
学生のノートの取り方は人それぞれです。板書をそのまま書き写す人もいれば、授業内容を自分なりにまとめながら取る人もいるでしょう。
一方で、ノートを全く取らない学生もいます。理由としては「授業中は聞くことに集中しているから」、「必要なことは教科書にメモするだけで十分だから」などがあるようです。
本記事では、ノートを取るメリットや基本を解説します。ぜひ学生へのご指導にお役立てください。
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ノートの取り方の基礎
目次
ノートを取る3つのメリット

ノートを取る効果は大きく分けて3つあります。
- 情報を思い出しやすくなり、記憶の定着につながる
- 情報を整理できる
- 情報を使う(アウトプットする)準備が整う
順番に解説します。
1.情報を思い出しやすくなり、記憶の定着につながる
授業で聞いた内容をノートに書いておくことで、復習するときに読み返すことができ、思い出しやすくなります。そのままではすぐに忘れてしまう情報も、読み返すことによって記憶の定着につながります。
情報を記録するだけであれば、スマートフォンで写真を撮る方法もありますが、手を動かして書くことで記憶に残りやすくなります。
2.情報を整理できる
ノートを書くことで情報を整理できます。板書の内容を書き写すときに、意味を理解しながら書いたり、自分なりに要点をまとめながら書いたりすると、さらに情報を整理しやすくなるでしょう。
3.情報を使う(アウトプットする)準備が整う
ノートを書く(インプットする)ことで、それを使う(アウトプットする)準備が整います。書いた情報が記憶として定着していれば、必要なときにすぐに使うことができます。
「覚えた知識を使って試験問題を解く」、「情報を使って実生活で適切に判断する」などといった場面で、すぐに情報が取り出せるとよいですよね。
ノートを取ることにはこれらの効果があり、上手に活用すれば学習の質を向上させることができます。
ノートの取り方!3つの基本
どの教科のノートにも当てはまる3つの基本を紹介します。
- 読みやすく書く
- 重要ポイントが目立つように書く
- 情報を整理して書く
それぞれの目的とポイントを解説します。
1.読みやすく書く
復習や試験対策などであとから読み返したときに、内容を理解しやすくするために、自分が読みやすい字でノートを書きましょう。
あとから追記ができるよう、適度な余白を残すことも忘れずに。
2.重要ポイントが目立つように書く
重要なポイントを見つけやすくし、アウトプットしやすくするためには目立たせることも重要です。
記号や図形を使ったり、文字の色を変えたり、蛍光マーカーを引いたりして重要ポイントが目立つように工夫をしましょう。
その際に、事前にルールを決めておくと、より見やすいノートになりますよ。
3.情報を整理して書く
情報同士の関係性を理解しやすくするために、整理して書くことを意識しましょう。
例えば
- 箇条書きで内容を簡潔にする
- 複数の情報の関係性を理解して、階層化する
- 図表を活用する
というように整理できると、非常にわかりやすいノートになります。
ノートのレイアウト例(コーネル式レイアウト)
ノートのレイアウトを工夫することで、効率的にノートを書くことができます。一例として、コーネル式レイアウトをご紹介します。

- 主要領域:メインのノートを取る領域
- 左マージン:キーワードやサマリーを書くためのスペース
- 下マージン:要約やメモ、疑問点を書き込む領域
科目ごとに使いやすいレイアウトを考えてみましょう。
NG!やってはいけないノートの取り方
ここではノートの取り方について、ありがちなNG例を4つ紹介します。
- 同じノートを複数の教科で使う
- 先生の板書をそのまま書き写すだけ
- 書き込み過ぎる
- 時間をかけ過ぎる
学生がNGな取り方をしていないか、チェックしてみましょう。
1.同じノートを複数の教科で使う
同じノートに複数の教科の内容を書き込むと、必要な情報を見つけにくくなります。また、関連する情報が分断されてしまうことがあります。
2.先生の板書をそのまま書き写すだけ
ノートをただ機械的に書き写すだけでは、記憶に定着しにくくなります。自分の言葉で要点をまとめることが大切です。
3.書き込み過ぎる
ページをぎっしり埋めると、何が書いてあるのか見分けにくくなり、あとからの追記も難しくなります。ある程度、余白を残して書きましょう。
4.時間をかけ過ぎる
文字や図を丁寧に書き過ぎたり、ペンを何度も持ち替えたりすると、授業の進行に追いつけなくなることがあります。時間をかけ過ぎないように、適度なスピードでノートを取りましょう。
ノートと筆記用具の選び方のポイント
学生自身に合ったノートや筆記用具を使うのも大切です。書きやすく、楽しくノートが取れるものが見つかるといいですね。
ノートを選ぶときのポイント
罫線の幅 | A罫、B罫、C罫 |
紙質 | サラサラ書ける、しっかり書ける |
線 | 罫線のみ、方眼状、ドット(点)入りの罫線 |
紙の色 | 白のほか、黄、ピンク、緑、青などの淡色 |
筆記用具を選ぶときのポイント
種類 | 消せる(シャープペンシル、フリクションペン) 消せない(ボールペン) |
筆圧 | 自分の筆圧に合ったペン先、書きやすいグリップ |
太さ | 好みの太さ、文字の大きさに合った太さ |
基本色 | 黒、赤、青が基本 |
マーカーの色 | 黄、ピンク、緑、青など。淡い色もある |
文房具もどんどん進化しているので、息抜きがてらお店の文房具コーナをチェックするのも楽しいですよ!
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まとめ
本記事ではノートを取るメリットや取り方のポイントを解説しました。手を動かしてノートを取ることで、より学習内容が記憶に定着しやすくなります。
ぜひノートを取るメリットを学生にも伝え、学習の質を向上させてくださいね。
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