卒業シーズンを迎えると、式典などイベントで学生に一言メッセージを贈る機会も多いですよね。しかし、どのような言葉を入れるべきか悩む先生も多いのではないでしょうか。これまでの思い出が溢れ、上手にまとめられないかもしれません。
そこで本記事では、心に残る一言メッセージを考える際のポイントや例文を紹介します。迷ったら、ぜひ参考にしてください。
目次
卒業生にとって先生からのメッセージは一生モノ!
多くの時間を過ごした学校からの卒業は、学生にとって感慨深いもの。さまざまな思い出を振り返りつつ、新しいスタートを迎える大切な節目となります。前向きにスタートできるよう、心を込めたメッセージを贈って学生の背中を押しましょう。
新生活を過ごすなかで落ち込むとき、迷ったときに先生からの言葉を励みにする学生も多くいます。卒業生にとって先生からのメッセージは、一生モノなのです。
卒業生に贈る言葉を考えるポイント5つ
いざメッセージを考えようとすると、うまくまとまらない先生もいるでしょう。ここでは、ポイントを5つ解説します。
- 明るい未来を想像させる言葉を使う
- 忌み言葉は避ける
- 教訓・自慢は入れない
- 具体的なエピソードを入れる
- 四字熟語や名言は意味を間違えないように
それぞれ解説します。
1.明るい未来を想像させる言葉を使う
メッセージには、明るい未来を想像させる言葉を使いましょう。おすすめは以下の言葉です。
- 成長
- 経験
- 希望
- 素晴らしい
- 積極的
- 応援
また「あなたなら大丈夫」「自分の力を信じて」など、自己肯定感を高められる表現もおすすめです。前向きな言葉で、新生活に希望を持って進めるよう後押ししましょう。
2.忌み言葉は避ける
これから始まる新しい生活に、楽しみだけでなく不安を抱えている学生もいます。そのため、ネガティブな連想をさせる以下の忌み言葉は避けるのがおすすめです。
- 折れる
- 終わる
- 消える
- くじける
- 散る
- 衰える
上記の言葉を並べると、学生を暗い気持ちにさせる可能性があります。また「補習の常連だったAさんも、無事に卒業の日を迎えられて安心しています」など、ウケ狙いで学生をけなす言葉も厳禁です。
3.教訓・自慢は入れない
社会人になると、大変なことが多くあります。学生の将来を思い、あえて厳しい言葉を贈りたい先生もいるかもしれません。しかし、教訓や自慢ばかりのメッセージは避けたほうがよいでしょう。
「先生が若い頃は今よりも苦労した」「今から準備しておかないと、あとで困るのは自分です」のようなメッセージは、卒業の感動が薄れてしまいます。なかには、反発心を覚える学生もいるかもしれません。
4.具体的なエピソードを入れる
メッセージのなかには、具体的なエピソードを入れるのがおすすめです。Web上で紹介されている、無難な言葉を並べただけのメッセージは内容が薄くなりがち。印象的だった出来事や、クラスで頑張ったことなどを取り入れれば、当時の思い出がよみがえり一層感動的になりますよ。
5.四字熟語や名言は意味を間違えないように
四字熟語や、偉人の名言を取り入れたいと考えている先生もいるでしょう。取り入れる際は、伝えたい思いに適しているか改めて確認してください。勘違いしたまま使うと、誤解を与える恐れがあります。
たとえば「日進月歩」は、コツコツ努力して成長していく意味で使われているケースも多いですが、本来は「急速に成長する」ことを表現する言葉です。使い方によっては、学生に「早く成長しないと社会人として失格なのかな…?」と、プレッシャーを感じさせてしまうかもしれません。
卒業アルバムにも!心に残る一言メッセージの例文3選
どのようなメッセージにするか迷っている先生向けに、心に残る一言メッセージの例文をジャンル別に3つ紹介します。直接伝えてもよいですし、卒業アルバムに掲載する言葉としてもおすすめです。
- 名言を使った一言メッセージの例
- 四字熟語を使った一言メッセージの例
- 面白い一言メッセージの例
それぞれ見ていきましょう。
名言を使った一言メッセージの例
なかなか文章が思い浮かばない先生は、偉人の残したかっこいい名言を取り入れてみてはいかがでしょうか。すでに成果を出している人物の言葉は説得力があり、学生が迷ったときに指針となる心強いメッセージとなるでしょう。
【例文】
卒業おめでとうございます。これから始まる新生活に期待を膨らませている人も多いでしょう。アメリカの起業家で自動車の大量生産、普及に広く貢献したヘンリー・フォードは「どんな人間も、自分が思っている以上のことができる」という言葉を残しました。自分の力を信じて、さまざまなことに挑戦していってくださいね。
四字熟語を使った一言メッセージの例
長く受け継がれてきた四字熟語は、短い言葉で気持ちを代弁するのに最適です。以下の四字熟語を贈ってはいかがでしょうか。
- 創意工夫(そういくふう)
- 臥薪嘗胆(がしんしょうたん)
- 一路平安(いちろへいあん)
- 則天去私(そくてんきょし)
四字熟語辞典などを活用して、自分が伝えたい思いに最適な四字熟語を探してみましょう。本記事では「前程万里(ぜんていばんり)」という四字熟語を使ったメッセージ例を紹介します。
【例文】
卒業おめでとうございます。今日、この日を一緒に迎えられて本当に嬉しいです。2年間、楽しかったことも大変だったことも多くあったでしょう。しかし、卒業はゴールではなく新たな始まりです。あなたたちの将来は前程万里、多くの可能性に満ちています。これからもみなさんを応援しています。
面白い一言メッセージの例
堅苦しいメッセージではなく、笑って学生を送り出したいと考えている先生は、少しユーモアを交えるのがおすすめです。思わずクスっとなるような言葉や表現を入れることで、学生を明るく送り出せるでしょう。
【例文】
あっという間にこの日を迎えてしまいましたね。毎日多くの課題を頑張ってこなしてくれました。本当にありがとう。あなたたちは、先生の誇りです。最後にもう一つだけ、先生から課題を出させてください。それは「幸せになること」です。提出日はいつでも大丈夫です。卒業おめでとう。
芸能人のスピーチを参考にするのもおすすめ
メッセージの作成に迷ったら、芸能人のスピーチを参考にするのもよいでしょう。近畿大学では、これまで多くの芸能人に卒業式のスピーチを依頼しています。ここでは、3人のゲストスピーカーを紹介します。
- 堀江貴文
- 西野亮廣
- 又吉直樹
それぞれの特徴を解説します。大人にも響く言葉が多いので、一度視聴してみてはいかがでしょうか。
堀江貴文
実業家やタレント、投資家など多くの顔を持つホリエモンこと堀江貴文さん。失敗や逆境を乗り越え、大きな成功を掴んだ人の話は説得力がありますよね。スピーチ内では、以下の言葉を残しています。
「チャレンジするってことは、失敗する確率も上がる。逆を言うと、チャレンジしなければ、失敗することはないかもしれない。でも、成功することもあり得ない」
「未来を恐れず、過去に執着せず、今を生きろ」
シンプルですが、恐れずに前へ進んで欲しいという気持ちが伝わってくる言葉の数々です。
西野亮廣
お笑いタレント兼、絵本作家の西野亮廣さん。代表作には、映画化もされた「えんとつ町のプペル」があります。また「革命のファンファーレ」「夢と金」など、お金に関する本も多数出版。会員制オンラインサロンは、2022年10月時点で40,000人を超える人気ぶりです。スピーチでは、以下の言葉を残しています。
「誰かが世界を変えてくれるのを待つのか、それとも自分で世界を変えるのか?」
「鐘が鳴る前は、報われない時間があるということ」
「この世界に失敗は存在しない」
「失敗なんかしないから、挑戦してください」
前フリから掴みがうまく、わかりやすい表現を使って学生を惹きつけています。
又吉直樹
又吉直樹さんも、お笑い芸人でありながら直木賞作家の顔を持つマルチな才能の持ち主です。小説「火花」では、芥川賞を受賞しました。そんな又吉直樹さんは、スピーチで以下の言葉を残しています。
「しんどい夜が続くときは、これは次にいいことがあるための“フリ”」
「バッドエンドはない、僕たちは途中だ」
静かな語り口と、思わずクスっと笑えるユーモアを取り入れて多くの学生の心を掴みました。
まとめ
学生にとって大切な節目となる卒業。新しい道へ進もうとする学生たちには、心を込めたメッセージで明るく送り出しましょう。一緒に過ごした日々を思い出すエピソードや、応援の気持ちを入れることで、より心に残るメッセージになりますよ。迷ったら、ぜひ本記事を参考にしてくださいね。
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鶴巻 健太
新潟在住のSEOディレクターで「新潟SEO情報局」というサイトを運営中
ウイナレッジのコンテンツ編集を担当
朝は農業を楽しみ、昼はスタバのコーヒーと共にパソコンに向かうのが日課