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【若山先生編⑤】グループ校に知見を展開!「麻生塾オリジナルの教育プラットフォーム構想」と未来展望も

2022.06.24 (最終更新:2022.10.11) 記事 教務情報

連載麻生塾に聞く!教育ICT活用

九州最大級の総合専門学校グループ「学校法人 麻生塾」の教育ICT活用について、牽引役である若山先生・藤澤先生にお聞きする注目の連載。「コロナ禍の緊急対応」に留まらない中長期的な取り組みの展望から、大きな組織での情報共有とプロジェクト推進の秘訣、すぐに真似したいテクニックまで、貴重な知見を惜しみなくお伝えします。

▼ウイナレッジ編集部より

麻生塾グループの教育ICT活用のキーパーソンお二人をお迎えしてお届けする連載「麻生塾に聞く!教育ICT活用」。

若山先生の第1回では2013年頃からの教育ICT活用の取り組みについて第2回ではコロナ禍で「学びを止めない」ための奮闘の日々について第3回では「公務員試験直前期」の学生に向けた授業での教育ICT活用のさらなる工夫について第4回では現場での実践編ラストとして「初学者の知識インプット期での実践」「同僚の先生への展開」「Power Automateを使ったLMSとしてのMicrosoft 365活用」「学生データの徹底分析による授業の成果測定」などについてお伝えいただきました。

今回は若山先生編の最終回です。
これまでに蓄積した知見の学校内外への展開と、麻生塾グループ開発の教育プラットフォーム「Teachare」について、そして教育ICT活用の未来展望についてお伝えいただきます。

学内で先生方向けに動画配信してみました、が……

これまでの記事で紹介してきた、動画やデジタルツールを活用して学生ごとに学習動線を最適化した授業形式について、また長年取り組んできた教育ICT活用の取り組みについて、得られた知見や考えていることを学校内外の先生方に共有、展開したいと考えています。
今回の記事ではまず内外への展開としてやってきたこととその反応について紹介します。

ただし最初にお伝えしておきます。展開の成功事例ではありません。
正直、暗中模索中です。

* * *

まず、学内の先生方に向けた動画配信について。
これまでの連載記事で紹介したような授業トライをする度に、藤澤先生と一緒にインタビュー形式の動画を収録し、学内に配信していました。
この動画配信は、まずまずの反響だったようで、特に年配の教務の方にとっては目からウロコだったようです。
※「ようです」……というのは、私のところに直接そのような反響の声が届いたわけではなく、藤澤先生から間接的に聞いたお話だということです^^;

1回目のインタビュー動画。この時点で全教員の1/3強くらいが視聴。
授業トライ①のアンケート結果も配信してみました。こちらは全教員の1/6くらいが視聴。なぜか減っている。
授業トライ②のアンケート結果も配信。こちらも全教員の1/6くらいが視聴。

各回の視聴数の差の理由は、正直なところよく分かりません。

他校の先生とお話しして感じた「誤解?」

この後、ひょんなことから、いくつかの学校にお邪魔する機会がありました。
そこで直接先生方とお話しさせていただく中で、「多くの方が誤解しているのかもしれない」と思ったことが。
それは、

「オンライン授業」や「教育のDX」について、
「=遠く離れた場所同士での授業」「=動画配信」という限定的な捉え方をしているのでは?

ということ。

コロナ禍前から「オンライン授業」や「教育のDX」に取り組んでいた身なので断言できます。
違います」――と。

コロナ禍の「人流抑制」で急速に「遠隔授業」が普及したことで、このような誤解めいたものが広がったのでしょう。
この誤解については、「違いますよ」と少しずつ説いていくしかないのだろうと思っています。

「戦友」をみつけることが一番の推進力に

なかなか関心を持ってもらえなかったり、誤解があったりと、知見の共有や協働は容易ではありません。
しかし、中には前向きに捉え、実行している人が必ず1人、2人います
そのような人をまず見つけることが大切です。

同じ科目・同じ分野でなくても良いと思っています。何なら教員でなくても。
その人たちに「一緒にやってみない?」と声をかけてみましょう

実は、藤澤先生もこの「やってみない?」で「おたがいさまチャンネル」の立ち上げに踏み切れたそうです。
日本人は自身を過小評価しがちです。
「自分がやっていることなんて」「どうせ自分にはできない」などと思いがちです(かく言う私もそうです^^;)。
それでも、誰かに「良いじゃんそれ、一緒にやろうよ」「応援するよ」などと声をかけてもらえて「1人じゃない」と分かれば、勇気が湧き、忍耐もできます
RPGの仲間が増える感じですね。打つ手は増え、被ダメージは分散される。

心の扉をノックしてみませんか? 案外、ノックしてもらいたいと思っている方がいるかもしれませんよ。

学校法人としての想いと現場の声を注いでオリジナルの「教育プラットフォーム」を開発

現在、麻生塾では、教育プラットフォーム「Teachare」(Teach+Shareの造語)を開発中です。
「Teachare」開発のきっかけは、麻生塾理事長の麻生の以下のような想いからでした。

  1. どんな状況下でも「麻生品質」の教育を担保したい。
  2. 卒業後でも学びなおしができる学校にしたい。
  3. 人的採用が難しい分野でも学べる学校にしたい。

2022年2月下旬、全専研(一般社団法人 全国専門学校教育研究会)のいくつかの学校様には開発段階のものを少し触れていただきました。

麻生塾内でも、Teachare開発を軸に教育ICT活用の展開・浸透につなげていきたいと考えています。
しかし、一方的な開発では導入後の現場での主体的かつ継続的な利用には絶対につながらないので、現場との対話を大事にしてきました。そして今後も続けていきます。

具体的には、次のようなプロセスで現場の声を開発に反映しています。

  1. 開発側での仮説設定
  2. 現場との協力で仮説検証
  3. 検証結果を開発及び現場に反映

既に、座学(認知・非認知)授業、グループワーク授業、実技授業など、さまざまな授業形式で上記のプロセスを実行しました。
今のところ結果は良好。機会があれば、またこのウイナレッジでもTeachare開発について発信できればと思います。

いろいろ書きましたが、正直手探りです

個人的には2013年から取り組んできた教育ICT活用。
学内外への展開や協働について、いくつかのやり方で試みてはきましたが、はっきり言って「特効薬はない」のだろうと感じています。
とはいえ、「反応や変化は確実に起きている」という感触もあります。

ある人のYouTubeを見ていて、こんな引用がありました。

Change before you have to.

これは、Jack Welchさんというアメリカの経営者の方の言葉です。訳すと、

変革せよ。(変革を)迫られる前に。

といった感じでしょうか。
うまいこと言うなぁ、と思いました。

変化」そのものに良い悪いはないと思っています。
でも、地球ができ、人類が誕生してから今まで、ずっと変わっていない、変化していないモノってあるでしょうか?
便利さや豊かさを求め、文明が出来て、テクノロジーが進化してきたのと同じように、教育もそれに適応して変わっていく。自然なことではないでしょうか?

勉強を教えるのは教員ですが、勉強するのは学習者です。
その学習者を中心に環境を考え、整えていくと、自然と教育の形は変わっていくように思います。

変化が目的ではありません
あくまで中心は学習者で、その環境を時代やテクノロジーに合わせて最適化していく過程が変化です。

「時代って何だろう?」「テクノロジーってどんなものがあるんだろう?」「最適ってなんだろう?」……といった問いについて1人で考え、解を出していくのは大変です。
しかし、幸いにも現代には「ネットワークテクノロジー」があります。
遠く離れた人でも一瞬でつながることができます。この「ウイナレッジ」もそうだと思います。
この連載も、単なる一過性の情報発信にとどまらず、どこかの放送局の「しゃ〇〇場」のようなコミュニティ活動のきっかけになれたら良いなぁ、なんて思っています。

▼ウイナレッジ編集部より

若山先生編の最終回は、学校内外への展開と「Teachare」開発について、そして教育ICT活用の未来展望についてお伝えいただきました。

長きに渡る教育ICT活用の取り組みの中で、時には葛藤しながらも学生の学習環境向上、学習成果向上のために真摯に教育に向き合い、研究と実践を重ねてこられた若山先生の一連の記事に刺激を受けられた方は多いのではないでしょうか。
次回のインタビューで連載は一度完結しますが、若山先生と麻生塾グループの教育ICT活用はさらなる進化の真っ最中。ウイナレッジでは今後も追いかけていきたいと思います!

次回は連載全体の最終回として、若山先生・藤澤先生の対談形式でお届けします。
最後までぜひお楽しみください。

最終回は2022年7月6日頃公開予定です。お楽しみに!

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この記事を書いた人
若山 祐紀憲

若山 祐紀憲

学校法人麻生塾 コンテンツ推進部
麻生塾における教育ICT活用の第一人者。
専門は、公務員試験における「判断推理」「数的推理」「資料解釈」など。
麻生公務員専門学校福岡校にて教鞭をとっていたころ、面接指導がきっかけでYouTubeなどの映像配信プラットフォームに関心を持ちはじめる。2013年にホームビデオカメラから始まった授業・教材の映像化は徐々に成果につながり、株式会社麻生キャリアサポートでのICT活用教材の作成・販売へと活躍の場が広がっていく。
2020年、コロナ禍に入ると、グループ内の「遠隔授業の支援」を使命に学校法人麻生塾 教育推進部へ異動。長年の映像教育の経験を活かし、同塾内のICT教育活用を推進するとともに、自らも教鞭をとり、ICT教育活用の実践と仕組み作りに邁進。
2022年4月より現職。麻生塾グループ開発の教育プラットフォーム「Teachare」の開発・普及に取り組む。

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