パソコンを使う上で必要な基礎知識の一つがパソコン用語です。OS、メモリ…なんとなく聞いたことがあっても、説明できるかと言われると自信がない、そんな用語も多いのでは。
専門学校においても先生の業務にはパソコンが欠かせません。本記事では、パソコン用語の基礎の基礎、4つの用語について解説します。
目次
OSとは
「OS(Operating System)」は、パソコンを始めとする情報機器の中枢となるソフトウェアです。OSがインストールされていないパソコンは、何もできません。OSには様々な種類があり、代表的なものに以下の3つがあります。
- Windows
- macOS
- Linux
それぞれのOSは異なる特徴をもっているため、使いたい目的に合わせて選ぶ必要があります。詳しく解説します。
Windows
Windowsは、マイクロソフト社が開発したオペレーティングシステムです。世界中で最も普及しているOSで、ビジネスや家庭などあらゆる場面で利用されています。
初級者から上級者まで使いやすいのが特徴です。例えば、タスクバー、スタートメニュー、デスクトップアイコンなどをクリックしたらそのデータが表示される、というように、直感的でわかりやすい仕様になっています。す。また、Microsoft Officeをはじめとする多くのアプリケーションがWindowsに対応しており、できることの幅が広いことも人気の理由でしょう。
macOS
macOSは、Apple社が開発したオペレーティングシステムです。グラフィックデザインや映像制作、音楽制作などのクリエイティブ業界で広く利用されています。
iPhoneやiPadといったApple製品とのシームレスな連携が魅力です。たとえば、macOSのメモアプリやカレンダーアプリはiPhoneやiPadと同期可能で、どのデバイスでも同じ内容を確認することができるようになっています。
また、macOSは他のOSと比較してセキュリティが強固であるとされています。これは、Appleがセキュリティに力を入れていることに加えて、マーケットシェアがWindowsに比べて低く、攻撃対象になりにくいことが理由です。
Linux
Linuxは、オープンソースのオペレーティングシステムであり、世界中の開発者によって共同開発されています。C言語やPythonなどのプログラミング言語が標準搭載されており、開発環境も整備されているため、プログラマーの方々に愛用されています。
WindowsやmacOSは画面にあるアイコンを直感的に操作するGUI(Graphical User Interface)という形式でファイルやデータを操作しますが、Linuxは主に命令コマンドをパソコンに入力してファイルやデータを操作するCLI(Command Line Interface)という形式を用いますので、慣れるまで時間がかかります。
WindowsやmacOSに比べて、古いパソコンや低スペックのマシンでも快適に動作する点が特徴ですが、玄人向けのOSであると考えてよいでしょう。
以上がWindows、macOS、Linuxの特徴です。目的や用途に合わせて、適切なOSを選択することが重要です。
CPUとは
CPU(Central Processing Unit)は、パソコンの中で計算処理を担当する重要な部品です。どのCPUを搭載しているかによって、パソコンの処理速度が変わってきます。
CPUの性能を表す用語
まず、CPUの性能を表す用語について解説します。
コア数
パソコンの脳にあたる部分の数です。コアが1つならシングルコア、2つならデュアルコア、4つならクアトロコア、6つならヘキサコア…と呼ばれます。コア数が多ければ多いほど、処理速度が上がります。
スレッド数
一度に実行できるプログラムの数です。4スレッドなら、一度に4つのプログラムを処理できます。スレッド数が多いほど、処理速度が上がります。
クロック数
1秒間で処理できる命令の数です。コア数とスレッド数が同じであれば、クロック数が多いほど処理速度が上がります。
一般に、
IntelのCPUではCeleron<Pentium<Corei3<Corei5<Corei7<Corei9の順に、
AMDのCPUではRyzen3<Ryzen5<Ryzen7の順に、
コア数・スレッド数・クロック数が上がっていくと思ってよいでしょう。
用途別CPUの紹介
以下に、用途別に適切なCPUを紹介します。
ビジネス用途
ビジネス用途として、メールやWebブラウジング、文書作成、スプレッドシート処理などを行う場合には、性能が低いCPUでも十分な場合が多いでしょう。以下のCPUがお薦めです。
<Intel>Core i3、Core i5
<AMD>Ryzen 3、Ryzen 5 など
ゲーミング用途
ゲーミング用途として、3DゲームやVRゲームをプレイする場合には、高性能なCPUが必要です。以下のCPUがお薦めです。
<Intel>Core i7、Core i9
<AMD>Ryzen 7、Ryzen 9 など
また、ゲーム用途に特化したCPUとして、Intelの「Core i9-11900K」やAMDの「Ryzen 9 5950X」などがあります。
動画編集・3Dグラフィックス用途
動画編集や3Dグラフィックスのような高負荷な作業を行う場合には、CPUのコア数が多く、クロック数の高いものが適しています。以下のCPUがお薦めです。
<Intel>Core i9、Xeon
<AMD>Ryzen Threadripper、EPYC など
メモリとは
メモリとは、パソコン内部でデータを一時的に保持するための部品です。
記憶力がよく、メモをすぐ覚えて作業ができてしまう人と同じように、メモリの容量が大きければたくさんの処理を行えるようになります。
パソコンの動作が遅い場合は、作業内容に対してメモリが不足している場合があるため、確認してみましょう。
メモリの容量は、単位が「GB」(ギガバイト)で表され、一般的なオフィスワークやWebブラウジングなどの軽い作業をする場合、4GBから8GBのメモリがあれば十分です。
ただし、大量のデータを扱ったり、複数のアプリケーションを同時に起動したりする場合は、8GB以上のメモリが必要になることがあります。
また、ゲームや映像編集など、高負荷の処理をする場合には、16GB以上のメモリが必要になるでしょう。
メモリ容量が大きくなればなるほどコストがかかりますので、使用目的に合った容量を選ぶことが大切です。
ストレージとは
ストレージは、データを保存・読み取りする場所です。代表的なストレージにはハードディスクドライブ(HDD)やソリッドステートドライブ(SSD)があります。
HDD
HDDは、磁気ディスクにデータを記録する方式です。大容量のデータを安価に保存することができますが、衝撃に弱く、常に故障リスクがつきまといます。また、ディスクとディスクを読み取る機材も必要なため、場所をとります。
SSD
SSDは、フラッシュメモリを使用する方式です。高速にアクセスできることが特徴です。しかし、HDDのように異音がするなど故障の前兆がなく、急に動かなくなるため、データをサーバに預ける癖をつける必要があります。
一般的には250GB程度の容量があれば十分なため、スピードを求めてSSDにすることが多くなってきました。しかし、動画や音楽などの大容量のデータを扱う場合は1TB(1,000GB)以上必要になるため、HDDの購入を考えることもあります。
CPU、メモリ、ストレージをわかりやすく解説
ここまで解説してきたCPU、メモリ、ストレージを図解します。
上図のように
- CPUは計算・思考する頭脳
- メモリは作業台となるデスク
- ストレージは資料を保管しておく引き出し
と例えられます。
どれも、使用目的や作業量に応じて適したものを選択することが重要です。
まとめ
以上、パソコン用語の基礎知識について解説しました。パソコンを使いこなすためには、これらの用語について理解することが大切です。また、パソコンにはさまざまな機能やアプリケーションがあるため、常に最新情報を収集するとよいでしょう。
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宇井 馴次 (うい なれじ)
ウイナレッジ編集部所属のバーチャルヒューマン
双子の父でありプロレス好き
毎週金曜日はスタバでベンティサイズのフラペチーノを嗜む