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TOP教育全般セクストーションとは?学生を守るために専門学校が知っておきたい手口と対策を解説

セクストーションとは?学生を守るために専門学校が知っておきたい手口と対策を解説

2026.09.14 全般 教務情報

SNSやマッチングアプリは、いまや学生の生活に深く入り込んでいます。友人との交流や新たな出会いがスマートフォンを通じて生まれる様子を、日々の指導で感じている先生も多いのではないでしょうか。

その身近な場所で広がっているのが「セクストーション」です。性的な画像を材料に金銭などを要求する脅迫のことで、相談件数はこの1年で1.6倍に増えました。被害の中心は10代から20代。専門学校に通う学生と、ちょうど重なる年齢層です。

性的な話題だけに、学生へは切り出しにくいテーマかもしれません。それでも、被害に気づいた学生が最初に頼るのは、身近な大人である先生の可能性があります。

この記事では、被害に繋がる手口の流れを解説します。相談を受けたときに教職員が最初にすべきことも整理しました。

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セクストーションとは?性的な画像を使った脅迫のこと

セクストーションとは、性的な画像や動画を材料に、金銭や追加の画像を要求する脅迫です。英語のSex(性)とExtortion(脅迫)を組み合わせた造語で、性的なゆすり・性的な脅しを指します。

デジタル性暴力の被害者を支援するNPO法人ぱっぷすは、被害を大きく2つの型に分けて説明しています。

  • 支配目的型:相手を思いどおりに動かすことが目的。女性が被害に遭いやすい
  • 金銭目的型:お金を取ることが目的。男性が被害に遭いやすい

学生が巻き込まれるのは、多くが後者の金銭目的型です。

「うちの学生は大丈夫」とは言い切れない理由

この手の被害は、警戒心の薄い一部の学生だけが遭うもの、と思われがちではないでしょうか。ところが実際にはそうとは限りません。相手は好意を装って近づき、時間をかけて信頼を作ってから要求に移ります。やり取りの途中まで、学生の側に「だまされている」という感覚は生まれません。

しかも被害に気づいた後も、相談までの壁が高いのがこのテーマの特徴です。性的な画像が絡むぶん、家族にも友人にも言い出しづらく、誰にも言えないまま要求に応じ続けてしまうことがあります。その結果、被害額が膨らんでから発覚するケースが少なくありません。学生が自分から相談しづらい内容だからこそ、教職員が学生の変化に気が付くことも大切です。

相談は1年で1.6倍|被害の中心は10〜20代の男性

デジタル性暴力の相談を受けている支援団体に寄せられたセクストーションの相談は、2025年度で約3,000人。前年度の1.6倍です。統計を取り始めたのは約4年前で、そこからの推移は以下のようになっています。

集計期間セクストーションの相談者数
2023年7月〜2024年3月535人
2024年度1,864人
2025年度3,040人

相談者の内訳は男性が36%、女性が19%、性別不明が45%。なかでも10代から20代の男性が目立つと報じられており、専門学校に在籍する学生の年齢層と重なります。

出典:時事通信「『セクストーション』相談急増 脅迫し金銭要求、男性多く

怖いのはお金だけで終わらないこと

同じ報道では、要求に一度でも応じると繰り返し金銭を搾取されると指摘されています。さらに闇バイトに巻き込まれる危険性もあるといいます。支払えなくなった学生が、今度は犯罪に加担するよう迫られるという流れです。

金銭被害にとどまらず、その先には人生を左右する事態に発展する可能性があります。就職を控えた学生が加害側に回れば、進路そのものが断たれかねません。だからこそ、被害が深刻化する前に、早い段階で相談に繋げることが何より大切です。

学生が巻き込まれる5つの流れ

被害は、ある日突然おそってくるわけではありません。支援団体の説明をもとに、流れを整理しました。

  1. SNSで相手が近づいてくる
  2. 性的な画像を送るよう誘導される
  3. 送った画像を保存される、またはビデオ通話中の様子を録画される
  4. 「ネットで晒す」と脅される
  5. 金銭などの要求が繰り返される

それぞれの段階で、学生がどのような状態に置かれるのかを順に見ていきます。

1. SNSで相手が近づいてくる

きっかけはSNSやマッチングアプリでのやり取りです。相手は好意的に接してきて、短期間で親密な関係を作ろうとします。学生の側に「怪しい相手と関わっている」という自覚はありません。

2.性的な画像を送るよう誘導される

信頼関係ができたところで、性的な画像を求められます。相手が先に自分の画像を送ってくることもあり、断りにくい空気がつくられます。この時点では、脅されている感覚はまだないのが実情です。

3. 送った画像を保存される、またはビデオ通話中の様子を録画される

送った画像は相手の手元に残ります。ビデオ通話中の画面を無断で録画され、学生自身が「撮られた」と気づいていないこともあります。

4.「ネットで晒す」と脅される

ここで態度が一変します。SNSのフォロワーに送る、ネットで晒すと告げて、金銭を要求してきます。学生は羞恥心と恐怖で身動きが取れなくなり、誰にも言えないまま支払いに応じてしまいます。

5. 金銭などの要求が繰り返される

一度支払っても、そこで終わりではありません。支援団体は、お金を払っても画像が消されることはまずないと注意を促しています。一度でも支払うと、犯人から「従わせやすい相手」とみなされ、脅迫が続いてしまうためです。

この構造を知っておくと、学生に伝えるべきことがはっきりします。「支払っても終わらない」、この一点です。

相談を受けた教職員が最初にすべき3つのこと

学生から打ち明けられたとき、その場で判断を迫られます。支援団体が示す対処法をもとに、教職員が押さえておきたい行動を3つに整理しました。

  1. 支払わせない
  2. 証拠を残させる
  3. 専門の窓口につなぐ

順に見ていきます。

1. 支払わせない

まず伝えるのは「お金は一切支払わないこと」です。ここまで見てきたとおり、支払いは解決につながらず、要求を長引かせるだけだからです。

相談してきた時点で、すでに支払ってしまっている学生もいます。責める言葉は必要ありません。今後は支払わないという方針を共有し、次の行動に移りましょう。

打ち明けるまでに、学生は相当な葛藤を経ています。「なぜ早く言わなかったのか」と問い詰めると、せっかく話してくれた学生が、口を閉ざしてしまうかもしれません。「話してくれてよかった」と受け止めるところから始めるのが得策です。

2. 証拠を残させる

やり取りの画面をスクリーンショットで保存してもらいます。相手のアカウント名、送られてきたメッセージ、要求された金額と振込先。これらは警察や相談窓口に状況を伝える際の材料になります。

証拠を保存したうえで、ブロックと通報はできるだけ早く行いましょう。順番を間違えて保存の前にブロックすると、記録が取れなくなる点に注意が必要です。

3. 専門の窓口につなぐ

学校だけで抱えず、専門機関へつなぎます。画像の削除要請や法的な対応は、学校の手には余ります。

学生が自身で調べて相談先を見つけるのは簡単ではありません。相談を受けた先生がすぐに確認できるよう、あらかじめ窓口の情報を手元に控えておくと、スムーズに支援につなげられます。

被害に遭う前に伝えておきたいこと

ここまでは相談を受けた後の流れを説明しましたが、その前にできることもあります。ホームルームや情報モラルの授業で、次の2点だけでも共有しておきましょう。

  • 性的な画像は、親しい相手でも送らない。送った時点で相手の手元に残り、こちらから消すことはできません
  • 脅されたら、金銭を支払う前に誰かに相談する。学校でも警察でも構いません。一人で抱えた時間が長いほど被害は大きくなります

「困ったら相談していい」と平時に伝えておくだけでも、いざというときの相談先として学校が選ばれやすくなるのではないでしょうか。踏み込んだ内容まで扱わなくても、この一言には意味があります。

関連記事: SNSに潜む危険から学生を守るには?2026年の最新トラブル事例と学校側の対処法

まとめ

セクストーションは、専門学校生の年齢層がまさに狙われている犯罪です。押さえておきたいのは次の3点です。

  • 相談件数は2025年度に約3,000人と前年度比1.6倍に。10〜20代の男性が中心
  • 手口は接近から要求の反復まで5段階。支払っても終わりません
  • 対応の基本は、支払わせない・証拠を残させる・専門の窓口につなぐの3つ

学生が最初に相談する相手は、家族ではなく学校の先生かもしれません。性的な画像が絡む話ほど、身近な家族には切り出しにくいからです。そのときに落ち着いて次の一手を示せるよう、窓口を事前に控えておきましょう。

その後の対応は専門の窓口が担ってくれます。学校に求められるのは、解決そのものより、抱え込ませずに最初の一歩を踏み出させることです。

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株式会社ウイネット

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「ウイナレッジ」を運営する教育専門出版社。
30年以上にわたり、全国の専門学校、大学、職業訓練校へ教材を提供してきた知見を活かし、教職員の皆様に役立つ実務ノウハウを発信しています。
[公式HP:https://www.wenet.co.jp/]

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