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TOP教育公務員公務員採用試験における「面接」の重要性 | 人物重視型選考への対応と指導のポイント

公務員採用試験における「面接」の重要性 | 人物重視型選考への対応と指導のポイント

受験者にとって公務員採用試験は、将来の進路を大きく左右する重要な選考です。その中でも面接試験は、近年「人物評価」を担う試験として中核的な位置づけとなりつつあります。しかし、重要性が高まる一方で、体系的な面接指導や十分な準備が行き届いているとは言い難いのが現状です。

本記事では、豊橋創造大学 公務員試験支援センター長の伊藤圭一先生に、近年の公務員採用試験における面接の傾向を踏まえながら、人物重視型選考の背景と、受験指導において求められる具体的な面接指導のポイントについて解説していただきました。

面接試験の重要性の高まり

従来の公務員採用試験は、教養試験や専門試験などの筆記試験が選考の中心であり、面接試験は最終確認的な位置づけとされることが一般的でした。

しかし、近年では、人物評価を重視する採用方針のもと、面接試験の配点比重が高まる傾向が見られます。

特に地方自治体では、面接試験の回数を増やしたり、個別面接に加えて集団面接や集団討論を導入したりするなど、人物評価を重視した選考が行われるようになっています。なかには、面接評価が最終合否に大きく影響するケースもあり、面接試験は採用試験の中核的な要素の一つとなりつつあります。

面接配点の比重

自治体や試験区分によって選考方法や配点は異なりますが、一般的に公務員採用試験は、筆記試験と面接試験を組み合わせた総合評価によって合否が決定されます。近年では、人物重視の採用傾向から、面接試験の評価割合を高める自治体も見られます。

地方自治体の採用試験では、筆記試験を一次試験として実施し、二次試験や最終試験で個別面接や集団面接を行うケースが一般的です。最終的な合否判定では、筆記試験の得点だけでなく、面接試験の評価が重視される場合も少なくありません。

また近年では、SPI型試験や基礎能力試験などを導入する自治体も増えており、従来型の専門試験を縮小する動きも見られます。こうした変化から、受験者の人物面やコミュニケーション力を重視する傾向が強まっているといわれています。

そのため受験対策においても、筆記試験対策と併せて面接対策をしっかり行う必要があります。

人物重視型選考が進む背景

公務員採用試験において、人物重視型選考が進んでいる背景には、いくつかの要因があります。

第一に、行政業務の高度化・多様化です。地方自治体の職員は、住民対応や政策立案、関係機関との調整など、多様な業務を担うことが求められています。そのため、単なる知識量だけではなく、コミュニケーション能力や問題解決能力などの資質が重視されています。

第二に、受験者数の減少です。少子化や民間企業との人材獲得競争の激化により、公務員試験の受験者数は全国的に減少傾向にあります。このような状況の中で、自治体はより多様な人材を確保するために、人物評価を重視した採用方針を強めています。

第三に、組織適応力の重視です。公務員は長期間にわたり行政組織の一員として働くことが多いため、協調性や責任感、公共意識などが重要な資質とされています。こうした人物的要素を総合的に評価することが可能なため、面接試験の重要性が高まっているのです。

面接指導のポイント

人物重視型選考の傾向を踏まえると、受験指導においては面接対策を体系的に行うことが重要です。特に指導者は次の点を意識した指導を行う必要があります。

(1)志望動機の明確化

第一に、志望動機の明確化です。公務員試験の面接では、「なぜ公務員を志望するのか」「なぜその自治体なのか」という点が必ず問われます。指導においては、受験者が自分の経験や関心と結び付けながら志望理由を具体的に説明できるようにすることが重要です。

(2)自己理解の深化

第二に、自己理解の深化です。面接では自己PRや学生時代に力を入れたことなど、受験者自身の経験について質問されることが多くあります。指導者は受験者が自身の経験を整理し、どのような能力や価値観を身につけたのかを説明できるように支援する必要があります。

(3)具体的なエピソードを用いた回答練習

第三に、具体的なエピソードを用いた回答練習です。抽象的な回答ではなく、具体的な経験や行動をもとに説明することで、説得力のある受け答えが可能になります。模擬面接などを通して、受験者が自分の言葉で説明できるよう繰り返し練習することが効果的です。

面接官の視点

次に、面接官の五つの視点をご紹介します。

(1)公務員適性
(2)協調性
(3)主体性
(4)論理性
(5)人物印象

こうした五つの視点を通じて、公務員として末永く活躍できるかを総合的に判断する傾向があります。

ここで高評価を得るためには、単に答えを教え込む、あるいは答えを暗記する面接練習では対応が難しいのが実情です。

高評価を得るためには、以下のことを心がけてください。(面接指導に役立つ資料は、こちらからダウンロード可能です)

(1)志望動機の具体化
(2)自己理解の整理
(3)エピソードの具体化
(4)模擬面接の繰り返し
(5)フィードバックの明確化

まとめ

近年の公務員採用試験では、筆記試験だけではなく面接試験を重視する人物評価型の選考が進む傾向があります。これは行政業務の高度化や受験者数の減少などの社会的背景を反映したものであり、採用試験のあり方は大きく変化しています。

そのため受験指導においても、筆記試験対策だけでなく、志望動機の整理や自己理解の深化、模擬面接などを通じた実践的な面接指導が重要になります。

指導者はこうした試験制度の変化を踏まえ、受験者の人物面を引き出す指導を行うことが求められています。

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この記事を書いた人
伊藤 圭一

伊藤 圭一

豊橋創造大学短期大学部 教授
豊橋創造大学公務員試験支援センター長
公務員別科長

話すこと、相手にわかってもらうことが大好きで教員の道を目指す。
大学院修了後(教育学修士)、専門学校教員を経て現職。
楽しく授業をするのをモットーにして笑いのある授業を実践している。
特に授業の導入部分の面白さには定評があり、オンライン授業の際は「面白いよ」と学生が家族を誘って授業に参加させたこともあるほど。アクティブラーニングを軸とした授業が好評であり、教員向けの研修も担当している。
2022年度、2025年度ベストティーチャー賞を受賞。

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