新年度のバタバタした時期が落ち着いてきた頃、気分がすぐれなかったり、やる気が出なかったりなど体調に変化を感じていませんか?
最近では6月病が増えている様子。聞いたことがない先生も多いかもしれません。
5月病よりも厄介といわれているため、早めの対策が必要です。そこで本記事では、6月病の具体的な症状や対策を詳しく解説します。日常生活に支障をきたさないためにも、ぜひ最後までご覧ください。
目次
6月病とは?
最近耳にする6月病とは、どのようなものなのでしょうか。まずは6月病の特徴を理解しましょう。
- 心や体に不調をきたすこと
- 5月病との違い
- 7月病や8月病という症状も話題に
それぞれ解説します。
心や体に不調をきたすこと
6月病は5月病と同様に、正式な病名ではありません。環境の大きな変化によって、体や心に不調が現われる状態を指します。
新しい環境はワクワクする反面、不安も生じます。別の学校への異動や昇進などで気づかないうちにストレスや疲労を溜め込み、不調を訴える先生は少なくありません。また6月病は、社会人だけでなく子供や主婦にも症状が現れやすいといわれています。
5月病との違い
5月病と6月病は、どちらも適応障害の一つとして考えられていますが、性質は異なるといえるでしょう。環境の変化による心身の不調といえば、5月病が有名です。主に4月から新入社員になった人や学校に入学した学生に多く、ゴールデンウィーク明け頃に「気分が優れない」「やる気が出ない」「頭痛がする」などの症状を発症するのが特徴でした。
一方、6月病は環境変化が原因となる点では5月病と変わりません。しかし、5月になっても我慢を重ね、耐え切れなくなって心身に不調をきたすのが6月病です。※1
つまり、5月病をさらに悪化させた状態といえるでしょう。慢性的な症状になっているケースも多くうつ病の入口といわれることもあり、6月病の症状を感じる場合は適切な対応が必要になります。周りでも、いつもと様子が違う先生や学生がいたら気にかけてあげるとよいでしょう。
※1:日本成人病予防協会「6月病〜今話題の健康ワード〜」
7月病や8月病という症状も話題に
実は、7月病や8月病という名称も話題になっています。従来に比べると、リモートワークや時短勤務など働き方も多様化してきました。そのため、環境の変化による体調不良はこれまでのような5月・6月だけでなく7月や8月になって現れることもあります。
たとえば、4月は自宅でリモートワークだった新入社員が7月から出社が必要な部署へ異動した場合、環境の変化によるストレスを8月頃に感じることも。このように、環境の変化を感じる時期が人によってズレるケースもあるため、似たような症状でも呼び方が多様化していると考えられます。
6月病の主な症状とは?
6月病とみられる症状はいろいろあります。ここでは体と心、それぞれに出る症状をまとめました。複数あてはまった場合、6月病の状態といえるかもしれないので、早急な対策をおすすめします。
体に出る症状
体には以下の症状が出やすくなります。
- 寝ても疲れが取れない
- 体が常にだるい
- 寝つきが悪い
- 夜中に何度も目が覚める
- 頭痛がする
- めまいや吐き気がする
- 食欲がない
- 味を感じない
- 心臓がドキドキして息苦しくなる
このような症状が体に出たら、我慢せず意識的に休息しましょう。
心に出る症状
心に出る代表的な症状は以下のとおりです。
- イライラしやすい
- やる気が起きない
- 集中できない
- 気分が落ち込みやすい
- 将来を考えると不安
- これまで楽しいと思っていたことが楽しいと感じない
放置すると職場への復帰が困難になるほど悪化するケースもあるので、無理は禁物です。
6月病になりやすい人の3つの特徴とは?
誰でも発症の可能性がある6月病ですが、特にかかりやすい人の特徴は次の3つです。
- 新しい環境に強い抵抗を感じる人
- 責任感が強い人
- 理想が高く完璧主義な人
それぞれ見ていきましょう。
新しい環境に強い抵抗を感じている人
新しい体験に抵抗を感じる先生、人間関係の構築に苦手意識を持っている先生は、大きな環境の変化にストレスを感じやすい傾向にあります。「早く馴染まなければ」と、自分を抑えて周りに気を使う性格の先生は、必要以上にストレスを溜め込みやすいため、特に注意が必要です。
責任感が強い人
責任感が強い先生も、6月病を発症しやすいといえるでしょう。「もっと頑張るべき」「早く先輩の役に立つべき」「私がやらなければならない」など、強い責任を感じていると必要以上に心身に負荷がかかります。
何事にも真剣に取り組む姿勢は素晴らしいことですが、必要以上に自分を追い詰めないゆるさも大切です。
理想が高く完璧主義な人
理想が高く完璧主義な先生は、思いどおりに進まないとネガティブに考える傾向にあります。たとえば、書類作成で少しの誤字があった場合でも「なんで私は仕事ができないのだろう」と自分を追い詰めてしまうのです。小さなミスも許せないために、ストレスを抱えやすくなります。
6月病を防ぐための対策5つ
6月病を防ぐためには、心身に負担をかけないことが大切です。そこで、今日からできる対策を5つ紹介します。
- 生活リズムを整える
- 適度な運動を心がける
- 意識的に休息をとる
- コーピングリストを作る
- 悩み事を抱え込まずに相談する
それぞれ解説します。
1.生活リズムを整える
生活リズムが乱れると、心身に不調をきたしやすくなります。先生の場合、仕事量によっては食事を取る時間がなかったり、帰宅時間が遅くなったりするかもしれません。しかし、なるべく毎朝決まった時間に起き、夜も早めに寝るよう意識しましょう。睡眠時間も、6〜8時間は確保することが好ましいです。※2
※2:厚生労働省「健康づくりのための睡眠指針検討会報告書」
2.適度な運動を心がける
1日中デスクワークの先生も多いでしょう。しかし、長時間座りっぱなしでいると筋力の低下や冷えを招きやすくなり、健康に悪影響を及ぼす恐れも。
それを防ぐためにも定期的に運動しましょう。
休憩時間に学校周りを散歩する、1時間に1回は立ち上がって深呼吸するなど、少しでも体を動かす習慣をつけましょう。適度な運動は、気持ちのリフレッシュにも繋がります。
3.意識的に休息をとる
真面目に頑張りすぎる先生は「まだ大丈夫」と自分を追い詰めがちです。休みの日でも「まだできることがあるかも」とソワソワするかもしれません。
しかし、仕事のパフォーマンスを保つためには休息も必要です。思い切って何もしない日を作ったり、好きなことや趣味に没頭したりするのもおすすめ。仕事ではなく自分の好きなことに意識を向けることで、心への負担が軽くなるでしょう。
4.コーピングリストを作る
コーピングリストを作るのも、一つの方法です。コーピングとは、ストレス対処法のこと。ストレスで心が疲れているとき「これをすれば気分が軽くなる」とは思いつきづらいものなので、あらかじめコーピングのリストを作成しておくのです。
コーピングリストがあれば、気分の落ち込みやイライラを感じたときにすぐ実行できるでしょう。
「深呼吸する」「音楽を聴く」「ケーキを食べる」など、どのようなときに気分が良くなるか箇条書きにしてみてください。
リスト作成のポイントは、次の4つです。
- 特別な道具を使わずにできる
- 家でできる
- 一人でできる
- 時間やお金をかけずにできる
作ったリストはお守りのように持ち歩き、気分が落ち込んだときにチェックするとよいでしょう。
5.悩みごとを抱え込まずに相談する
悩んだら、一人で抱え込まないことも大切です。打ち明けることに抵抗を感じるかもしれませんが、症状が悪化すると毎日を楽しめなくなります。
周りから「大丈夫?」と声をかけられたら「大丈夫だよ」と返すのではなく、思い切って「実は…」と打ち明けてみましょう。辛いときは自分からSOSを出すことも大切です。
話すことで気分が軽くなることも多くあります。昔からの友人、知人などと定期的にコミュニケーションをとるのもおすすめ。楽しく談笑する時間を持てば、ストレス発散になるでしょう。
4月に入学した学生も6月はモチベーションが落ちやすい季節です
もちろん先生だけでなく、学生が6月病になる場合も。
その場合、モチベーションの低下から退学へと進んでしまう学生も多いので要注意です。この時期は特に学生に変わった様子がないかも気にかけてあげてくださいね。
学生のモチベーションチェックにはこちらもお使いいただけます。
おすすめの資料
【中退防止】今すぐ使える!モチベーション低下対策チェックリスト
まとめ
大きな環境の変化にストレスを感じているのに我慢を重ねると、6月病が心身に現れることがあります。悪化するとうつ病と診断される可能性もあるため、疲れを感じたら早めの対処を意識してください。
真面目に頑張ることは大切ですが、業務のパフォーマンスを維持するには休息も必要です。メリハリをつけて働きましょう。
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鶴巻 健太
新潟在住のSEOディレクターで「新潟SEO情報局」というサイトを運営中
ウイナレッジのコンテンツ編集を担当
朝は農業を楽しみ、昼はスタバのコーヒーと共にパソコンに向かうのが日課