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TOPコラムワークAI面接官は人間と何が違う?導入事例や学生がとるべき5つの対策

AI面接官は人間と何が違う?導入事例や学生がとるべき5つの対策

2024.10.16 ワーク コラム

AI技術を活用したツールが次々と開発されている昨今。本格的にAIツールを導入する企業も増えてきましたが、最近注目されているのが「AI面接官」です。

本記事では、AI面接官の仕組みや注目される背景を紹介します。学生がとるべき4つの対策も解説しているので、ぜひ最後までご覧ください。

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AI面接官の仕組みと注目される背景

近年、採用面接において人間の面接官ではなくAI面接官を活用する企業が増えているようです。ここでは、AI面接官の仕組みや注目される背景を解説します。

  1. AIを活用した面接手法
  2. 通常面接とAI面接の違い
  3. AI面接官が注目される背景
  4. AI面接官を導入している企業

それぞれ見ていきましょう。

1.AIを活用した面接の手法

その名のとおり、AI技術を使って作られたのがAI面接官です。AIが面接官となって応募者に質問を投げかけて音声や映像を分析し、回答内容や態度、表情などを多角的に評価します。

AI面接のシステムは、主に録画した映像を基に評価・分析する「録画型」と、AI面接官が直接質問する「対話型」の2種類。膨大なデータを短時間で処理し、多くの応募者を効率的に評価することが可能となりました。

2.通常面接とAI面接の違い

通常面接は人間の面接官が応募者と対話し、内容や態度を基に評価します。個人面接や集団面接など状況や目的に合わせた形式で実施でき、相手の回答や反応に応じて質問できるのが特長です。柔軟なアプローチができる反面、応募者が過度に緊張して本音を引き出せないケースもありました。

AIを活用した面接の場合は、専用のアプリやプラットフォームを通じて進めます。個人面接に近い形で実施され、AIの質問に対して画面越しに応募者が回答する流れが一般的です。応募者のデータはマイクやカメラを通してAIに送られ、システムが分析・評価します。

人間の面接官では見落としてしまうような細かい反応や表情も分析でき、主観が入りにくいのはAI面接官ならではのメリットといえるでしょう。一方で、予想外の回答や反応に対して柔軟に対応しにくい部分もあります。

3.AI面接官が注目される背景

AI面接官が注目される背景には、応募者の増加が関係していると考えられます。近年は、新型コロナウイルスの影響やツールの発達によって、オンライン面接を実施する企業も増えています。

しかし、応募者の数に比例して企業側の負担も増加。マンパワーが足りず、どのように採用活動の効率化を図るかが企業の課題となっていました。そのような状況下で、多くの応募者を短時間で評価できるAI面接官の存在は、救世主といえるかもしれません。

4.AI面接官を導入している企業

すでに多くの企業が、AI面接官を導入して面接を実施しています。インターンシップや新卒採用でAI面接官を活用している企業は、以下のとおりです。

  • ヤマネホールディングス株式会社
  • 株式会社ホリプロ
  • 株式会社福井銀行
  • 株式会社良品計画
  • 株式会社三菱UFJ銀行

上記は一例です。たとえば、AI面接サービスの一つであるSHaiNを導入している企業は、2024年4月2日時点で500社を突破しています。今後も、活用する企業は増えていくと予想されます。

企業がAI面接官を導入する4つのメリット

企業がAI面接官を導入する主なメリットは、次の4つです。

  1. 人事担当者の負担を軽減できる
  2. 採用コストを削減できる
  3. 評価基準を統一できる
  4. カンペを使っているか察知できる

それぞれ解説します。

1.人事担当者の負担を軽減できる

これまでは日程調整や面接の実施、評価の記録など多くの時間と労力が必要でした。業務の一部を自動化するAI面接官は、人事担当者の負担軽減に力を発揮します。

たとえばAI面接官は24時間365日稼働可能なため、応募者の都合に合わせて柔軟に面接を実施できます。内容の分析や評価を、瞬時に行ってくれるのも大きなメリット。人事担当者は、結果の確認と最終判断に集中できるでしょう。面接業務による負担が軽減され、面接の質低下も防げます。

2.採用コストを削減できる

従来の面接では、面接会場の確保や面接官の人件費など多くのコストがかかっていました。しかしAI面接官を活用すれば、面接会場や人員を新たに確保する必要はなく、準備や調整にかかる工数も減らせます。特に、大規模な採用活動を実施する企業はより効果を得られるでしょう。

3.評価基準を統一できる

評価基準を統一できるのもメリットです。人間による面接の場合は、主観や経験に基づいて評価されるため、面接官によって応募者の評価にばらつきが生じる可能性がありました。

AI面接官は一貫した基準で評価するため、公平で客観的な採用面接を実現できます。これによって評価の公平性が高まり、偏見や認識のズレを減らせるでしょう。

4.カンペを使っているか察知できる

オンライン面接が普及した現代では、スムーズに回答できるようカンペ(カンニングペーパー)を使う学生もいます。カンペの使用を問題ないとする面接官もいますが、なかには「自分の言葉で伝えてほしい」「人柄や能力を判断しにくい」との声もあります。

目線に不自然さを感じても、カンペがはっきりと画面に映るなどの確証がない限りは「カンペを使っていますね」と指摘できないのが現状です。なぜなら、使っていなかった場合に「疑われてしまった」と、学生を傷つけることになる恐れがあるからです。

AI面接官であれば、学生の不自然な目線や動きを声のトーンを察知して点数化できます。企業にとって、求める人材を見極める助けとなるでしょう。

企業がAI面接官を導入する3つのデメリット

多くのメリットがある一方で、懸念される点もあります。主なデメリットは、次の3つです。

  • 導入には専門知識が必要
  • 優秀な人材を見逃す可能性がある
  • 応募者の人柄が把握しにくい

それぞれ解説します。

導入には専門知識が必要

AI面接官の導入には、専門知識が必要です。特に、IT技術に詳しくない企業にとっては大きな壁となるかもしれません。導入したものの、設定や使い方に苦戦する企業もあるでしょう。結果的に期待している効果を得られないリスクがあります。

優秀な人材を見逃す可能性がある

AI面接官は、数値化しにくい人間的な魅力や潜在能力は適切に評価できない恐れがあります。なぜなら、過去のデータや設定した評価基準に基づいて機械的に判断するからです。

そのため、たとえば今までにない独創的なアイデアを持った優秀な人材が低評価となる可能性があります。AIの評価は完璧でないため、完全に判断を委ねるのはリスクが高いといえるでしょう。

応募者の人柄が把握しにくい

応募者の音声や表情を客観的に分析できるAiI面接官ですが、その裏にある複雑な感情やニュアンスを完全に読み取ることはできません。直感的な判断力は欠けているのが現状です。人間の面接官の場合は対話を通じて、応募者の人間性や企業文化との適合性を感覚的に判断できます。

採用後のミスマッチを防ぐためにもAI面接官だけで合否を決めず、人間の面接官による二次面接や三次面接を実施するのがよいでしょう。

学生向け!AI面接官による選考に向けてとりたい5つの対策

採用選考にAI面接を活用する企業が増えていますが、どのような対策を指導するべきか悩むかもしれません。ここでは、AI面接官による選考に向けた対策を5つ紹介します。

  1. 具体的なエピソードや数字を盛り込む
  2. 結論ファーストを意識する
  3. 質問内容の傾向を把握して回答を用意する
  4. 面接練習アプリを使う
  5. あからさまにカンペを使わない

それぞれ詳しく解説します。

1.具体的なエピソードや数字を盛り込む

AI面接官は、具体的なエピソードや数字が含まれている回答を高く評価する傾向があります。たとえば「サークル活動を頑張りました」よりも「サークル活動では部員数を1年間で10人から30人に増やしました」のように具体的な数字を用いるのがよいでしょう。

明確に伝えることで、AI面接官は経験や能力を正確に評価できます。また具体的なエピソードは、最終的に人間が判断する際にも有利に働く可能性が高いでしょう。

2.結論ファーストを意識する

AI面接官は回答の構造や論理性を重視するため、結論ファーストの回答スタイルを意識しましょう。最初に結論を述べ、そのあとに理由や詳細を説明する順序で回答を組み立てるのがおすすめです。

たとえば「なぜこの業界に興味を持ったのですか?」という質問に対して「IT業界に強い関心があります(結論)。理由は技術革新のスピードが速く、常に新しいことにチャレンジできるからです(理由)。」のように結論を述べてから、次に理由を説明することで意図を明確に伝えられます。

3.質問内容の傾向を把握して回答を用意する

AI面接官は、一定のアルゴリズムに基づいて質問をしてきます。そのため、事前に傾向を理解して適切な回答を用意しておきましょう。AI面接官の場合、志望動機や将来のビジョンよりも、過去の経験について深掘りした質問が多い傾向にあります。主なパターンは以下のとおりです。

  1. 意欲・習慣
  2. 目的・背景
  3. 課題・苦労
  4. 行動・解決策
  5. 結果・学び
  6. 理由・根拠

たとえば「学生時代に頑張ったことはありますか?(意欲・習慣)」の質問に対して、以下のように深掘りした質問を投げかけてくる可能性が考えられます。

  • なぜその活動をはじめようと思ったのですか?(目的・背景)
  • 目標を達成するうえでの課題はどのようなことでしたか?またどのような苦労がありましたか?(課題・苦労)
  • その困難や課題をどのように乗り越えましたか?(行動・解決策)
  • 活動を通じて得た成果を教えてください。(結果・学び)
  • なぜそのような結果が得られたと思いますか?(理由・根拠)

深掘りした質問をされたときに詰まらないよう、過去の経験に関してさまざまな角度から回答を準備しておきましょう。

4.面接練習アプリを使う

AI面接官に慣れるためには、練習アプリを使うのが効果的です。想定質問に対する回答が準備できたら、アプリを活用して繰り返し練習しましょう。たとえばsteach(スティーチ)なら、自撮りで簡単に面接練習でき、良い点や悪い点を人事目線でフィードバックしてくれます。改善点が一目でわかるため、効率的にレベルアップできるでしょう。

5.あからさまにカンペを使わない

AIは、視線の動きや声のトーンによりカンペを使っているかどうかを高精度で判断できます。必ずしも使用NGではありませんが、企業によっては「誠実さがない」「対面面接と同じように接してほしい」と判断されて不採用となる可能性もあるため、あからさまにカンペを使うのは避けたほうがよいでしょう。

何度も練習してキーワードや要点を頭に入れておき、カンペに頼らないことが望ましいです。どうしても使いたい場合は、カメラ周辺にカンペを設置するのがおすすめ。たとえば付箋やメモでカンペを作成し、カメラ横に貼りつけると視線がずれにくく自然に見えます。また自分とカメラの距離を離して目線の動きを小さくする、定型文を読み上げるように話さないなどの工夫もしましょう。

まとめ

採用コストの削減や公平さを保つためにAI面接官を導入する企業が増えていますが、対策自体は難しくありません。質問傾向の把握や繰り返しの練習など、事前準備を怠らないことで希望する業界の内定獲得に近づけます。学生の強みを最大限に引き出すため、できるサポートをしていきましょう。

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この記事を書いた人
鶴巻 健太

鶴巻 健太

新潟在住のSEOディレクターで「新潟SEO情報局」というサイトを運営中
ウイナレッジのコンテンツ編集を担当
朝は農業を楽しみ、昼はスタバのコーヒーと共にパソコンに向かうのが日課

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