新しいアイデアや、問題解決法を生み出すために有効な手法がブレインストーミングです。しかし、取り入れてみたものの思うように参加者からアイデアが出ず、盛り上がらないケースもあるのではないでしょうか。
そこで注目されているサービスが「ギャル式ブレスト」です。本記事では、ギャル式ブレストのルールや事例を紹介します。知ることで通常の会議はもちろん、学生同士が話し合う場を盛り上げる際のヒントになるかもしれません。
目次
ギャル式ブレストとは?
1990年代に流行したギャル文化ですが、令和になって再びブームを巻き起こしています。そのようななか、ビジネスの場でもギャルの要素を取り入れたサービスが登場しました。ここではギャル式ブレストの基本を解説します。
総長バブリーさんが発案したサービス
ギャル式ブレストとは、企業の会議などにギャルが参加して話し合いを活性化させ、新しいアイデアを生み出すサポートをするサービスです。発案者は、総長バブリーこと竹野理香子さん。CGO(Chief Gal Officer)ドットコムを立ち上げ、独自のメソッドを形にしました。具体的な実施内容は、以下のとおりです。
- ヒアリング
- ワークショップの開発
- ワークショップの実施
- レポートの納品
新たな可能性の「タネ」を発見して形に落とし込むプログラムとなっており、大手企業もギャル式ブレストを活用して新しいアイデアを生み出しています。
なお、総長という肩書きにした理由は「響きがかっこいいから」とのこと。ほかにも「裏ボス」「ワールドクラスギャル」などユニークな肩書きのメンバーが活躍しているようです。
ギャルマインドが軸となっている
ギャル式ブレストは、ギャルのマインドが軸となっているようです。CGOドットコムは、ギャルマインドの定義について以下の3点を掲げています。
- 自分軸
- ポジティブ思考
- 直観性
総長バブリーさんは「ギャルマインドで固定概念をポップに壊し、世の中をおもしろくしていきたい」という思いを持っているようです。憧れるZ世代も多いギャルマインドですが、今後はビジネスのシーンでも広まっていきそうですね。
ギャル式ブレストの基本ルール5つ
これまでになかった新しいサービスの「ギャル式ブレスト」ですが、基本ルールは以下の5つです。
- 敬語は禁止!立場に関係なくタメ口で話す
- あだ名で呼び合う
- リアクション多め!5分以上の沈黙は禁止
- 相手の発言を否定しない
- 一番お気に入りの服で参加
それぞれ見ていきましょう。
1.敬語は禁止!立場に関係なくタメ口で話す
職場環境によっては、肩書きが異なる相手に対して意見を伝えにくい場合もあるでしょう。しかしギャル式ブレストは、年齢や立場に関係なくタメ口で話すことがルールとなっています。役職や肩書きを見て相手に忖度するのではなく、自分軸を大切にしてコミュニケーションをとる狙いがあるようです。
2.あだ名で呼び合う
ギャル式ブレストでは、全員あだ名で呼び合います。あだ名は参加したギャルが付けてくれるそうで、とある会議では部長に「ロケットおさむ」と名付けて臨んでもらったこともあるとか。意見を発表する人が交代する際も「次はしげぴーの番ね」と、あだ名で指名していくようです。
3.リアクション多め!5分以上の沈黙は禁止
会議と聞くと、重苦しい雰囲気になりがち。誰も発言しないまま時間が過ぎていくケースもありますよね。しかしギャル式ブレストは、5分以上の沈黙は禁止です。参加したギャルが持ち前の明るいリアクションで場を盛り上げ、参加者の意見を引き出していきます。
4.相手の発言を否定しない
通常のブレインストーミング同様、ギャル式ブレストでも相手の発言を否定することは禁止です。たとえ自分と意見が異なっていたとしても、まずは「ちょーいいじゃん!」「それ新しい!」と共感します。そのうえで自分の考えを伝えることにより、全員が気持ち良く発言する空間を作る狙いがあるようです。
5.一番お気に入りの服で参加
お気に入りの服装で参加するのも、ギャル式ブレストのポイント。好きな服を着ると、気分が前向きになりますよね。自分軸やポジティブ思考を大切にする、ギャル式ブレストだからこそのルールといえるでしょう。
堅苦しいコーディネートを考える必要はなし。ジーパンにパーカー、カラフルな色のワンピースなど各自が自由な服装で参加しているようです。
ギャル式ブレストを導入した事例
ギャル式ブレストは、自治体や大手企業を中心に活用されています。主な導入事例は、次の3つです。
- 北海道の青年会議所
- 札幌市役所・広報部
- 三菱鉛筆株式会社
それぞれ解説します。
北海道の青年会議所
北海道の青年会議所が主催した会議では「脱炭素(ゼロカーボン)社会の実現」をテーマに話し合いを実施。会議の内容を事前に理解したギャルたちが「今日の気持ちは?バイブス」「アゲ~」と場を盛り上げ、参加者も楽しそうに自分の意見を出していました。参加した北海道当別町の町長・後藤正洋さんは「人にものを伝えるときに、彼女たちみたいな感覚で伝えることが大事なのだと感じました」と話しています。
札幌市役所・広報部
札幌市役所・広報部の社員研修でも、ギャル式ブレストが活用されています。札幌市の広報部長・加藤修さんは、ギャルならではの斬新な視点で札幌の良さを伝えたいと思い依頼。職員やギャルたちと一緒に札幌の「あげ(=良さ)ポイント」を探していました。最後には「ほかの部署にもおすすめしたい」と話しています。
三菱鉛筆株式会社
文具メーカーの三菱鉛筆株式会社では「描くって何だろう」をテーマに、ギャル式ブレストを活用して会議を実施しています。会議中は「受験のときとか、この鉛筆だったらうまくいきそうってない?願掛けとかジンクスみたいな」「話していて思ったけど、文房具ってエモい」と、ギャル独特の視点で意見を展開。「しげP」と名付けられた社長・数原滋彦さんも、ギャルマインドのおかげで気付くことがあったようです。
まとめ
会議の雰囲気はどうしても重くなりがち。立場を気にして自分の意見を伝えられないケースも多くあります。そのような雰囲気を良い意味で壊してくれるのがギャル式ブレスト。彼女たちのギャルマインドは、凝り固まった考えに新たな視点を与えてくれるでしょう。
学校に新しいアイデアを取り入れたいけど、会議が思うように盛り上がらないと悩んでいたら、ギャル式ブレストを導入してみてはいかがでしょうか。
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鶴巻 健太
新潟在住のSEOディレクターで「新潟SEO情報局」というサイトを運営中
ウイナレッジのコンテンツ編集を担当
朝は農業を楽しみ、昼はスタバのコーヒーと共にパソコンに向かうのが日課