
連載知って得するOfficeのアレコレ
仕事上で使用する機会の多い「Microsoft Office」。そんなOfficeシリーズから、「Word」「Excel」「PowerPoint」「Outlook」などのお役立ち情報を一話完結型の連載としてお届けします。
日々の業務お疲れさまです。
前回の記事では、Wordを使ったページ番号設定の手順を取り上げましたが、連載13回目の今回は「Excelで作れるチェックボックス」に焦点を当てます。
前回記事:【Word】ページ番号を設定する方法!基本から応用までわかりやすく解説
アンケートやリストを作成する際、レ点を入れられる欄を挿入できたら便利だと思ったことはありませんか。
本記事では、Excelでチェックボックスを作る方法を画像付きで詳しく解説します。5つの応用方法もまとめたので、ぜひ業務で活用してみてくださいね。知っていると、一目置かれるかも?
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目次
簡単!Excelでチェックボックスを作る方法
難しそうに感じるかもしれませんが、簡単な操作で挿入できます。特に2024年7月以降からは、Microsoft 365で新しいチェックボックスが利用可能となり、今まで以上に作るのが簡単になりました。ここでは、新旧それぞれの設定方法を解説します。
新チェックボックスの作り方
新しくなったチェックボックスは、「挿入」タブにある「チェックボックス」をクリックするだけ。これまでの手間が大幅に削減されています。

従来の方法で作る場合
まずは「開発」タブを表示させましょう。初期の状態では非表示になっているため、手動で設定しなければなりません。方法は、以下のとおりです。
Excelを開いて「ファイルタブ」をクリックする
まずはExcelを起動して、左上にある「ファイル」をクリックします。すると、ブックを保存したり開いたりする画面が表示されます。

Excel のオプションウィンドウから「リボンのユーザー設定」を選択する
次に、画面左下に表示されている「オプション」をクリックして「Excelのオプションウィンドウ」を開きましょう。表示されたら「リボンのユーザー設定」をクリックしてください。

「開発」にチェックを入れる
「メインタブ」のなかに「開発」の項目があるので、チェックを入れます。

最後に「OK」をクリックして保存すれば、設定は完了です。これで、チェックボックスの挿入準備が整いました。
「開発」タブをクリックする
「開発」タブが表示されたら、実際にチェックボックスをシート上へ配置してみましょう。新しく表示された「開発」をクリックします。マクロ関連や、アドインなどのメニューが表示されます。

「挿入」をクリックする
「挿入」をクリックすると「フォームコントロール」と「ActiveXコントロール」が一覧表示されます。今回は「フォームコントロール」の欄にある「チェックボックス」をクリックしましょう。

挿入したいセル上でクリック
カーソルが十字マークになったら、チェックボックスを置きたい箇所を選び左クリックします。これで選択したセル付近に、チェックボックスが挿入されました。

位置を調整して完了
必要に応じて、チェックボックスの位置を微調整しましょう。カーソルが十字マークの状態でマウスを左に押し続けているあいだは、好きな位置に移動させられます。初期状態では「チェック1」と表記されていますが、好きな文字列に変更も可能です。
チェックボックス上でマウスの右ボタンをクリックし、表示されたメニューにある「テキストの編集」を選択すれば変更または削除できます。必要に応じて編集しましょう。

設定したチェックボックスを削除する方法
挿入したあとに「誤って挿入してしまった」「入れたものの、不要になった」という場合もありますよね。新チェックボックスの場合は、削除も簡単。チェックボックスの入ったセルを選択して「Deleteキー」を押すだけです。
旧チェックボックスの場合は、単純に「Delete」キーを押すだけでは削除できません。以下の手順を踏みましょう。
- チェックボックスの上にマウスを合わせて右クリックする
- 「切り取り」をクリックして削除する
またはCtrlキーを押しつつ、チェックボックスをクリック→「Deleteキー」でも取り消せます。自分が操作しやすいほうで削除しましょう。
チェックボックスを使いこなそう!5つの応用方法
基本操作を覚えたら、もう少し踏み込んだ使い方にも挑戦してみましょう。ここでは、5つの応用方法を解説します。
- コピーする
- セルに埋め込む
- サイズや色を変える
- セルと連動させる
- 任意のセルに背景に色を付ける
それぞれ詳しく解説します。必要に応じて、活用してみてくださいね。
1.チェックボックスをコピーする
多数配置したい場合、一つひとつ同じ手順で挿入するのは手間がかかりますよね。そこで活躍するのが「コピーペースト機能」です。チェックボックスを右クリックでアクティブな状態にしたあと「Ctrl+C」でコピー、「Ctrl+V」で簡単にペーストできます。この方法は、離れた場所にチェックボックスを配置する際に便利です。
連続してチェックボックスを作りたいときは、オートフィル機能を使うとよいでしょう。ここでは旧チェックボックスの画像を使って解説していますが、新チェックボックスも方法は一緒です。
セルの右下にカーソルを合わせてポインターを「+」にする
セルの右下の「■」に合わせてポインターを重ねて「+」に変えます。

クリックした状態でコピーしたい範囲までドラッグする
マウスポインタが「+」になったら、その状態でドラッグします。必要な範囲までドラッグを続けてからマウスを離すと、大量のチェックボックスを効率的に作成可能です。項目数の多いリストや、日付ごとに並んだスケジュールなどを一括で配置したい場合に役立つでしょう。

2.セルに埋め込む
新しいチェックボックスの場合はセルと自動的に連動するため、追加の設定は不要です。しかし従来のチェックボックスは、セルの上に浮いているようなイメージで配置されます。そのため、位置合わせが難しいケースも。そのような場合は、以下の手順でセルに埋め込むとよいでしょう。
埋め込みたいチェックボックスを右クリックする
埋め込みたいチェックボックスにカーソルを合わせて右クリックし、アクティブな状態にします。

「枠線に合わせる」をクリック
「図形の書式」タブ→「配置」→「枠線に合わせる」の順にクリックします。

改めて埋め込みたい場所に合わせて、チェックボックスを挿入してみましょう。自動的にセルの枠内に設置されるので、見栄え良く配置できます。
3.サイズや色を変える
標準サイズのチェックボックスは視認性が良く便利ですが、デザインによっては「もう少し小さくしたい」「大きめに表示してわかりやすくしたい」というケースもあるでしょう。新チェックボックスの場合は「ホーム」タブから、簡単に色やサイズを変更できます。

旧チェックボックスの場合は、以下の手順で変更しましょう。
「ActiveXコントロール」でチェックボックスを作成する
従来のチェックボックスには「フォームコントロール」と「ActiveXコントロール」の2種類があります。サイズを自由に調整したい場合は、「ActiveXコントロール」を選択しましょう。
「開発」タブ→「挿入」→「ActiveXコントロール」の中にあるチェックボックスアイコンを選択して設置します。

チェックボックスを配置
任意の位置でマウスをクリックすると、チェックボックスが追加されます。「ActiveXコントロール」を使用して作られたチェックボックスは、わずかに立体的なデザインが特徴的です。

「コントロールの書式設定」を開く
チェックボックスを右クリック→「コントロールの書式設定」を選択します。

セルに連動させる設定を有効にする
表示されたダイアログボックスで「プロパティ」タブ→「セルに合わせ移動やサイズ変更をする」にチェックを入れて「OK」ボタンを押します。

枠線への配置を設定する
続いて「図形の書式」タブ→「配置」→「枠線に合わせる」の順に選択します。

セルサイズに合わせて調整する
チェックボックスの位置を、セルの枠に合わせて微調整します。これで、セルのサイズを変更するとチェックボックスも自動的に調整されるようになりました。

4.チェックボックスとセルを連動させる
セルと連動させると、集計や条件付き書式などの高度な機能が利用できます。データ管理や分析に役立つでしょう。新チェックボックスは自動連動しますが、従来のチェックボックスは以下の手順で設定が必要です。
「図形の書式」タブを選択→「枠線に合わせる」をクリックする
「図形の書式」タブ→「配置」→「枠線に合わせる」の順にクリックしましょう。

「コントロールの書式設定」を選択する
次にチェックボックスを右クリックして「コントロールの書式設定」を選択します。

任意のセルを割り当てる
「コントロール」タブ内にある「リンクするセル」に、連動させたいセルを割り当てます。今回は、F4を指定しました。完了したら「OK」をクリックします。

これで、チェックボックスにチェックを入れるとセルに「TRUE」が、チェックを外すと「FALSE」が表示されるようになります。

なお、この「TRUE/FALSE」設定はコピー&ペーストできないため、各チェックボックスごとに個別設定が必要です。
5.チェックボックスの背景に色を付ける
チェックボックスとセルを連動できたら、背景に色がつくように設定してみましょう。視覚的にも、わかりやすくなりますよ。今回は「チェックを入れたら背景が青に変化」するように設定します。手順は旧チェックボックスの画像を使って解説していますが、新チェックボックスも方法は一緒です。
「新しいルール」の画面を表示させる
背景色を付けたいセルを選択して、「ホーム」タブ→「条件付き書式」→「新しいルール」の順にクリックしましょう。

ルールを設定する
新しいルールを設定します。「ルールの種類を選択してください」では「数式を使用して、書式設定するセルを決定」を選びましょう。「次の数式を満たす場合に値を書式設定」には、条件式を入力します。
今回は「F4」セルが「TRUE」の場合を意味する「=$F$4=TRUE」を入力しました。設定できたら「書式」をクリックしましょう。

背景色を選択する
最後に、背景の色を設定します。「書式」をクリックすると「セルの書式設定」画面が表示されます。次に「塗りつぶし」タブから、好きな色を選び「OK」をクリックしましょう。

これで、チェックボックスにチェックを入れると自動で色がつくようになりました。

背景の色付けを活用すれば、見やすいリストも簡単に作成できます。

「TRUE」や「FALSE」を表示させたくない場合は、書式設定で文字色と背景色を同じに設定しましょう。
まとめ
連載13回目となる今回は、Excelでチェックボックスを作る方法でした。使いこなせるようになれば、タスク管理やアンケート収集、進捗確認など多目的に活用できるツールへと進化します。これを機会に、ぜひマスターしてみてくださいね。
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佐藤 なおか
移住により新潟で活動するWebライター
趣味は飲み歩き(ビール好き)とドライブ