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令和3年度学校基本調査 専門学校向けまとめ資料【Excel&PDF】

連載専門学校のための行政文書ポイントチェック

現場の先生も、教育行政の大きな流れを把握して先々を見据えておくことが大切ですよね。 とはいえ、行政文書は往々にして情報量が多いもの。 なかなか読み解くハードルが高いと感じている先生も多いのではないでしょうか。 このシリーズでは、行政文書の中から専門学校に関係のありそうなところだけをピックアップしてご紹介します。

2021年(令和3年)度学校基本調査の確報(確定値)が2021年12月に公表されました。
弊社ウイネットでは毎年この統計データを社内での分析用に編集し、資料を作成してきましたが、この資料が先生方のお役に立つこともあるかと思い、ダウンロード資料としてご用意いたしました。

学校基本調査は幼稚園から大学まで学校全般についての調査ですが、こちらの資料では元の統計データから主に専門学校に焦点を当てて抜粋、編集しています。
専門学校の現況の分析や将来予測などにお役立ていただければ幸いです。

▼元となる政府統計データと文部科学省HP内学校基本調査ページはこちら
[政府統計の総合窓口(e-Stat)]学校基本調査
[文部科学省]学校基本調査

※※※
配布資料は政府統計をもとにウイネットが表の形式を整えるなどの編集を加えたものです。
編集の過程でデータに誤りが発生しないよう注意し、元データとの照らし合わせもできる限り行っておりますが、確実に誤りのないデータをお求めの場合は政府統計の元データをご参照くださいますようお願いいたします。
また、万一配布資料内に誤りがございましたらお問い合わせフォームなどよりお知らせいただけますと大変幸いです。
※※※

この記事内では学校基本調査についての基本事項と、ウイネットの考える「見どころ」を紹介します。

「学校基本調査とは何か」をよくご存知の方は「見どころ」からご覧ください!
(このリンクをクリックすると「見どころ」の章までジャンプします)

学校基本調査の概要と用語を解説

学校基本調査とは、「学校に関する基本的事項を調査し,学校教育行政上の基礎資料を得ること」を目的として国が毎年実施する調査です。
対象は「幼稚園、幼保連携型認定こども園、小学校、中学校、義務教育学校、高等学校、中等教育学校、特別支援学校、大学(短期大学を含む)、高等専門学校、専修学校及び各種学校」です。

▼詳しくはこちら
[文部科学省]学校基本調査-調査の概要

調査結果は、調査年の8月に「速報」、12月に「確報」(確定値)として公表されます。

学校の区分【専修学校と専門学校/高専と高等専修学校は別モノ】

学校基本調査などの資料を見るとき、日常的な言い回しとは違う用語もあるのが戸惑いやすいところだと思います。
特に学校基本調査を読むうえでしっかりと整理しておきたいのは学校の種類と名称です。

紫色のグループが「専修学校」

専修学校には「専門課程」「高等課程」「一般課程」の3つの課程がありますが、その違いは入学資格です。
「専門課程」の入学資格は高卒または3年制高専卒以上、「高等課程」は中卒以上で、「一般課程」は入学資格が特にありません。

私たちが日ごろ「専門学校」と呼んでいるのは専修学校の専門課程であることが多いです。

専修学校の高等課程は「高等専修学校」とも呼ばれます。
ここで紛らわしいのは、「高専」は「高等専門学校」(上図左端)であって、「高等専修学校」は別物ということです。
1文字違いですが、読み違いに気をつけましょう!

また、「各種学校」は専修学校と近い教育内容の場合もありますが、専修学校とは別の基準(各種学校規程)で設置認可されます。
インターナショナルスクールやクッキングスクール、美術予備校などをイメージするとよいかと思います。
とはいえ、たとえば大学受験予備校でも専修学校一般課程のところ、各種学校のところ、法令に基づかない教育施設(無認可校)のところがあるように、教える分野は似ていても学校区分はさまざまです。

配布資料の構成について

配布資料は全9ページのExcel&PDF形式です。
以下のシート(ページ)が含まれます。

  • 高校卒業後の状況
  • 課程別学科別 入学者数
  • 課程別学科別 卒業者数
  • 専門課程 学科別 在籍生数推移
  • 専門課程 学科別 入学者数推移
  • 都道府県別 専門課程入学者のうち大学等卒業者数
  • 都道府県別 専門課程進学率・入学率
  • 課程コード表
  • 18歳人口の予測

令和3年度学校基本調査の見どころ

先述のとおり、学校基本調査は幼稚園から大学まで、幅広い対象を扱う調査です。
ここでは専門学校にフォーカスし、ウイネットの私見としての「見どころ」を挙げていきます。

入学者数・卒業者数

まずは専修学校入学者数・卒業者数です。

専門学校(専修学校専門課程)入学者数は前年より6,124人減って273,462人となりました。
専門課程入学者のうち「新規高卒者」を見ると前年より363人増えています(令和2年174,822人→令和3年175,185人、前年比100.2%)。
また、専門課程入学者のうち「大学等卒業者」も「就業している者」も増えていることから、入学者全体の数が減っているのは留学生数減少の影響が大きいのではないかと推定します。

専門学校(専修学校専門課程)卒業者数は前年より3,537人増えて235,073人となりました。
専門学校(専修学校専門課程)卒業者のうち、就職した者178,898人(76%)、そのうち関係分野への就職164,129人(92%)です。

在籍者数が増えた分野・減った分野

専門学校(専修学校専門課程)の在籍者数607,029人で、4年連続増加しています。

分野別にみると、在籍者数が増えたのは工業(特に情報処理学科)、衛生(特に美容学科)、文化・教養分野のうちデザイン学科・動物学科(文化・教養分野全体としては減少)、教育・社会福祉農業医療(特に理学・作業療法学科・歯科衛生学科)です。

特に増えた学科のうち、情報処理学科は6年連続の増加
美容学科は微増と微減を繰り返していましたが、令和3年には大幅に増加しました。
動物学科愛玩動物看護師の国家資格化も追い風となってますます人気が高まっているようです。
理学・作業療法学科歯科衛生学科はここ数年減少が続いていましたが、久しぶりに増加に転じました。

在籍者数が減った分野は、商業実務経営学科以外すべて減少、特に旅行学科・商業学科)、医療分野のうち看護学科(医療分野全体としては微増)、文化・教養(特に外国語学科)、服飾・家政です。
旅行学科や外国語学科の減少はコロナ禍の影響を受けたものと思われます。

その他ウイネットの気になるポイント

その他、気になるポイントを挙げます。

【高校卒業後の状況】

大学・専門学校への進学率が上昇(大学への進学率は過去最高)し、就職者数・一時就業者数が大きく減少しています。コロナ禍での就職の困難さ・高等教育無償化等の影響があるものと推測します。

【都道府県別進学率・入学率】

資料の「都道府県別専門課程進学率・入学率」シートには、都道府県ごとの「高校卒業者数」「専門課程進学者数」「都道府県内の専門課程入学者数(他都道府県からの進学・過年度高卒生も含む)」をまとめています。
これは、都道府県をまたぐ進学による学生の流入・流出状況を大まかに捉える目的です。
例年、東京都や大阪府などの大都市圏では、「専門課程進学率(専門課程進学者数÷高校卒業者数)」に比して「入学率(都道府県内専門課程入学者数÷高校卒業者数)」が高く、他都道府県からの流入の多さが感じられます。
しかし、令和3年度はこの差が若干狭まっています。
東京都の令和2年の「専門課程進学率」は12.2%、「入学率」は68.4%。令和3年も「専門課程進学率」は12.4%と同程度ですが、「入学率」は62.3%と低下しており、東京都内の専門課程入学者数は61,607人と前年より6,908人減少しています。
コロナ禍による地元志向の高まりや留学生の減少が影響しているものと推察されます。

【18歳人口の予測】

10年後、2031年の18歳人口(全国)は、2021年の18歳人口から10万人以上減る予測。
ほぼすべての都道府県で減少が予測される中、東京都と沖縄県だけが微増の予測です。

【コロナ禍の影響】

令和2年・令和3年のデータを見るときは、コロナ禍の影響を念頭に置かなければなりません。
さらにこれからも数年にわたって様々なところに影響が表れてくることと思います。
数年先を予見するのが難しい状況ではありますが、データの中になにかヒントを見出していきたいものですね。

この記事を書いた人
ウイネット

ウイネット

ウイナレッジを運営している出版社。
全国の専門学校、大学、職業訓練校、PCスクール等教育機関向けに教材を制作・販売しています。

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