
連載大原先生の学生指導のすゝめ
動機づけ教育プログラム「実践行動学」を開発する「実践行動学研究所」大原専務理事の学生指導のすゝめ。 学習塾での指導歴25年の大原先生が、実例を用いて学生への接し方をお伝えするシリーズです。 テンポのよいユニークな文章は、一度読んだらハマること間違いなし。
「ちゃんと考えて決めたはずなのに、なぜかしっくりこない」。そんな感覚を覚えたことはないでしょうか。
私たちは何かを判断するとき、“頭で考えること”を重視しがちです。
けれど実は、その違和感や迷いの背景には、“身体が感じ取っているサイン”が置き去りになっていることがあるのかもしれません。
今回は、身体が感じ取っている情報を活かす「身体知性」について、実践行動学研究所の大原幸夫専務理事からご寄稿いただきました。
目次
「結論がしっくりこない原因」を見つけるヒントは身体にある?
あなたは何かを判断するとき、頭だけで考えていますか、それとも身体を使って考えていますか?
多くの人は「なんのこっちゃ?」と思うかもしれません。
でも、身体が持つ知性を活用しないのは、本当にもったいないと思います。
なんで突然こんな話をし始めたかというと、2月の頭に受講した「身体知性活用セミナー」の影響です。(単純なのよ)笑
「考え抜いて決めたはずなのに結論がしっくりこない」とか、「何とか仕事は回せているけれど自分らしさが出せていない」とか、「頭が硬直して創造性が落ちている」とか、そんな感覚はありませんか?
今挙げたアレコレの問題は、身体の感覚が判断プロセスから外れていることが原因かもしれません。
そんなときは、身体知性を活かすことによって、仕事の効率や創造性、さらには人生の質を上げることも可能です。 こういう「ウソかホントか?」なお話を好まない方は、今回はスルーしてくださいね。
身体が感じ取る情報を活かす「身体知性」
「身体知性」とは、簡単に言うと「頭で考える前に身体が感じ取っている情報を活かす力」です。
神経科学の分野では、人は意思決定のかなり早い段階で、心拍・呼吸・筋緊張・内臓感覚といった身体反応を通して、環境を評価していることが分かっています。
私たちが「直感」と呼ぶものは、その結果が意識にのぼったもの、ということができます。
ところが日ごろ私たちは、「気のせい」とか「論理的じゃない」という扱いで、身体のサインを打ち消し続けています。
その結果、違和感のある判断を見過ごしてしまったり、疲労感が残りやすくなったり、といった影響が出てきます。
身体を味方につければ創造性が広がる

では、身体知性はどう使えばいいのか。
今日お伝えしたいポイントは大きく二つ。
一つ目は、「1日5分でもいいので、身体感覚に意識を向ける時間をつくること」。これは身体知性の感度を高める練習になります。
そして、何か大切なことを決める際には、頭で「正しいか?」を考えると同時に、「今、身体はどう反応しているか?」にも意識を向けてみましょう。
呼吸が浅くないか、
胸に言葉にならない引っかかりはないか、
決めたら楽になる感じはあるか…。
これらの感覚は非論理ではなく、まだ整理されていない重要情報です。
無視せずに受け取るだけで、判断の精度や思考の深さが変わってきます。
信じるかどうかは、あなた次第です。
二つ目は、「創造性は考える時間ではなく、身体が緩む時間から生まれる」ということ。
アイデアが出ないときに机に向かい続けるのは逆効果。歩く、姿勢を変える、視線を遠くに向ける。身体を動かすことで脳内のネットワークが切り替わり、思考が広がります。
私の場合、アイデアがよく浮かぶのは次の二つの場面です。
ひとつはシャワーを浴びているとき。気持ちがいいからでしょうかね、なぜかシャワー中にアイデアが下りてくることが多いです。
そしてもうひとつは、通勤で自転車を漕いでいるとき。ひらめきはすぐに霧散してしまうので、自転車を停めてスマホにメモることも多いです。
私のアイデアは、ほぼこのどちらかで生まれるといっても過言ではありません。
まとめると、今日お伝えしたいポイントはこの二つです。
1. 身体の反応を感じ取る練習をする(少しの時間でもセンサーを磨けます)
2. 創造性は、身体が緩んだときに立ち上がる
頭だけで考えているとしんどくなってくるので、身体知性の活用など、もっと全身を上手く使って生きられないかなと思う今日この頃。
※この記事は、実践行動学研究所のメールマガジン「しなやかな心と学ぶ力が育つメルマガ Colorful Times」268号を再編集したものです。
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大原 幸夫
一般社団法人実践行動学研究所 専務理事
学習塾に25年勤務。その後小~中学校向けのワークショップの開発、及びファシリテーターの育成に従事している。またコーチング研修等の講師・講演を行う専門家でもある。









