実務教育・職業教育に関わる皆さまにお役立ち情報をお届け!

実務教育・職業教育に関わる皆さまにお役立ち情報をお届け!|ウイナレッジ WE KNOWLEDGE

実務教育・職業教育に関わる皆さまにお役立ち情報をお届け!

TOP特集インタビュー時代に合った対応力を身に付ける「多様な交流の場づくり」

時代に合った対応力を身に付ける「多様な交流の場づくり」

連載専門学校の先生のお仕事ライフハック

全国の専門学校の先生にインタビュー!先生の「お仕事ライフハック」=働くうえでの仕事術やアイデアを共有してもらいます。同じ職業だからこそ分かるお悩みやテクニックを参考に、明日からのお仕事ライフをアップデートしちゃいましょう!

AI技術の進化が目覚ましい現代では、必要とされるスキルや学び方も急速に変化しています。そんな中、自ら考え、行動できる力を育むことの重要性は、以前にも増して高まっていると言えるでしょう。

第15回となる今回は、学生との信頼関係を何よりも大切にしながら、実践的な学びと主体性を育む授業づくりに取り組む、ITカレッジ沖縄の赤嶺正実先生にお話を伺いました。

専門学校ITカレッジ沖縄

赤嶺正実 先生

IT系専門学校を卒業後、パソコンスクール講師を経てITカレッジ沖縄の教員となる。友人のバンドのマネージャーとして音楽業界にチャレンジするため、一度は教育現場を離れるも、そこで得た経験を活かすため再び教員の道へ。現在は実践教育に力を入れ、企業連携授業などの取り組みを推進している。

こちらも読まれています

経歴 ・先生になった理由

「教えることが好き」から始まり、音楽業界を経て再び教員に

沖縄県にあるIT系専門学校でWeb、デザイン、CG、プログラミングについて幅広く学びました。その頃からクラスメイトに勉強を教えることが好きだったので、そういった仕事がしたいと考えていました。そのため、卒業後はパソコン教室でアルバイトを始め、主にシニア世代の方にExcelやWordを教えていました。20歳になったばかりだったのですが、年配の受講者さんたちがすごく優しくしてくださり、楽しく過ごさせてもらいました。

その後、知人の紹介でITカレッジ沖縄へ入職しました。今度はほぼ同世代の学生に教えることになりましたが、それもまた面白くやりがいがありました。

入職して8年ほど経った頃、動画撮影やホームページの作成を任されたのをきっかけに、マネージャーのような形で手伝っていた友人のバンドが、本格的にメジャーデビューを目指すことになりました。そこで、ITカレッジ沖縄を退職し、友人と一緒に音楽事務所で3年ほどデビューを目指して頑張りましたが、夢は叶わず…。

ちょうどITカレッジ沖縄が音楽系の学科を設立するタイミングだったこともあり、音楽業界で得た経験を教育に活かせればと、再び勤めさせてもらうことになり、現在に至ります。

現在の業務

学校運営を支える調整業務が中心

現在は全体の調整業務を中心に、卒業制作やプログラミング基礎、Gitなどの授業も担当しています。時間割の作成、教員のシフト調整や給料計算、学生との面談、保護者への連絡などが主な業務です。

やりがい・おもしろさ

学生の成長と技術の進化が原動力に

一番は、学生が自分の力で成果を出す瞬間に立ち会えることです。最初は不安そうだった学生が、卒業制作やプレゼンテーションで堂々と発表する姿を見ると、成長を実感できてうれしくなります。人前で話すのが苦手な学生が多いので、最初はすごく嫌がるんですよね。「頑張ろうよ!」と背中を押しながら進めていくと、最終的には「嫌だったけど頑張りました!」と、晴れやかないい表情をしてくれます。達成感がしっかりと顔に出る。その表情を見ると、本当によかったなとやりがいを感じます

また、IT分野は変化が早いので、常に新しい技術を取り入れて授業を工夫していくこともおもしろさの1つです。教員によってはAIを使うことに難色を示す方もいると思うのですが、本校は「どんどん取り入れていこう」という方針です。世の中の方向性を踏まえて、どう授業に取り入れていくかを常に教員同士で話し合って決めています。

また、本校の授業は、教科書通りに進めることはほとんどありません。教科書はあくまでも参考程度。プログラムのバージョンを考えると、去年の教科書ののとおりでは正しいコードを書けないことも多い。新しいバージョンで書いた資料を教員に作ってもらうなどして、常に内容を更新しています。

達成感を得た経験

企業連携による実践教育で感じた大きな手応え

私自身が実践経験を重視しているため、企業の方に協力していただく長期研修や特別講義、講演を大切にしています。

長期研修では、3DCG映像制作会社へ学生が半年間通い、勉強させてもらっています。ゲームクリエイター科ができた当初は、学生がその会社に就職できるレベルになかなか到達できず…。それをどうにかできないかと相談して、長期研修を引き受けてもらえることになり、今年で5年目になります。2年生の前期で希望を取り、学内試験に合格した学生だけが長期研修を受けられます。現場で働く方と密なコミュニケーションを取りながら少人数体制で教えてもらうので、学生のモチベーションも上がりますし、知識も技術も格段にアップします。長期研修を受けた学生は、100%ゲーム・CG映像業界に就職しています。学生のことも十分に理解してもらえるので、研修先の会社にそのまま採用していただくこともあります。

また、別の企業の方に学校へ来ていただき、実際の案件に似せた例題で、書類作りから開発まで行う授業を展開してもらっています。これは現在3社ほどに協力いただいています。

やはり、企業の方から直接話を聞くことで、学生のやる気は格段に上がります。「先生たちが言っていたことって本当だったんだ!」という納得感にもつながっています。学生と企業の方が仲良くなって、直接連絡を取り合うこともあるんですよ。

こういった取り組みの結果、学生のモチベーションが大きく向上し、就職率アップにつながりました。学生が積極的に取り組む姿勢を見て、教育の力を改めて感じます。企業と学校をつなぐ役割を果たせたことが、私にとって達成感を得た大切な経験です。

お仕事ライフハック

AI時代だからこそ大切な「関係づくり」と「主体性を軸にした教育」

技術がどれだけ進化しても、教育は人と人のコミュニケーションが基本だと考えているので、学生と信頼関係を築くことを最優先にしています。信頼関係がないとそもそも話を聞いてもらえないため、まずは私のことを話して知ってもらうことから始めています。

クラス内や先輩後輩同士の交流も重視しています。例えば、4月の約2週間、先輩が新入生に付きっきりで指導しながら交流する授業を設けています。パソコンやメールの設定などを、2年生が1年生の隣に座ってサポートします。授業中に交流の時間も設けており、そこで仲良くなってもらうようにしています。仲良くなった先輩とその後も一緒に遊んでいるという話をよく聞くので、効果はあるのかなと思います。

ただ、必ずしもいい面だけではなくて、例えば休みや遅刻が多い先輩に引っ張られてしまう…というケースもたまにあるんですが…。それも含めて、まずは新入生が学校で居場所を見つけることを優先しています。

授業では、教科書を一方的に説明する時間は極力減らし、学生自身が考える時間を多くとっています。最近はすぐに答えを求めてしまい、自分で考えようとしない学生が増えているので、「どう思う?」と逆に質問し、あえてすぐには答えないようにしています。

また、AI技術の発展を踏まえ、AIに任せることと人がやるべきことを区別し、主体的に判断できる力を育てるような指導を心がけています。今年度の卒業制作では、設計や問題を解決する力、考える力などを養えるように、プログラムを書く時間を例年よりも減らし、設計して仕様書を作り込むことに時間をかけました。 AIにプログラムを書いてもらうことにより短期間で完成まで持っていけたので、今後はこれが主流になると思います。将来的にも「全部がAI」とはならないと思うので、人間がやるべきことを考えてもらうような授業の組み方を引き続き意識していきたいです。

ワークライフバランス

徹底したスケジュール管理で仕事もプライベートも充実

ワークライフバランスは取れています。細かい業務もすべてOutlookのカレンダーに入力し、スケジュール管理しています。スマホにも連動させ、通知が来るようにしています。また、ほかの教員や学生への連絡事項はメールなど形に残るように共有することで、見直せるようにしています。帰宅後は家事を積極的に行い、家族の時間を確保するように心がけています。

また、冒頭の友人のバンドの話になりますが、解散しているものの、昨年の12月に10年ぶりにライブをしたんです。私もライブに向けて1年間みっちり練習して、ギターを演奏させてもらいました。今後も何年かに1回はライブをしようと話していて…。日々充実していると思います。

学校の自慢

留学生との共学が生み出す、多様性と学びの広がり

10年ほど前から留学生向けコースを設置しており、日本人と留学生合同の授業やイベントを行い、異なる国の文化や考え方を学ぶ機会を大切にしています。特に毎年11月に開催する学園祭「ガイカレまつり」は、多国籍料理やライブステージを通じて、学生同士が自然に交流できる場です。同じ教室で学ぶ授業もあるため、教室で話したり、廊下で会って「久しぶり!」なんて声を掛け合ったりしているのを見ると、いい交流が生まれているなと感じます。積極的にコミュニケーションをとる学生も増えていますし、留学生も日本人と交流するハードルが下がっていると思います。

これからの社会は、同僚に外国人がいることが一般的になると思うので、留学生がいる学校のメリットを活かせるような仕組みをどんどん作っている最中です。

また、長年蓄積されたノウハウがあり、留学生に対して生活面でも手厚いサポートをしています。そのことが留学生の間で広まっているようで、入試でもレベルの高い学生が集まっており、早い時期に定員に達するような状況です。

一日のスケジュール

  • 8:45
    出社

    清掃などを行います。

  • 8:50
    朝礼

    メールチェック、授業準備、講師への連絡伝達。

  • 9:30
    午前の授業

    授業がないときは授業準備や講師との調整業務、検定やイベントの準備など。

  • 12:40
    お昼休憩

    お弁当を食べながらアニメ鑑賞。

  • 13:50
    午後の授業
  • 17:00
    授業終了

    次の日の授業準備や学生と雑談。

  • 18:00
    帰宅

    オーディオブックで小説やビジネス書を聞きながら帰宅。

  • 19:00
    夕食、お風呂

    テレビを見ながら家族団らん。

  • 20:00
    塾送迎、家事

    塾の送迎や食器洗い、洗濯など家族みんなで行います。

    万座毛
  • 22:00
    自由時間

    ギターやアニメ鑑賞。

  • 24:00
    就寝

    ラジオやオーディオブックを聞くとすぐに寝付けます。

必須アイテム

ボールペン

文字を書くのが楽しみになるように、書きやすさを重視したお気に入りの一本を愛用しています。

こちらも読まれています

この記事は役に立ちましたか?

\ぜひ投票お願いします/
この記事を書いた人
株式会社ウイネット

株式会社ウイネット

ウイナレッジを運営している出版社。
全国の専門学校、大学、職業訓練校、PCスクール等教育機関向けに教材を制作・販売しています。

週間アクセスランキング

週間アクセスランキング

お問い合わせ
LINE登録
メルマガ登録
LINE登録
メルマガ登録
トップへ戻る