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TOPコラムライフ「〇時10分前」は何時?世代で違う時間感覚と認識合わせのポイント4つ

「〇時10分前」は何時?世代で違う時間感覚と認識合わせのポイント4つ

2025.08.27 ライフ コラム

「8時10分前に集合でお願いします。」といわれたら、何時を思い浮かべますか?実は、世代によって解釈が異なるケースが増えており、思わぬトラブルの原因になっています。学生との会話で認識違いが起こり、驚いた経験を持つ先生もいるのではないでしょうか。

そこで本記事では、世代間ギャップが生まれる背景や伝え方のポイントを4つ解説します。異なる世代の価値観を理解して、コミュニケーションをスムーズにしましょう。

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「〇時10分前」は何時を指す?世代間のギャップが話題に

「〇時10分前」という表現が、世代によって異なる時刻を指すことが話題になっています。特に若者と年配世代の間で、時間の捉え方に大きな隔たりがあることが明らかになりました。

2通りの解釈で意見が分かれる

「8時10分前」と聞いて、多くの先生は7時50分を思い浮かべるのではないでしょうか。しかし、2025年6月25日に放送された「めざましテレビ」の調査によると、若者の半数以上が「8時10分前」を「8時から8時9分の間」と解釈していることが明らかになり、大きな話題となりました。

年長世代にとっては「8時から10分引いた時刻」でも、デジタル世代は「8時10分の直前」と捉えるケースが増えているようです。このように時間表現の解釈一つとっても、世代による受け取り方の違いが浮き彫りになっています。

NHKの見解

NHK放送文化研究所によると「8時10分前」のような表現は、時刻を客観的・時系列的に伝える場面では原則として使用しないことになっています。理由は聞き手によって解釈が分かれる可能性が高く、誤解を招きやすいからです。情報を正確に伝えるために「午前7時50分」のように具体的な時刻で伝えることを推奨しています。

世代によって「〇時10分前」の解釈が異なる2つの理由

なぜ世代によって「〇時10分前」の解釈にズレが生じるのでしょうか。考えられる主な理由は2つです。

  • スマートフォンやデジタルツールの普及
  • 生活様式やコミュニケーションの変化

それぞれ解説します。

スマートフォンやデジタルツールの普及

従来の主流だったアナログ時計は、時計の針の位置から「10分前」の概念を視覚的に理解しやすい構造です。しかし現代の若者は、デジタル時計やスマートフォンに囲まれて成長しています。これらのデバイスでは「8:10」のように、時間が数字で表示されることが一般的です。そのため「8時10分前」という表現を聞いた際に具体的な時刻を先にイメージして「8時10分の前」として認識する傾向があります。

つまりデジタル表示に慣れ親しんだ世代にとって、時間は連続的な流れよりも、個別の数値として捉えられることが多いのです。このような認識の違いが、時間表現の解釈に影響を与えていると考えられます。

生活様式やコミュニケーションの変化

現代の若者(Z世代)は、効率性を重視する傾向にあります。そのため、時刻を伝える際は「7時50分」と具体的に表現するほうがわかりやすいと感じることが多いようです。またSNSなど短文でのコミュニケーションが主流になったことで、曖昧な表現よりも簡潔で明確な言葉が好まれるようになりました。結果的に、世代間でギャップが生じやすくなっています。

関連記事: Z世代とは?X世代・Y世代・ミレニアル世代との違いも解説

世代によって解釈の違いが起こりやすい表現の例

「〇時10分前」以外にも、世代間で認識にズレが生じやすい表現はあります。特に数値を含む言い回しでは、想定する範囲や意味が曖昧になりがちです。ここでは、2つの例を挙げます。

  • 10万円弱
  • 1日おき

それぞれ解説します。

10万円弱

「~弱」という表現は「切り上げて、その数になったことを示す語」で、実際はその数値よりも少し少ないことを意味します。つまり「10万円弱」は10万円を少し下回る金額を指すのが本来の解釈です。「少し」の範囲を9万円と解釈する人もいれば9万5千円と捉える人もいますが、これまで数値にズレはあるものの解釈は同じ人が多い傾向にありました。

しかしNHK放送文化研究所の調査によると「下回る」ではなく「上回る」金額と解釈する20代・30代の割合が増えているようです。お金に関する認識違いは大きなトラブルに発展する可能性もあるため、シーンによっては対策が必要かもしれません。

【参考】NHK放送文化研究所:「1000円弱」は、1000円よりも高い?安い?

1日おき

「〇日おき」も、人によって解釈に差が生まれやすい表現です。一般的には「1日間隔を空けて」という意味で使われます。たとえば「1日おきに船が出航」の場合、10日に出航したら次の出航日は12日、つまり間に1日を挟むということです。

しかし「1日おき」を「毎日」と解釈する人もいます。これは「1日おき=1日ごとに」と解釈した結果から生まれる誤解です。つい使いがちな表現ですが、学生との認識違いが生まれやすいので注意しましょう。

解釈の違いを防ごう!伝え方のポイント4つ

世代や環境による認識違いを防ぐためには、伝え方に工夫が必要です。ここでは、4つのポイントを解説します。

  1. 具体的な表現を心がける
  2. 表現を補足する
  3. 相手に確認する
  4. アプリやツールを活用する

日常生活で意識してみてください。

1.具体的な表現を心がける

抽象的な言い回しよりも、具体的な数値や時刻を使った表現を選びましょう。「〇時10分前に集合」ではなく「7時50分に集合」と明示することで、誤解を避けられます。金額であれば「9万9,000円」のように、具体的な数字を示すことが望ましいです。受け取り方に幅が出る表現は、なるべく避けるよう意識しましょう。

2.表現を補足する

やむを得ず曖昧な表現を使う場合は、補足説明を加えるのがおすすめです。たとえば「8時10分前、つまり7時50分に集合です」「10万円弱ですが、具体的には9万5,000円くらいを想定しています」といったように別の言葉で言い換えたり、具体例を添えたりするとよいでしょう。意図を正確に伝えやすくなります。

3.相手に確認する

「〇時10分前」といった表現に不安がある場合は、相手に直接確認するのが確実です。「7時50分のこと?」と聞き返すだけで、認識のズレを防げます。大切なのは、相手世代の価値観を尊重しながら共通の理解を築く姿勢です。会話の流れを止めることなく、自然な形で確認を挟めるよう意識してみましょう。

4.アプリやツールを活用する

アプリやツールを使うのもおすすめです。たとえば、カレンダーアプリやスケジュール管理ツールなら、具体的な時刻や予定を簡単に共有できて誤解や伝達ミスを防げます。特にビジネスシーンにおいては言葉のやり取りにだけ頼らず、ツールを活用して情報を可視化することがトラブル回避に繋がるでしょう。

まとめ

「〇時10分前」といった時間表現一つでも、世代や背景によって異なる解釈が生まれることがあります。このようなズレは、日常の小さな誤解からビジネスの大きなミスに繋がることも。大切なのは、相手の立場や前提を想定して丁寧に伝える姿勢です。具体的な表現を心がけ、必要に応じてツールも活用しながらスムーズなコミュニケーションを実現しましょう。

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この記事を書いた人
鶴巻 健太

鶴巻 健太

新潟在住のSEOディレクターで「新潟SEO情報局」というサイトを運営中
ウイナレッジのコンテンツ編集を担当
朝は農業を楽しみ、昼はスタバのコーヒーと共にパソコンに向かうのが日課

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