モペットとはどのような乗り物?電動アシスト自転車との違いや正しい乗り方を解説

一見すると、電動アシスト付き自転車と変わりなく見える乗り物「モペット」が、近年注目を集めています。自転車とバイクの良いとこ取りといわれており、ちょっとした買い物や通勤に便利だと評判のようです。しかし、ルールを知らないまま乗って違反する人が続出。若者の事故も増えていて、深刻な問題となっています。
そこで本記事では、モペットの特徴や魅力に加えて正しく乗るためのポイントを解説します。便利さだけでなくルールや罰則についても理解し、事故のリスクを減らしましょう。学生への指導にもお役立てください。
目次
モペットとは?特徴や電動アシスト付き自転車との違いを解説
モペットとは、どのような乗り物なのでしょうか。ここでは、特徴や電動アシスト付き自転車との違いを詳しく解説します。
ペダル付きの原動機付自転車
\新型電動モビリティ発表📣/
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マイクロモビリティの普及拡大とニーズの高まりに応えるため、特定小型原動機付自転車を導入し、今春の実証実験開始をめざします。
今後、新型電動モビリティの導入により、より快適に、より安全に移動できる選択肢として、新たな体験価値を提供していきます。 pic.twitter.com/SBgTgwjmaJ
モペットは、エンジンや電動モーターを使った走行だけでなくペダル走行も可能な「原動機付自転車」です。フル電動アシスト付き自転車と呼ばれることもあり、モペットの名の由来は「MOTOR」と「PEDAL」を組み合わせた造語といわれています。
電動アシスト付き自転車との違い
電動アシスト付き自転車と見た目は似ていますが、いくつか異なる点があります。電動アシスト付き自転車はペダルを漕がないと走行できませんが、モペットはエンジンやモーターのみで自走可能です。
また、道路交通法上の扱いも異なります。電動アシスト付き自転車は一般的な自転車と同様の「軽車両」に分類され、歩道を走行できます。一方でモペットの扱いは「原動機付自転車」となり、電動アシスト付き自転車のように歩道は走行できません。違反しないためにも、違いを理解しておきましょう。
人気急上昇中!モペットの3つの魅力

街中で見かけるようになったモペットですが、ここでは、3つの魅力を紹介します。
- 取り回しが簡単
- 原付に比べて軽くてコンパクト
- 経済的
それぞれ解説します。
取り回しが簡単
モペットにはエンジンやモーターが搭載されていますが、自転車に近い構造が多く、車体が比較的スリムです。取り回しが簡単なため、狭い路地や駐輪スペースでも扱いやすいでしょう。またペダル機能があることで、方向転換や微調整も自転車感覚ででき、初めて原付に乗る先生でも安心。「自転車だと物足りないけど、バイクだと大きい」と感じる先生におすすめです。
原付に比べて軽くてコンパクト
扱いは原動機付自転車ですが、重さが20kg〜40kgと軽く、コンパクトなのもモペットの特長。狭い駐輪場や玄関先にも置けるサイズ感のため、保管場所にも困りません。
また、持ち運びにも便利な折り畳みができるタイプもあります。車に積み込んで持っていけば、レジャーや旅先でも活躍するでしょう。
経済的
モペットはガソリンや電気の消費量が少ないため、原動機付自転車に比べて経済的に優れています。燃費も良く、都市部でのちょい乗りや通勤に最適です。万が一ガソリンがなくなってもペダル走行できるため、お財布にも環境にも優しい乗り物といえるでしょう。
知らない人も多い?モペットを正しく乗るためのポイント4つ
電動アシスト付き自転車と見た目が似ていることから、交通ルールを破ってしまう利用者も少なくありません。知らないうちに違反しないよう、正しく乗るためのポイントを4つ押さえておきましょう。
- 原付免許を持っていないと乗れない
- ヘルメット着用義務がある
- ナンバープレートの交付が必要になる
- 歩道は走れない
それぞれ解説します。
1.原付免許を持っていないと乗れない
モペットは、道路交通法上「原動機付自転車」に分類されるため、運転するには「原付免許(原動機付自転車免許)」が必要です。手軽に乗れるモペットですが、無免許のまま乗れば違反となります。必ず免許を取得したうえで乗りましょう。
2.ヘルメット着用義務がある
自転車感覚でヘルメットを被らず走行している人もいますが、モペットに乗る際はヘルメットの着用が義務付けられています。ヘルメットはPSCマーク(経済産業省)が付いたバイク用を選ぶ必要があり、自転車用は違反となるので注意しましょう。
3.ナンバープレートの交付が必要になる
モペットで走行するためには、ナンバープレートの登録・取り付けが必要です。購入したら、住んでいる市区町村の役所で手続きしましょう。また自賠責保険の加入も必須なので、お忘れなく。
4.歩道は走れない
モペットは「原動機付自転車」であり、車両の一種です。電動アシスト付き自転車のように歩道を走ることはできません。なお、エンジンを切った状態でペダル走行した場合でも違反となります。やむなく歩道を横断する際はエンジンを切り、安全を確認してから押して歩きましょう。
違反者が続出!モペットによる事故事例と罰則
人気を集めているモペットですが、ルールが充分に周知されておらず関連する事故や違反が急増しています。ここでは、過去に発生した事故の事例と罰則について解説します。
過去に発生した事故事例
警察庁によると、2023年にモペット関連で摘発された件数は全国で345件。前年に比べて3.6倍の数値で、人身事故も急増しています。違反の多くが無免許や免許不携帯、ヘルメット・ナンバープレートなしによる運転で、2024年10月には、無免許でモペットを運転した20代男性が自転車と衝突し相手にケガを負わせる事故が発生しました。
ほかにもフードデリバリーの配達員がルールを理解しないまま無免許で運転し、事故を起こした例もあります。痛ましい事故を防ぐためにも、ルールを広く普及していくための仕組みが急務といえるでしょう。
違反した際の罰則
違反した場合は、以下の罰則が科せられる可能性があります。
違反内容 | 違反行為 | 行政処分 | 刑事処分 |
---|---|---|---|
無免許運転 | 運転免許がない状態での運転 | 違反点数25点 | 3年以下の懲役または50万円以下の罰金 |
ヘルメット未着用 | ヘルメットなしでの運転 | 違反点数1点 | なし |
ナンバープレートなし | ナンバープレートをつけずに運転 | 反則金5,000円の罰則 | 5万円以下の罰金 |
歩道走行 | 歩道を走行する | 違反点数2点反則金6,000円 | 3カ月以下の懲役または5万円以下の罰金 |
知らないでは済まされないので、モペットを検討している先生は必ず目を通しておきましょう。
まとめ
モペットは便利で経済的な乗り物ですが、ルールが普及されておらず事故や違反が急増しています。乗る際は「原動機付自転車」であることを理解したうえでルールを守り、安全運転を心がけましょう。
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鶴巻 健太
新潟在住のSEOディレクターで「新潟SEO情報局」というサイトを運営中
ウイナレッジのコンテンツ編集を担当
朝は農業を楽しみ、昼はスタバのコーヒーと共にパソコンに向かうのが日課