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TOP特集インタビューITの力で仕事をもっと楽しく、効率的に。学校を支える仕組みづくり | 専門学校 岡山情報ビジネス学院【教員インタビュー】

ITの力で仕事をもっと楽しく、効率的に。学校を支える仕組みづくり | 専門学校 岡山情報ビジネス学院【教員インタビュー】

連載専門学校の先生のお仕事ライフハック

全国の専門学校の先生にインタビュー!先生の「お仕事ライフハック」=働くうえでの仕事術やアイデアを共有してもらいます。同じ職業だからこそ分かるお悩みやテクニックを参考に、明日からのお仕事ライフをアップデートしちゃいましょう!

教員には、授業や学生指導に加え、学科運営やさまざまな校務も求められます。限られた時間の中で教育の質を高めるためには、日々の業務を効率化し、学生と向き合う時間を大切にすることが欠かせません。

今回は、エンジニアとしての実務経験を経て、教員として活躍する藤井先生に、ITの知識や技術を活かした業務効率化の工夫についてお話を伺いました。さらに、学生の成長を支える授業づくりや、学科の垣根を越えた教育への取り組みについてもご紹介します。

専門学校 岡山情報ビジネス学院

藤井克俊 先生

県内のIT企業にて、エンジニアとしてさまざまな実務経験を積む。同僚の転職をきっかけに、情報技術と教育の両方に携われる専門学校教員への転身を決意。現在はクリエイター系学科群の管理職として学科運営に携わるほか、情報系科目の授業や校内ITシステムの管理・開発も担当している。

経歴 ・先生になった理由

ものづくりへの情熱と人に教える喜び。両方を追いかけて

昔から機械やコンピューターが好きで、自分で作ったものや使い方を人に教えることも好きでした。小学生の頃に父からワープロを買ってもらい、中学生になると自分でWebページを作り、高校ではコンピューター部に入り……。とにかくパソコンに触れる機会が多い学生時代でした。

それに伴って自然と知識が身につき、周囲に教えることも増えていきました。友人から教え方を褒めてもらった経験が、教育に興味を持ったきっかけです。

大学進学時には、教育学部と迷った末、「情報の技術を磨きたい」と情報系学部へ進学しました。

大学では情報技術を学びながら、塾の講師やパソコン教室のインストラクターといったアルバイトをして、人に教えることも続けていました。

大学卒業後は、県内のIT企業にエンジニアとして就職。工場内の管理システムの開発、スマホアプリ開発、サーバーのインフラ運用など、さまざまな案件を担当しました。

そんな中、同僚が専門学校 岡山情報ビジネス学院の教員として転職する話を聞きました。

「情報の道に行こう」と腹を決めたものの、心の中にはずっと教育に携わりたいという気持ちがあったんです。

専門学校の教員なら、教員免許がなくても、実務経験や現場経験に価値があり、社会人としての経験が役に立つ。「今からでも情報と教育の両方に関われる道がある」ということに気づき、転職を決意しました。

現在の業務

学科運営とIT教育、学内のDX推進も支える

現在は、ゲームやデザインなどに関連するクリエイター系学科群をまとめる管理職業務が中心です。

セキュリティ演習、AI概論、サーバーサイド、ビジネスアプリケーションといった、専門性が必要な情報系科目の授業も担当しています。

また、主に情報系の教員が中心となった「システム管理運用分掌」のリーダーも兼務しており、学校内のITシステムの管理や開発などを行っています。

やりがい・おもしろさ

いちエンジニアとしての自分の考えを授業に反映

私は、「教員であるまえに、いちエンジニアであること」を合言葉としています。

現場を離れてしまうと、どうしても感覚が鈍ると感じていまして。私自身がクリエイターであり続け、自分が考えていること、感じたことを学生に届けたい。「教員になったから、もう開発はやらない」ではなく、ブラッシュアップし続けて、学生と一緒に伸びていきたい。そんな思いを自分の中で合言葉にして転職しました。

正直、ものづくりが好きなだけというのもあるんですが(笑)。

日頃から業界の動向を追いかけて情報収集し、資格取得に取り組んだり、研究がてらローカルLLMでAIを構築したり。そんなことを続けています。

そうやって、現場で活躍して重宝されるエンジニアに必要なことを、私自身の言葉で学生に伝えられるように、授業やカリキュラムを工夫しています。

授業に自分の考えを反映しやすく、自由が利くというところが、専門学校教員の面白さなのかなと思います。

達成感を得た経験

初心者だった学生が、一人前のエンジニアに

その分野の初心者として入学した学生が、楽しさに気づき、メキメキと実力をつけ、業界に就職する姿を見ると達成感があります。

入学したばかりの頃は勉強に興味がなく、遊びやアルバイトに夢中だった学生が、チーム開発や自分が考えたものが形になる経験を重ねて、「自分ができる役割」に気づく。

「勉強は苦手だけど、アイデア出しやコミュニケーションは得意だな」といった自分にできることのヒントをつかみ、就職活動を成功させる。

卒業時にも「大人になったな」と思いながら送り出しますが、さらに2、3年経って再会すると、すっかり一人前のエンジニアの顔になっていて…。「先生、お久しぶりです。今、こんな案件をやっています」なんて話を聞くと、本当に感慨深いです。学生の人生に少し貢献できたのかなと、喜びを感じます。

卒業生は、学校のイベントに遊びに来てくれることもありますし、在校生がインターンシップで企業にお邪魔した際に、様子を見聞きすることもあります。

夏休みに飲み会をしようと声をかけてくれることもあり、卒業後も関係が続くこともうれしいですね。

お仕事ライフハック

情報系の技術を仕事に活かす。楽になる仕組みづくり

日々、さまざまな業務に追われているため、仕事への取り組み方はかなり意識しています。

とにかく楽できるように、「タスクのリマインダー」「定例業務の自動化」「時短できるフォーマットへの変更」「フレームワーク化、オブジェクト化」など、情報系で培ってきた技術を業務へ転用しています。

また、脳の記憶領域を解放できるように「主記憶装置から補助記憶装置へ」を意識し、第二の脳(Googleカレンダー、Trello、Notionなど)へどんどん移管するようにしています。

それから、分掌業務で校内における事務作業のDXを推進しているので、積極的に改善案を提言して、実装まで進めています。

本校は複数の学科を設置する総合専門学校ということもあり、学科によってはパソコンに触れる機会が少ない教員もいます。そんな中で、誰もが楽に使えて、業務を簡単に進めることができるシステムや仕組みを考えています。

例えば、校内での承認フローが紙運用となっており、書類を作って印刷して押印して、学科長、課長、部長に押印をもらって事務局に持っていく……。それだけで半月かかってしまうような業務が以前はありました。

そこで、ネット上で確認できて、いつでも押印がもらえるワークフローを提案。実際に触って便利さを実感してもらう流れで、DX化を進めました。

そのほかにも、Googleカレンダーを活用して、学事予定に都度リマインダーがかかるようにしたり、オープンキャンパス後の教室の片付けで、細かい確認事項が通知で飛ぶようにしたり……。

本当に細かいことなんですが、ミスをなくす仕組みづくりに取り組んでいます。

そういうツールに拒否感を持つ先生もいらっしゃるので、無理に導入するというより、まず触ってもらい、時間をかけて進めていくことを大切にしています。

感謝してもらえるシーンも多々あり、それがすごくやりがいになっています。

また、私の座右の銘は「我以外皆我師也」です。

ほかの先生の取り組みを見て、良いと思ったことはすぐに取り入れます。もちろん先生だけでなく、学生からも学ぶことは多いです。

特に、学生のバイタリティーには、すごく学ばされるところがあります。

好きなものにのめり込んで、どんどん情報収集して、自ら動く学生の姿勢に、「やっぱりこういうことが大事だよな」と改めて気づかされる。

学生が自分の課題に真摯に向き合って、それを乗り越えていく姿勢にも、学ばされることが多いですね。

学生とのコミュニケーション

「ライブ感」を大切に、学生と一緒に授業をつくる

「ライブ感」をとても大切にしており、学生と一緒に授業を作り上げていくことを意識しています。

学生の反応や理解度を見ながら授業の進度や話す内容を変えるのはもちろんですが、ゴールだけ定めて授業の展開はアドリブで、時事ネタや流行りを取り入れながら進めると、学生の食いつきがいいです。

さっき学んだことがすぐに使える、伏線回収のような課題や、年初に示したゴールに向けて、プラモデルを組み立てるように、できることが増えて完成していく展開を考え、「授業が役に立っている」と学生に実感してもらえるように心がけています。

例えば、授業内で教えたことをすぐに使える演習です。

実際の業務でありがちな課題にフォーカスして、たった今聞いた内容がそのまま活かせるように、授業の最後に必ず演習を行い、習ったばかりの熱い状態のうちに実感してもらえるように意識しています。

また、プログラムの授業であれば「最終課題でこれを作ってもらいます」など、授業の一発目で最終課題を提示します。

「こんなもの、到底作れるわけがない」と学生がざわざわする空気を、あえて作る。

そして、「これが作れるように、こういうスケジュールで授業を進めるよ」と伝えます。

一回の授業でも、「今日は最終課題のここの部分で役立つ技術を教えるよ」と伝えて、「最終課題ではこの技術をこういうふうに使うんだな」と学生が頭の片隅で思いながら授業を受けられるようにする。

最後のタイミングに向かって、パーツが集まっていくような展開です。

「何の役に立つんだろう」と思ってしまうと、やる気もわかないと思います。ゼロベースで入ってくる学生が多く、パーツが紐づかずに苦労することも多いと思うので、今、自分が何をやっているのか意識できるような仕組みを考えて授業しています。

ワークライフバランス

ものづくりと趣味に没頭。仕事を忘れる時間を作る

休日でも学校のことを考えてしまうので、完全なオフの時間を作るように意識しています。

ものづくりが好きなため、何か作業に没頭しているときは雑念が消えて、出来上がったときの達成感も味わえるので、リフレッシュになります。ほかにも、掃除に没頭したり、趣味のバイクを磨いたり、メンテナンスしてみたり……。

夢中になることで、リフレッシュしています。

また、学生たちがステージに出ることや、本気になることを恥ずかしがる傾向があるので、教師が本気で遊ぶ姿を見せたいなと思い、学園祭で教師バンドを組んで演奏しています。高校時代にバンドを組んだことがあり、今も音楽を続けているので、音楽もリフレッシュ方法の一つです。

学校の自慢

社会に出たときと同じ環境を経験するクロスエデュケーション

本校は、13の学科・コースが一つのビル内に集う総合専門学校のため、学科間の連携が多く存在します。

在学中から実務で活かせる力を養うために、総合専門学校の特色を活かして、さまざまなクロスエデュケーションに取り組んでいます。

IT業界で言いますと、IT部門だけで完結する仕事というのは、ほぼ存在せず、お客様ありきです。ですので、お客様の業界を知ることがとても重要です。

本校の場合、いろいろな学科と日々コミュニケーションを取れる環境なので、そういった社会に出たときの実践的な経験を、在学中から積むことができます。

例えば、IT系の学生とほかの学科の学生が、それぞれの業界の困りごとについて話し合う機会を設けています。IT系の学生は、実際にシステムを使うお客様の立場を考えながらものづくりに取り組むことができますし、IT系以外の学科の学生も、自分たちの「あったらいいな」と思うものが形になっていく経験ができます。

例えば、公務員総合学科の学生と一緒に県庁職員にヒアリングを行い、インバウンドの需要分析システムを考えたことがありました。

観光客向けには、空港や観光地にスタンプラリーのチラシとQRコードを設置し、有名な観光地のデジタルスタンプを集めて回れるアプリを用意。デジタルスタンプの個数に応じて、県のノベルティがもらえるようにします。一方、県庁側は、観光地の滞在時間や巡回ルートなどのデータを取得でき、今後の観光戦略に活かすことができます。そういった観光客用スマホアプリと、管理者用WEB分析アプリのダブル開発を実施しました。

完成版を県庁の方にデモンストレーションしたところ、アイデアと完成度に驚かれており、学科連携のおかげでニーズを捉えた開発ができたと感じました。

IT系以外の学科も、「パソコンが苦手なので」で終わらず、「将来はこうやって仕事をするんだな」とシステムの大切さを実感しながら働き方を想像できます。

こうした学科を越えた連携を通して、学生たちが将来の働き方をイメージしながら、実務で活きる力を身につけられることが、本校の大きな特色だと思います。

一日のスケジュール

  • 8:15
    出社

    雨の日も雪の日も、運動を兼ねて自転車通勤しています。

    万座毛
  • 8:30
    職員朝礼
  • 9:10
    午前の授業

    空き時間は授業準備と管理職業務。

  • 12:00
    お昼休み
  • 12:50
    午後の授業
  • 15:00
    管理職会議

    週1回、企画の検討や学校運営に関わる会議があります。

  • 17:00
    帰宅

    自転車で帰宅します。

  • 19:30
    夕食、入浴、自由時間

    晩酌が何よりの楽しみ。欠かしません。

  • 24:00
    就寝

必須アイテム

PCと周辺機器

エンジニアの商売道具であるPCと周辺機器は欠かせません。バックグラウンドやクラウド上でさまざまなBotや自動化ツールが稼働しており、業務を助けてくれています。

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授業づくりや学生指導、学校運営など、専門学校教員の仕事に役立つインタビュー記事を掲載しています。

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この記事を書いた人
株式会社ウイネット

株式会社ウイネット

「ウイナレッジ」を運営する教育専門出版社。
30年以上にわたり、全国の専門学校、大学、職業訓練校へ教材を提供してきた知見を活かし、教職員の皆様に役立つ実務ノウハウを発信しています。
[公式HP:https://www.wenet.co.jp/]

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