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永続ライセンスのOffice 2021が2021年10月5日に発売されましたね。近年はサブスクリプションモデルの「Microsoft 365(旧Office 365)」が主力でしたが、買い切り型も根強い需要があるようです。
さて、Office 2021の次にOffice 2024が発売されるか、気になっていた先生も多いのではないでしょうか。
本記事では、Office 2024の情報と買い切り型とサブスクリプション型で迷っている学校向けに、違いやメリットも解説するので参考にしてください。
※現在、「Office 365」は「Microsoft 365」に統合され、内包プランの1つになっています。なお、大企業や教育機関向けのプランでは従来どおり「Office 365」のままです。
目次
Office 2024が発売開始!
Office 2024が2024年10月2日に発売開始しました。国内で販売されるラインナップは「Office Home 2024」と「Office Home & Business 2024」。いずれもプラットフォームはWindowsとMacで、インストール台数は最大2台までとなっています。
近年、発売されたバージョンを確認すると「2007→2010→2013→2016→2019」と、3年ごとのリリースとなっていました。この流れから、Office 2022が発売されるのではという声もありましたが、実際に発売されたのはOffice 2021。
発売サイクルが3年から2年に変わったことで、次はOffice 2023がリリースされるのではという予想もありました。しかし今回、Office 2021のリリースから3年経った2024年に新バージョンが誕生しました。
発売価格はいくら?
もし発売されるとしたら、気になるのが価格ですよね。過去3バージョンの価格は以下のとおりです。
バージョン | 価格(税込) |
---|---|
Microsoft Office Personal 2016 | 32,780円 |
Microsoft Office Personal 2019 | 32,184円 |
Microsoft Office Personal 2021 | 37,700円 |
なお、今回リリースされたOffice 2024では、「Personal」がなくなり、新たに「Home」がラインナップに加わっています。販売価格は「Office Home 2024」で34,480円(税込)、「Office Home & Business 2024」は43,980円 (税込)で大幅な値上げはありませんでした。
ただし「Personal」で使えていた「Outlook」アプリは「Home」では使えないため、注意が必要です。「Outlook」アプリを利用したい場合は、「Home & Business」を購入しましょう。
Office 2019とOffice 2021はいつ発売された?
ここでOffice 2019とOffice 2021のスケジュールを振り返ってみましょう。次に出るOfficeが同じスケジュールとは限りませんので、あくまでも目安としてお読みください。
Office 2019の発売スケジュールとサポート期限
2017年9月 | Igniteでリリース告知 |
2018年4月 | プレビュー版リリース |
2018年9月 | ボリュームライセンス版リリース |
2018年10月 | 米国で個人向け版リリース |
2019年1月 | 日本で個人向け版リリース |
Office 2019の発売スケジュールと、サポート期限について解説します。
2017年9月のIgniteでリリース告知「2018年下半期予定」
Office 2019のリリースが最初に告知されたのは、2017年9月に行われたMicrosoftのイベント「Ignite」でのことです。この時点で「2018年下半期を予定」とされていました。
その後、製品のリリースに先立って2018年4月にプレビュー版(Office 2019 Commercial Preview)がリリースされました。
2018年9月 ボリュームライセンス版リリース
当初の予定どおり、2018年9月にボリュームライセンス版のOffice 2019がリリースされました。
[Microsoft]Windows および Mac 向け Office 2019 の提供開始
買い切り版Officeのリリース時は、個人向け版よりもボリュームライセンス版が先にリリースされることが多いように思います。
この時点で個人向け版については米国等で数週間以内、中国・インド・日本では数か月以内にリリースするとのアナウンスでした。実際に個人向け版がリリースされたのがいつだったのか、正確な日付は社内に記録がありませんでしたが、おそらくは10月に入ってすぐだったと思います。
2019年1月 日本で個人向け版リリース
年が明けて2019年1月、米国等でのリリースから3.5か月ほど遅れて日本でも個人向け版がリリースされました。ボリュームライセンス版のリリースから数えると4.5か月ほどです。
[Microsoft]2019 年 1 月 22 日(日本時間)より、家庭向け Microsoft Office 2019 の販売を開始します!2019年1月15日
振り返ってみると、予告どおりのリリーススケジュールでした。Office 2019がリリースされると告知されたのが2017年9月。しかし、実際に入手できたのは2019年になってからです。日本の個人利用者にとっては、少し待った感じがあったかもしれませんね。
Office 2019のサポート期限
Officeにはサポート期限があります。Office 2019のサポート期限は次のとおりです。
メインストリーム サポート | 2023年10月10日 |
延長サポート | 2025年10月14日 |
この期間を過ぎてしまうと仕様変更や新機能のリクエスト、無償サポートやセキュリティの更新プログラムなど、Microsoftが提供するすべてのサポートが受けられなくなります。サポート期限を迎える前に、新しいバージョンのOfficeを準備しておきましょう。
Office 2021の発売スケジュールとサポート期限
次にOffice 2021の発売スケジュールと、サポート期限を見ていきましょう。
2021年2月 | Microsoft公式ホームページにてリリース告知 |
2021年4月 | プレビュー版リリース |
2021年9月 | Microsoft公式ホームページにて発売日発表 |
2021年10月 | 全世界同時リリース |
2021年2月にリリース告知
2021年2月、Microsoftの公式ホームページにてOffice 2021リリースが発表されました。この時点で具体的な発売日は公開されず、2021年度中にリリース予定と発表するに留まっています。
近日開始予定の Microsoft Office LTSC 商用プレビューについて
2021年4月にはWindows向けLTSC版「Microsoft Office」と、Mac向け「Microsoft Office 2021」の商用プレビューが開始されました。
2021年10月に全世界同時発売
2021年9月、公式ホームページ上にて発売日が発表されました。発売日は2021年10月5日。Office 2019は日本より先に米国で一般公開されましたが、Office 2021は全世界同時公開となりました。
Office 2019に比べ、Word・Excel・PowerPointそれぞれに新機能が追加されている他、OneNoteという新しいアプリも追加されています。詳しい新機能は公式サイトをご確認ください。
Office 2021のサポート期限
Office 2021にもサポート期限がありますが、Office 2019と違いがあるので注意しましょう。
メインストリーム サポート | 2026年10月13日 |
延長サポート | なし |
従来はメインストリームサポート終了後も、追加で延長サポートが設定されていました。しかし、2021年の場合は延長サポートがありません。メインストリームサポートの期限をもって、すべてのサポートが終了になります。
Office 2024とMicrosoft 365は買うならどちら?
Microsoft Officeには、永続ライセンス版と年額課金版の2種類があります。導入するにあたって、どちらを購入するか迷っている先生も多いのではないでしょうか。ここでは、それぞれの特徴と選び方のポイントを解説します。購入する際の参考にしてください。
Office 2024の新機能4つ
ますますパワーアップしたOffice 2024。さまざまな改善や追加がされていますが、ここでは、主な新機能を4つ紹介します。
- カメオ(PowerPoint)
- アクセシビリティ リボン(Excel・Outlook)
- 「パフォーマンスをチェックする」機能(Excel)
- IMAGE関数(Excel)
それぞれの特徴を見ていきましょう。
カメオ(PowerPoint)
PowerPointに新たに追加された「カメオ」は、スライド上にライブカメラ映像を挿入できる機能です。従来のPowerPointを使用したプレゼンテーションでは、スライドまたは話し手のいずれか一方に集中しがちでした。
カメオ機能を使用すればスライド上に話し手の顔が映るため、視覚的な課題が改善して、今まで以上に説得力のあるプレゼンテーションができるでしょう。オンライン授業でも役立ちます。
アクセシビリティ リボン(Excel・Outlook)
「アクセシビリティ リボン」は、作成した資料やメールを共有する前にアクセシビリティチェックを実行し、コンテンツが読みやすくなるよう修正方法を提案してくれる機能です。これにより、スクリーンリーダー※1を利用するユーザーにもわかりやすく伝えられるようになります。
※1:パソコンの画面上に表示された内容を読み上げるソフトのこと
「パフォーマンスをチェックする」機能(Excel)
Excelに追加された「パフォーマンスをチェックする」は、データ分析の精度向上に役立つ機能です。不要な計算式や重複データ、非効率な参照関係などを自動的に検出して改善案を提示してくれます。活用すれば、これまで以上に効率的に作業を進められるでしょう。
IMAGE関数(Excel)
「IMAGE関数」は、セル内に画像を挿入できる機能です。従来は画像を挿入する際に図形として挿入し、サイズ調整などをする必要がありました。しかしIMAGE関数を使用すれば、数式を入力するだけで簡単に画像を挿入できます。サイズ調整の手間もありません。
たとえば、画像付きのリストを作成する際に重宝するでしょう。
Microsoft 365の特徴
Microsoft 365は年額課金型、いわゆるサブスクリプション型です。最初に大きな金額を支払う必要はなく、月額または年額で使用料を支払います。Microsoft 365 Personalの場合、価格は月額1,490円(税込)、年額の場合は14,900円(税込)です。
※価格は2023年12月時点
契約中は常に最新バージョンを使うことができ、すべてのサポートも受けられます。不明点をすぐ問い合わせできる環境は心強いといえるでしょう。セキュリティ面のトラブルが発生しても、修正版がリリースされるため安心です。
ただし、デメリットもあります。Microsoft 365は、インターネットへの接続が必須です。未接続でもWordやExcelなどのアプリは使用できますが、TeamsやOneDriveはインターネットに接続しないと使えません。
また30日ごとにライセンス認証が必要です。認証のタイミングでインターネットに接続されていないと、認証失敗で使用に支障が出る恐れがあります。
選ぶ際のポイント
異なる特徴を持つOffice 2024とMicrosoft 365。どちらを導入するか迷った場合は、コスト面と性能面のどちらを重視するかで考えるとよいでしょう。詳しく解説します。
最新機能不要・長く使うならOffice 2024
最新機能が不要で長く使いたいなら、買い切り型のOffice 2024がおすすめです。たとえばMicrosoft 365を年間契約して5年使った場合は、74,500円(税込)かかります。
一方、買い切り型は追加費用が発生しないため、5年使っても「Office Home 2024」は34,480円(税込)、「Office Home & Business 2024」なら43,980円 (税込)です。
長期で使う予定があるなら、Office 2024のほうが費用負担は少なく済むでしょう。
最新機能を使いたい・使用台数が多いならMicrosoft 365
最新機能をいち早く使いたい、使用台数が多いという場合はMicrosoft 365がよいでしょう。常に最新の状態で使えるため、新しい機能をすぐに試すことができますよ。
またOffice 2024は2台までしか同時使用できませんが、Microsoft 365は5台まで同時使用できます。使用する端末数にいたっては制限がないため、使用台数が多い場合はMicrosoft 365のほうがコストパフォーマンスに優れているといえるでしょう。使用台数が多い、最新機能を使いたい場合はMicrosoft 365がおすすめです。
Microsoft Officeを学ぶなら「クイックマスター」シリーズ
当サイト「ウイナレッジ」を運営している株式会社ウイネットでは、「Microsoft Office クイックマスターシリーズ」という教材シリーズを発売しています。わかりやすいと評判のシリーズに、今回2021対応版が仲間入りしました。
2019対応版に続いてWord(基本編)・Excel(基本編)・PowerPointの3種類を発売しています。初心者でもスムーズに理解できるよう、操作手順や画面遷移を詳細に記載。Microsoft 365にも対応しているため、どちらを使っている先生にも頼りになる教材です。勉強のパートナーとして、ぜひご活用ください。
まとめ
定期的に発売されるOfficeシリーズ。2024年10月2日に、Office 2024が発売されました。リリースを心待ちにしていた先生も多かったのではないでしょうか。
また、最近ではMicrosoft 365も人気です。どちらにもメリットとデメリットがあるため、使う環境に合ったほうを選びましょう。新しいOfficeの発売や試験対応状況については、随時更新していきます。
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