
今や、19~22歳の学生層のおよそ8割が生成AIを利用する時代。勉強や試験対策はもちろん、趣味や友人関係の悩み相談など、用途はさまざまです。
生成AIとは、学習データをもとにテキストや画像、音声などの新たなコンテンツを生成する人工知能の総称で、「ChatGPT」「Gemini」などが代表例です。ここでは、全国の15~24歳の男女LINEユーザーを対象にしたスマートフォンWeb調査「生成AI利用実態(2025年9月期)」をもとに、今どきの学生たちはどのようなシーンで生成AIを活用しているのかを見ていきましょう。
目次
学生たちは生成AIを普段どう使っている?

オープンAI社のChatGPTがリリースされて以降、生成AIはあっという間に私たちの生活に浸透しました。レポートや論文の作成など、文章を書く機会が多く、試験や学習に多くの時間を費やす学生は、どのようなタイミングで生成AIを使っているのでしょうか。
| 学生の生成AI利用シーン | 割合 |
|---|---|
| ふと気になったことを調べる | 36.1% |
| 勉強や課題のサポート/試験対策 | 34.4% |
| アイディア出し(宿題/課題やレポート用) | 31.5% |
| 文章の作成/添削/要約 | 31.4% |
| 翻訳(ほんやく) | 27.4% |
最も利用率が高かったのは「ふと気になったことを調べる」
生成AIの利用目的で最も多かったのは、「ふと気になったことを調べる」36.1%。さまざまな視点で答えてくれる生成AIは、「気軽に質問できる身近なツール」として若者たちに定着していることが分かります。
学生たちは「学習」「相談」「趣味」にAIを活用
生成AIの利用目的で次に多かったのは、勉強関連の使い方でした。具体的には、「勉強や課題のサポート/試験対策」「アイディア出し(宿題/課題やレポート用)」「文章の作成/添削/要約」で、いずれも3割台でした。
その後に、「暇つぶし/雑談」や「人間関係の相談」が続き、学業支援だけでなくライフスタイル全体にAIが浸透しつつある傾向がうかがえます。一方で、若年層のおよそ2割は「普段、生成AIサービスを利用していない」ことも分かっています。
学生が生成AIを活用する理由は?
生成AIというと、「宿題をAIに解いてもらう」「調べ学習で生成AIの回答をコピー&ペーストする」といった、ネガティブな使い方をイメージする人も多いかもしれません。「学びを浅くする使い方」を連想してしまう人もまだまだ多いものです。
しかし、現役学生たちにとってAIは「答えを教えてくれるツール」ではなく、「自分の力で解けるように導くツール」として活用していることが調査結果から読み取れます。生成AIは、使い方を間違えなければ「自分で考える力」を何倍にも高めてくれる学習パートナーになり得ます。先生の代わりとしてではなく、自分の弱点や目標に寄り添ってくれる存在として付き合うことができるのです。
学生による生成AIの活用ランキング

ChatGPTをはじめ、生成AIサービスを活用する現代の学生たち。高校生、専門学生、大学生の主な活用法をランキング形式で紹介します。
- 【1位】学習目的での生成AI利用
- 【2位】悩みを生成AIに相談
- 【3位】趣味・娯楽目的での生成AI活用
ここからは、上位から順に詳しく見ていきます。
【1位】学習目的での生成AI利用
調査結果によると、学生が多い15~18歳、19~22歳では「勉強/課題」の利用率が最も高く、男女とも5割を超えました。特に高い数値を記録したのが、女性15~18歳の62.9%です。
この結果から、学生たちが最も生成AIを活用するシーンは「学習」ということが分かります。学習目的だけでも、多種多様な使い方がありました。
- 試験対策・宿題
- 文章作成
- 語学学習
それぞれ見ていきましょう。
1.試験対策・宿題
調査結果の中で2番目に多い34.4%を記録した「試験対策・宿題」。ChatGPTをはじめとする生成AIの活用法として、多くの学生が取り入れているのが「問題を出してもらう」という使い方です。例えば試験対策として具体的な問題を出してほしい時は、自分の学年やテスト範囲を伝えたうえで、ChatGPTに出題を依頼します。
すると、ChatGPTは適切な難易度の問題を出題してくれます。ただし、1回のリクエストでちょうどいい問題が出てくるとは限りません。「1問目のレベルと同じくらいの類題を、もう3問出してください」「もう少し難易度を上げてください」という対話を重ねることで、理想的な問題が出題されるようになります。
宿題でも、試験対策でも、生成AIを活用する際のポイントは、「答え・解説をすぐには求めないこと」です。問題が解けなかった場合、「ヒントをください」と頼めば、少しずつ答えに近づけます。段階的なヒントは、自分の思考を前に進めることに繋がるのです。
2.文章作成
生成AIの利用目的として「文章の作成/添削/要約」を挙げた若者は、全体の31.4%でした。レポートや論文の作成が避けて通れない大学生にとっては、生成AIは救世主とも言えるツールです。しかし、試験対策や宿題と同様に、便利な一方で使い方を間違えるとトラブルにつながる可能性があります。
生成AIを文章作成に活用する際のポイントは、「自分の考えをベースにする」ということです。生成AIはあくまでも思考をサポートするツールであり、自分自身の思考を代替するものではありません。
また、執筆後の確認も重要です。主張したいことは具体的にまとまっているか、情報や出典元が正しいものか、最終チェックは自分で入念に行う必要があります。
関連記事: AIが誤情報や誤回答を生成する「ハルシネーション」とは?原因や対策を解説
3.語学学習
学習分野の中ではまだ利用率が低い「語学学習」は11.2%でした。活用法の中心は、ChatGPTによる英作文添削です。回答者からは「英作文の添削は、先生だけでなく生成AIにも頼んでいた」という声も挙がっています。
もちろん、生成AIに点数評価や模範解答例をお願いすることもできます。何度も添削をしてもらったうえで、自分のミスのパターンを分析してもらうことも可能です。
【2位】悩みを生成AIに相談
生成AI利用調査による「相談/アドバイス」の項目は女性の利用が目立ち、とりわけ15~18歳、19~22歳女性では4割を超える結果となりました。それでは、学生たちはどんな相談を生成AIにしているのでしょうか。
- 人間関係の相談
- 進路や就職/転職の相談
- 健康管理の相談
それぞれ解説します。
1.人間関係の相談
生成AIに「人間関係の相談」をすると答えた若者は18.0%。生成AIは単なる情報検索や分析のツールではなく、気軽に相談できるパートナーとして浸透していることがうかがえます。友達には相談しづらい内容も生成AIが相手なら言いやすく、「人に言えない悩みの受け皿」になっているようです。
2.進路や就職/転職の相談
「進路や就職/転職の相談」を生成AIにすると答えた若者は10.5%でした。的確な回答が返ってくるのか不安に思う人もいるかもしれませんが、過去のデータを参考にしながら、心理テストのように質問に答えるだけで、適性を診断してくれます。
生成AIによる進路相談は早くも定着しつつあり、目まぐるしく変化する時代における若者の就職活動をサポートしています。
3.健康管理の相談
生成AIを活用して「健康管理の相談」をする若者は8.0%。「こんな症状の時はどうしたらいい?」と聞くと瞬時に答えが返ってくるため、病院に行くべきかどうかを判断する材料になります。ただし健康に関することは自己判断せず、症状がある場合は医療機関に相談しましょう。
この使い方は、学校の先生や保護者にとっても有効だと考えられます。今後、教育現場でさらに浸透していくことが予想されます。
【3位】趣味・娯楽目的での生成AI活用
授業や課題、アルバイトなどに追われ多忙な学生は、生成AIを活用することで、限られた時間の中でも効率的に趣味や娯楽を楽しんでいます。
- ファッションやメイクの相談
- ゲームの攻略
- 動画作成・編集
それぞれ詳しく見ていきましょう。
1.ファッションやメイクの相談
画像からの情報や人の言葉をデータとして扱える生成AIは、「ファッションやメイクの相談」にも便利です。7.9%の若者がすでに自分に似合うファッション・メイクの参考に生成AIを活用しているという結果になりました。
どんな服装で出かけようか迷ったとき、膨大な画像データやトレンド情報をもとにアドバイスをくれる身近な相談相手がいるのは心強いことです。
2.ゲームの攻略
生成AIを「ゲームの攻略やアドバイス」に使うという若者は5.0%。確かに、ゲームの攻略法やキャラ対策をChatGPTに聞いてみると、どんな返答があるのか気になるところです。
現時点では、生成AIだけでゲーム攻略が可能だとは言い切れません。しかし、今この瞬間もAIは情報をインプットし続けています。ゲーム好きの学生にとって生成AIは、戦略を相談できる信頼できる相棒になり得るかもしれません。
3.動画作成・編集
「動画作成・編集」に生成AIを使用すると答えた若者は3.0%という結果になりました。動画プラットフォームやSNSでは動画生成AIが存在感を増しています。
動画生成AIの最大のメリットは、撮影や編集にかかるコストを大幅に削減できる点です。テキストで指示したイメージに沿った動画の生成や、静止画をもとにしたアニメーションの生成が簡単にできるようになりました。
その反面、悪用しようとする人がいるのも事実です。動画を作るときは、著作権や肖像権(プライバシー)、名誉毀損、各プラットフォームの利用規約などを確認しましょう。また不正競争防止法に違反していないかといった観点で、確認する姿勢も必要です。
まとめ
ChatGPTなどの生成AIは、情報収集や文章表現の補助、試験対策など、教育の現場で非常に役立ちます。生成AIを使うこと自体は決して「悪」ではなく、正しく使えば学びの質を高める強力なツールとなります。
ただし、生成AIの使用にはルールと責任が伴うことも忘れてはいけません。学校によっては使用が制限されている場合があり、無断での利用は学術的な不正行為とみなされることもあります。学生には、「どう使えば学びにつながるか」を考える姿勢が求められ、教員もまた、生成AIの位置づけや活用範囲について、学生自身が判断できるよう、使い方を含めて導いていくことが大切です。
この機会に、生成AIとどう向き合い、学びにどう生かしていくのかを改めて意識してみましょう。
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鶴巻 健太
新潟在住のSEOディレクターで「新潟SEO情報局」というサイトを運営中
ウイナレッジのコンテンツ編集を担当
朝は農業を楽しみ、昼はスタバのコーヒーと共にパソコンに向かうのが日課









