これまでTwitterやInstagram、TikTokなど多くのSNSが誕生しましたが、今Z世代に人気の「BeReal(ビーリアル)」をご存知ですか?
これまでは盛った写真や映える写真を投稿するのが一般的でしたよね。しかし、BeRealは違います。
今回はBeRealの特徴や、Z世代に人気の理由を詳しく解説します。危険性にも触れているので、学生の今を理解する材料としてお役立てください。
目次
新感覚SNS「BeReal」とは?
これまでとは違う、新感覚のSNSといわれているBeReal。ここでは基本的な特徴を紹介します。
- 盛らないSNS
- 主な機能一覧
それぞれ見ていきましょう。
盛らないSNS
BeRealは、日常の一コマをリアルタイムで投稿するアプリです。これまでのSNSは、お気に入りの写真に好みの加工を施し、自分の好きなタイミングで投稿するのが一般的でした。しかし、BeRealは写真も投稿時間も選べません。
1日1回ランダムな時間に通知が来ます。そして通知から2分以内に撮影して投稿しなければならないのです。映りの良い写真を選定することも、加工もできません。遅れて投稿できますが、過ぎた時間は表示されるため、リアルではないことがバレます。つまり、盛らない等身大の自然な姿を要求されるSNSなのです。
2020年にフランスでリリースされ、日本では一般的になっていませんが、Z世代と呼ばれる学生を中心に少しずつ広まりを見せています。
主な機能一覧
BeRealには、ほかのSNSのように撮影した写真を加工・編集する機能は備わっていません。主な機能は以下のとおりです。
- カメラ:正面の写真と自撮り写真を撮影できる
- ディスカバリー:世界にいるユーザーと写真を共有できる
- メモリーズ:過去の投稿を見返せる
- コメント:友達のアカウントにコメントできる
- Realmoji:自分の顔写真を撮影して友達の投稿にリアクションできる
とてもシンプルですよね。もちろんカメラには、美しく見せるためのフィルター機能もありません。
BeRealの使い方
ここでは基本的な使い方を紹介します。機能がシンプルなので、一度使えばすぐに慣れるでしょう。
アカウントの登録
ほかのSNSと同様にアカウントの登録が必要です。アプリをダウンロードしたら案内に従って名前・生年月日・電話番号・ユーザー名を入力するだけ。1分もあれば登録が完了するでしょう。
写真撮影・投稿
BeRealは、基本的に投稿時間を選べません。アプリから突然通知が届き、そこから2分以内に撮影して投稿する必要があります。
撮影した写真は全世界のユーザーに公開されますが、友達のみとの共有も可能です。どちらか好きなほうを選びましょう。写真は、内側カメラと外側カメラで2枚を同時撮影できる仕組みです。外側のカメラばかりに意識が向いていると、内側カメラで人には見せたくないような表情が撮影されることも。
撮影した写真には、キャプションを入れることも可能です。完了したら「送る」ボタンをタップして投稿します。
BeRealの主な特徴4つ
BeRealは、これまでのSNSの常識を覆すSNSといえるでしょう。主な特徴は次の4つです。
- 撮り直しはバレる
- 写真の削除は1日1枚
- 見るだけ参加はできない
- Instagram(インスタ)にも載せられる
それぞれ解説します。
1.撮り直しはバレる
リアルな日常を投稿するSNSとはいえ、撮影した写真が気に入らず撮り直したくなるケースもあるでしょう。2分以内なら何度でも撮り直し可能ですが、撮影回数も共有されるため、良い写真を撮影しようとしていることがバレてしまいます。あくまでも自然でリアルな写真を求めるのがBeRealなのです。
2.写真の削除は1日1枚
投稿後の写真を消すことも可能ですが、1日1枚のみです。撮りためた画像を一気に削除することはできません。複数の写真を削除したいと思ったら、1日1枚ずつ地道に消していく必要があります。
3.見るだけ参加はできない
投稿せずに「見るだけ」を目的としてアカウントを作成するユーザーも多いSNSとは異なり、自分が投稿しなければ相手の投稿は見られません。本当の意味で全員参加型のSNSといえるでしょう。
4.Instagram(インスタ)にも載せられる
BeRealで撮影した写真は、Instagramに載せることも可能です。方法は次の4ステップ。
- ホーム画面から投稿を開く
- 画面右上の「…」をタップして「私のBeRealを共有する」を選択
- Instagramのアイコンをタップして投稿・ストーリーズ・メッセージのいずれかを選択
- シェアまたは送信をタップして完了
映え写真や盛った写真の投稿が人気のInstagramと比較すると、方向性がまったく異なるBeReal。しかし最近では、映えない写真をあえてInstagramへ投稿し、反応を楽しむ学生もいるようです。
なぜBeRealが学生に人気なのか?
これまで盛ることを楽しんでいたZ世代が、なぜ盛らないSNSに注目しているのでしょうか。考えられる理由は次の2つです。
- 相手のリアルを知れる
- 数字や評価を気にする必要がない
それぞれ解説します。
相手のリアルを知れる
BeRealは通知から2分以内に投稿するルールのため、相手の等身大の姿を知れます。これまでにはなかった相手の一面を見られる楽しさがあるでしょう。また自分自身も、普段は人に見せない姿を見せるかもしれないといったスリルを味わえます。ほかのSNSにはない新しいドキドキ感が、人気を集める要因の一つといえるでしょう。
数字や評価を気にする必要がない
数字や評価を気にする必要がないのも人気の理由かもしれません。TwitterなどのSNSでは、基本的に「いいね」「フォロワー」が存在し、数が多いほどアカウントの評価が高い傾向にあります。
そのため、潜在的に「みんなに認めてもらえる写真を投稿しなければならない」「もっと人気のアカウントになりたい」という意識から頑張りすぎることも。最初は楽しみながら投稿していたはずなのに、いいねやフォロワーの数ばかり意識してSNSに疲れている学生も増えているようです。また他人の投稿が気になって長時間SNSを見続け、依存症のような状態になるケースもあります。
一方でBeRealは、いいねもフォロワーも存在しません。リアルタイムの投稿しかできない制限を設けていることから、映える写真の用意も不要です。そのため、ほかのSNSに比べると気楽に使えるでしょう。
また1日1回しか投稿できず、他人の投稿も24時間で消えるため、過去の投稿を遡って見続けることもできません。長時間SNS漬けになるリスクも避けられます。これまでのSNSの問題点を逆手に取ったSNSといえるでしょう。
BeRealガチ勢という言葉も
先ほども説明しましたが、BeRealは通知が来たら2分以内に写真を投稿するのがルールです。その2分間で真剣に投稿する人たちを「BeRealガチ勢」、逆に適度に参加できるタイミングのみ投稿する「エンジョイ勢」とスタンスを分ける言葉も出回ってきています。
BeRealの危険性は?注意したい2つのポイント
学生を中心に人気を集めているBeRealですが、使い方によっては危険性もあります。注意したいポイントは次の2つ。
- 位置情報はオフに
- 個人情報は撮影しない
それぞれ解説します。
位置情報はオフに
BeRealは、デフォルトだと位置情報がオンの状態です。投稿時に共有範囲を選べますが、位置情報をオンにしたままだと、個人の特定やストーキングに悪用される恐れがあります。リスクを回避するためにも、位置情報はオフにして楽しみましょう。
個人情報は撮影しない
これまでのSNSは、投稿前に写真をチェックできる余裕がありました。しかし、BeRealは確認の時間が満足に取れないため、個人情報を撮影して投稿するリスクが高まります。たとえば部屋の中を撮影した際に、住所が記載された書類が映りこむことも考えられるでしょう。撮影・投稿時には個人を特定するものが映っていないか、忘れずに確認してください。
関連記事:一度投稿したら消せない?デジタルタトゥーの恐ろしさとは
実はmixiも再ブームがきている?
盛らないSNSとして学生を中心に話題のBeRealですが、実は2004年に誕生して大ブームとなったmixiに再ブームがきているのをご存じですか?2006年には日本で最も利用者数が多かったSNSとして注目されたため、使っていた先生もいるでしょう。
mixiが再ブームしている理由としては、以下が挙げられます。
- レトロブームからの再評価
- 不特定多数に見られないプライバシーに配慮した仕組み
- 買収や仕様変更の影響によるTwitter離れ
多くの人と繋がる・見てもらう動きが主流になっていたSNSですが、これからは本当に繋がりたい人とだけ繋がる風潮に変化していくかもしれませんね。もしアカウントが残っていたら、久しぶりにログインしてみてはいかがでしょうか。過去の日記を見て懐かしい気持ちを楽しめたり、疎遠になっていた友人と再会できたりするかもしれませんよ。
まとめ
リアルタイムの投稿に特化したBeReal。TwitterやInstagramを使い慣れていた学生にとって、新鮮な気持ちで楽しめるでしょう。数字や評価を気にする必要がないのも魅力です。先生も一度使ってみたらハマるかもしれません。
しかし、位置情報や思わぬ映り込みに注意しなければリスクもあります。学生が予期せぬ犯罪に巻き込まれないよう、正しい使い方を共有しましょう。
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鶴巻 健太
新潟在住のSEOディレクターで「新潟SEO情報局」というサイトを運営中
ウイナレッジのコンテンツ編集を担当
朝は農業を楽しみ、昼はスタバのコーヒーと共にパソコンに向かうのが日課