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分数(約分・通分)の計算

2022.06.15 (最終更新:2023.12.08) 全般 教務情報

連載学生の「数学嫌い」を克服!つまずき解消ピンポイント解説&演習

基礎学力分野の中でも特に苦手意識を持つ学生の多い「数学・算数」。この連載では、小学校算数まで立ち返り「学生がどこでつまずいたのか」「どうすれば克服できるのか」を解説!各回には「学生に配布可能な練習プリント(PDF)」もついています。ぜひ学生の苦手克服にお役立てください。

学生が「算数・数学嫌い」になってしまう原因の一つは、算数・数学が「積み上げ型学習」であること。
前の単元の上に新しい単元の知識を積み上げていく学習では、学習していて一度わからなくなると、そのあともあちこちでほころびが出てしまいます。
まずはどこでつまずいているのかはっきりとさせ、コツコツとそのほころびを修復し、軌道をもとに戻していくことが大切です。

本シリーズでは、数学に苦手意識のある専門学校の学生さんが、小学校~高校までで「つまずいた」であろう単元を簡単にサクッとわかりやすく解説します。
さらに記事に付属の「練習プリント」をお使いいただくことで、学生さんのつまずきをスッキリ解消&苦手意識を克服していただけます。

第3回となる今回のテーマは「分数(約分・通分)」です。

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分数の計算

前回までの記事でも確認しましたが、積み上げ型学習である算数・数学の根底にあるのはやはり四則演算です。
身につけたことを応用できるよう徐々にグレードアップしていきましょう。
分数(約分・通分)」は、小学校算数のつまずきポイントの第3関門。
どのような点につまずくことが多いのでしょうか。順番に見ていきましょう。

「分数」の計算のつまずきポイント

「分数」の計算のつまずきポイントは、以下の3つです。

  1. 分数の大きさを比べる問題が苦手
  2. 約分ができない
  3. 通分ができない

分数という数字が出てきて1番最初にぶつかるのが「約分」ではないでしょうか。
整数にはない新しい概念のために、約分を忘れたり、約分そのものができなかったり……
もともとのわり算の概念が苦手という場合もあります。
その場合は、本連載の第2回「わり算(3ケタ÷2ケタ)」をしっかりと復習することをおすすめします。

対処法としては、大きさの等しい分数の概念をマスターするところからはじめ、約分・通分と少しずつステップアップをしていくといいでしょう。

また、かけ算、わり算を含めた四則演算も駆使しますので、四則演算に苦手意識のある学生さんは総合的な計算力を鍛えるのも重要です。
焦らずに基礎力を積み上げましょう。

大きさの等しい分数

分数のつまずきポイントを克服するためには、まずは「大きさの等しい分数」についての概念を身につけることが重要です。

ポイント①
分数の分母・分子に同じ数をかけても、同じ数でわっても、分数の大きさは変わらない
※ただし、0をかけたり、0でわったりしてはいけない。

この性質を使って大きさの等しい分数を作る練習をしましょう。

約分

分数の2つ目のつまずきポイントは「約分」。
約分を克服するためには、ポイント①「分数の分母・分子に同じ数をかけても、同じ数でわっても、分数の大きさは変わらない」を念頭に置き、次のポイント②をおさえましょう。

ポイント②
約分するときは、それぞれの分母と分子を最大公約数でわるとよい

最大公約数」という言葉が出てきましたね。
最大公約数は、「分母と分子の数を両方わることのできる数のうち最も大きな数」です。

最大公約数が見つかれば一発で約分できるのですが、大きな数になるとなかなか難しいですよね。
そんなときは、地道に「2,3,5,7,9」と割っていくのも一つの方法です。

ただし、毎回これだとなかなか上達しません。
上達のコツは、「割り切れなさそうだと思ったら3と7をチェックする」クセをつけること。
約分が終わっていると思っても「よく考えると3と7が残っていた」ということがあります。

例題

(1)の分母と分子の数をわることのできる共通な数は、まず3ですね。
こちらは比較的すんなり見つかるかと思います。

(2)は、3でわれることに気が付いたら、ほかにはないかどうか確かめましょう。
7がありますね。

計算に慣れてきたら、それぞれ分母・分子の桁数を多くしていき、徐々に分数の約分に慣れていきましょう。

通分

つぎに、分数の3つ目のつまずきポイントである「通分」です。
通分を克服するためには、ポイント①「分数の分母・分子に同じ数をかけても、同じ数でわっても、分数の大きさは変わらない」を念頭に置いたうえで、次のポイント③をおさえましょう。

ポイント③
通分するときは、それぞれの分母の最小公倍数を共通な分母にするとよい

今度は「最小公倍数」が出てきました。
最小公倍数は、「2つ以上の整数に共通する倍数のうち最も小さい数」です。

例題

myトレーニングのおすすめ

ウイナレッジを運営しているウイネットのデジタル教材「myトレーニング」では、問題演習だけでなく、動画による丁寧な解説なども豊富に掲載していて基礎学力の学びなおしに最適です。

myトレーニング「通分のやり方」動画サンプルを見る

練習プリントDL

  • 約分の計算練習
  • 通分の計算練習

ができるプリントをご用意しました。

こちらのPDFファイルは、

  • 印刷して学生に配布
  • 学内学習支援ツールへのアップロード・ファイル共有

等の形でご利用いただけます。
不特定多数の方が閲覧可能な形でのアップロード・再配布はご遠慮ください。

学生の皆さんのつまずき解消にぜひお役立てください。

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この記事を書いた人
真南風文藝工房 代表

真南風文藝工房 代表

ライター・サイエンスコミュニケーター
工学修士(航空宇宙学)
自動車メーカーでの先行開発エンジニアを経験した後、理系教材編集(小中高理科テスト編集・高校数学・中学校理科教科書編集)職に転向。
近年は環境・航空・宇宙・自動車・理科・数学・サイエンスなどを中心に幅広い分野での執筆活動にも取り組んでいる。

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