務でしたら、下働き的な仕事も多いでしょう。
20代の女性と40代の男性が同じ内容やレベルの仕事をするということは、まず考えられません。

先生という職業は、年齢や性別を問わず、担任を持ち、教科指導をします。
そして、お互いを「先生」と呼び合います。
各自が専門分野を持っているということもあるのですが、独立した存在であり、必要に応じて、縦の繋がり、横の連携を意識するという働き方をします。
一般社会では、珍しい形態といえるでしょう。
つまり、20代女性の裁量権も大きいのです。
採点用の赤ペンで、保護者へメッセージを書いた先生がいましたが、これは失礼です。
先生は子どもの先生であって、保護者の先生ではありません
人生の先輩に対する謙虚さは、常にもっていたいものです。

頼まれていないのにアドバイスをしたがる、上から目線で評価する、間違えても謝れない、常に声が大きい、自分の専門分野の話をしたがる、今風に言うとマウントを取りたがるという傾向は、先生の中に多いようです。
ベテランの先生で、学外でも「~先生」と呼ばれないと気が済まない人や、上座に座らないと不機嫌になる人、相手は大人になっているのに、いつまでも「教え子」と呼ぶ人も見ました。
上司や周囲の人から叱られることに抵抗感をもち、未知の分野への知的好奇心が少なくなり、守りに入るパターンもあるようです。
私自身も、声が大きいと注意された経験があり、気を付けるようにしています。

保育園や小学校の先生は、園児や生徒の前で、自分のことを「先生」と呼ぶことが多いようです。
これは、乳児に対し、先生という存在を教え、ママからの自立を少しずつ促す効果があると聞いたことがありますが、特殊ですよね。
専門学校生は年齢的には大人ですから、学生に対する先生の一人称は「私」が適切だと思います。
一人の社会人として、同じ分野を志す一人の先輩として存在しているというのが、自然ではないでしょうか。

美容関係の職に就くお友達は、貴重な存在です。
平衡感覚を保つためにも、先生以外とのお付き合いを、ぜひ継続していただきたいです。
20代の美容師さんは、ヘアカラーモデルを兼ねていることもあり、ピンク・グリーン・ブロンドに染めていることも珍しくありません。
見た目は派手でも、半分は仕事なんですよね。
お昼休憩が確保されていないため、午後3時にようやくランチがとれたり、シャンプーで手が荒れたりしているかもしれません。
先生とは違った苦労や喜びがあります。

他愛もない話をする中で、改めて専門学校という職場の良さに気付けることもあるでしょう。
学生世代のファッションの傾向を知ることができて、実習前の身だしなみ指導に活かせるかもしれません。
先生という一つの職務を全うするのは大切ですが、その前に一人の社会人であり、20代の女性でいてください。
幅広い業界や世の中を知るということは、社会に巣立つ学生に声掛けをする際に、必ず役立ちます
この点が、小学校・中学校の先生方と違うところです。
学生は卒業後、社会人になるのですから、先生ご自身が一人の社会人の先輩であるべきだと考えます。

「聞き流すスキル」を使ってストレスコントロールを

色々な人が色々なことを言う時代、聞き流すのも一つのスキル

LINEで連絡をくれた卒業生の保護者は、40代後半以上の年齢でしょう。
中高年になると、来し方を振り返るようになります。
自分の人生は大変なこともあったけど、まずまず良い人生だったと思う人が多いそうです。
未知なることに挑み、変化に富む刺激的な毎日を過ごす人は少なく、先の人生を見通せるようになる人が多いということでしょう。
子育ても一段落、まさに卒業生の親御さんの年代です。

「けっこう派手な人たちと騒いでるの見たって言ってるよ」という内容には、「先生ともあろう方が、あんな派手な人たちと飲み会なんかして、先生としてふさわしくない」という批判の意味が含まれていますよね。
でも、先生方は、お店や周りのお客さんに迷惑をかけるような行為をしていないのですから、全く問題ありません。
感染対策のされた場所で少人数だったわけですし、問題視されるようなことでもありませんよね。

仮に別の卒業生だったら「お母さん、先生だって友達と飲み会ぐらいするでしょう、別に迷惑かけてないんだからいいじゃない」と反応し、LINEを送ってこなかったかもしれません。
また、別の保護者だったら、「先生もお友達と楽しく過ごす時間があるのね」と温かい眼を向けるだけで、自分の子どもに話したかどうかも分かりません。
つまり、見る人によって、どう捉えるかは違うということですね。
人によって常識は違います
年代や性別によって、また、その人自身が育った環境によっても違います。

30代になる頃は「まだ結婚しないの?」、結婚すれば「子ども産まないの?」、一人産めば「一人っ子じゃ寂しいよ」などと、言う人が現れます。
フルタイム勤務で二人の子どもを出産した友達は、「子育ては3人目からよ」と職場のパートさんに言われたと嘆いていました。
こうした発言をする多くの人は、自分の人生がとても良かったと振り返るので、「若いあなたにアドバイスをしてあげたい」というスタンスや、「私は立派な人生を歩んできたのよ」と自慢したいだけという場合もあります。
悪気はないのですが、見識が狭く、相手の家族環境や仕事の状況、健康状態などを慮ることができない人達です。
セクハラ・パワハラなどのコンプライアンス研修を受けたことのない人が大勢います。

SNSでも、無記名で批判をすることがあるようですね。
これから先、色々な人が全く責任を負わない立場で、色々なことを言います。中には、心からの助言をくれる人もいるでしょう。
しかし、心無い言葉にも出合うでしょう。
「あぁ、こんな風に思う人もいるのね」と受け流すことも大事ではないでしょうか。
その都度、自分を責めたり、落ち込んだり、怒ったりしていては、心の平静は保てません。

個室も上手に利用し、ストレスコントロールを

棚橋姓は、珍しいですね。
身近にいないお名前で、人の記憶に残りやすいと思います。
健康診断で訪れる病院でも、お名前を呼ばれることでしょう。
待合室で気付く人もいるかもしれません。
専門学校で毎年沢山の学生や保護者に出会います。
多くの学生にとって最終学校ですから、担任の棚橋先生を恩師と思い続ける卒業生も保護者も増えるばかりです。
有名になりたくなくても、有名な先生になっていくでしょう。

学生時代にアルバイトでお世話になった先輩が、ラジオパーソナリティになりました。
You Tubeもあるこの時代で、彼女は売れっ子です。
仲間内で集まるとき、幹事は個室を予約しています。
レストランの個室は高価だと思っていましたが、個室代もかからず、案外お値打ちで利用しやすいところが多いのです。
他のお客様にも迷惑がかからず、お店のスタッフの方も、余計な気遣いをしなくてすむので楽なようです。
私達も落ち着いて、お酒も食事も会話も楽しめます。

令和の今、コロナ禍もあって、一人焼肉、お一人様旅行など、流行していますよね。
個室も増え、少人数で集まる時など、気軽に利用でき、とても便利です。
部屋を完全には仕切らず、大きな暖簾を掛けてプライベート空間を作る居酒屋も増えました。
カラオケ店の食事も美味しくなり、嬉しい限りです。
ぜひ、地元のお店をリサーチしてみてくださいね。

長く仕事を好きでいられるコツの一つに、「ストレスコントロールが上手くできること」が挙げられると思います。
見た目の地味・派手な様子に関係なく、かけがえのない友達とのお付き合いを大切に、20代の女性として、一人の社会人として、溌溂とした毎日をお過ごしくださいね。
棚橋先生のお幸せを願っています!

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この記事を書いた人
侑加先生

侑加先生

一般企業を経て、専門学校に正教員として勤務。
現在は、企業・大学講師、小中学生の塾経営。
趣味は、お笑いと高校野球、旅行。一児の母。

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