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TOP教養スキルアップ「ありがとう」の反対言葉は?

「ありがとう」の反対言葉は?

連載大原先生の学生指導のすゝめ

動機づけ教育プログラム「実践行動学」を開発する「実践行動学研究所」大原専務理事の学生指導のすゝめ。 学習塾での指導歴25年の大原先生が、実例を用いて学生への接し方をお伝えするシリーズです。 テンポのよいユニークな文章は、一度読んだらハマること間違いなし。

「どうすれば学生のやる気を引き出せるのか」。多くの先生が日々向き合っているテーマではないでしょうか。

実は、『感謝をする』というシンプルな習慣に、そのヒントが隠されているようです。

今回は、感謝がやる気を育てる理由について、実践行動学研究所の大原幸夫専務理事からご寄稿いただきました。

「ありがとう」の反対言葉とは?

突然ですが、クイズです。

「ありがとうの反対言葉は何ですか?」

―不平?不満?それともばかやろう?(笑)

そもそも「ありがとう」の由来は、「有り難し」だそうです。
「有り難し」というのは、有ることが難しい、めったにないということです。

つまり「ありがとう」というのは、「こういう事は、めったにないよね。本当に感謝だよね~」と、そういう気持ちを表した言葉なのです。

ということは、ありがとうの反対言葉は?

――そう!「当たり前」です。

当たり前は、「あって当然。別に感謝するようなことじゃないもんね~!」とバッサリ言い切っている言葉です。

だから、ありがとうの反対言葉は「当たり前」。

「ありがとう」がやる気を左右する

今回、なぜこのような話をしているのか?

それは「ありがとう」の気持ちが、“やる気に火がつく脳”に必要不可欠だと伝えるためです。

やっぱり教員として、願わくば学生に「自分が心からやりたいと思うことを見つけて、その世界で人に感謝されながら、物心両面で豊かな人生を送ってほしい」と思いますもんね!

でもそういう人生を送るためには、自分自身のやる気に火をつけられる人になる必要があります。

そして、無意識の領域でやる気の素になるのが、何を隠そう「有り難う」の気持ちというわけです。

つまり、やる気に火がつく脳を育てるには、何でもかんでも当たり前と思うのではなく、「有り難いな~!」と思える感性を養っておくことが非常に重要です。

※筆者にそのような立派な感性があるんですか?という鋭いご指摘はくれぐれもなさらぬよう…

一流の人ほど感謝を忘れない

ところで、「有り難う」の気持ちが人のやる気やパフォーマンスに大きな影響を及ぼすことは、一流の人たちの受賞インタビューを聞けばよく理解できます。

「この賞を獲れたのは、ひとえに私の才能の賜物です!」

「このような輝かしい成績を残せたのは、すべて私の努力の結果です。私がどれ程の努力を積み重ねてきたか、今日はみなさんにお教えしましょう!」

なんて言ってる受賞者、いませんよね?

「私が、私が…」って言ってませんよね?

「今日この場に立てているのは、誰々の支えがあったからです。本当に“有り難う”ございます!!」

と言っているのではないでしょうか。

「賞を獲ったからそう言っているんじゃないの?」という人もいるかもしれませんが、むしろ私はそう思うような人だからこそ、そこまでの努力ができたという解釈の方が正しいと考えています。

 少し難しい話になりますが、このことを脳科学の見地から科学的に説明することが可能です。

キーワードは「メンタルヴィゴラス状態」。

…なんだかスゴそうでしょ?笑

感謝がモチベーションを高める脳科学的な理由

さて、日本における脳科学トレーニングのパイオニアである西田文郎先生によりますと、人間の脳の状態は大きく分けて4つに分かれるそうです。

4つの状態とは、

・バーンアウト
・メンタルディプレスト
・メンタルサプレスト
・メンタルヴィゴラス

です。新発見の恐竜の名前みたいですね。

たまに耳にする“バーンアウト”というのは、いわゆる「燃え尽き状態」のことです。
何を言っても聞く耳を持たず、抜け殻のようになっている状態。

2番目の“メンタルディプレスト”は、「どうせ無理」と思い込んでいる状態です。
脳の中はマイナスのイメージに支配されていて、成功に近づくどころか、行動を起こす意欲さえ湧いてこない無気力な状態。

3番目の“メンタルサプレスト”は、苦痛を感じながら義務感で仕方なくやっている状態、成功したいけど自信がない状態のことです。
多くの方がこのカテゴリーに入る自覚があるのではないでしょうか。
かくいう私も心当たりがある一人です。

とはいえ、同じ人の中にもさまざまな状態が混在しています。
例えば“毎朝30分ジョギングする”という目標についてはバーンアウト(燃え尽き)だけど、会社の仕事に関してはメンタルサプレスト(イヤイヤ行動)だとか。

そして最後の“メンタルヴィゴラス”というのが、いわゆるヤル気満々状態のこと。
イメージ・思考・感情のすべてがプラスに働き、やればやるほどエネルギーが湧いてくる、そんな状態ですね。

西田文郎先生は、さまざまなアスリートや経営者に秘密の訓練を施して、脳をメンタルヴィゴラス状態に変えてしまうことで有名で、“ヤル気の魔術師”という異名をお持ちです。

2004年、2005年と甲子園2連覇を果たした駒大苫小牧高校野球部、北京五輪で金メダルを獲得した女子ソフトボール日本代表の指導をはじめ、スポーツ界やビジネス界で数多くの成功者を導いてきた実績をお持ちです。

いったい、どんな魔術を使っているのでしょうか…。

さて、話を本題に戻します。

実は、西田先生の秘密特訓を受けなくても、メンタルヴィゴラス状態に極めて近い脳波を計測する精神状態があるそうです。

もうお分かりですね?

―それが、「感謝」の脳波なのです!!!

つまり、感謝力が高い=ヤル気が持続し、行動力に満ちた人”ということができます。

しかも無意識レベルで!

だから統計的に、感謝の感性が強い人はよりよい結果が残せる確率が高い、というわけです。

あなたが今日、『感謝』したことは何ですか? 

※参考文献:西田文郎著「面白いほど成功するツキの大原則」(現代書林、2001年)

※この記事は、実践行動学研究所のメールマガジン「しなやかな心と学ぶ力が育つメルマガ Colorful Times」274号、275号を再編集したものです。

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この記事を書いた人
大原 幸夫

大原 幸夫

一般社団法人実践行動学研究所 専務理事
学習塾に25年勤務。その後小~中学校向けのワークショップの開発、及びファシリテーターの育成に従事している。またコーチング研修等の講師・講演を行う専門家でもある。

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