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TOPコラムライフ【賛否両論】学生が宿題代行を使う理由とは?サービスの違法性やリスクも解説

【賛否両論】学生が宿題代行を使う理由とは?サービスの違法性やリスクも解説

2024.08.28 ライフ コラム

家事代行や事務代行など、一部の業務を代わりに引き受けてくれるサービスがあるなか、最近話題なのが宿題代行サービスです。便利だという声がある一方で「本来の意義がなくなるのでは?」と懸念する声も。賛否両論ありますが、どのような理由から利用されているのでしょうか。

本記事では、学生が宿題代行を利用する理由や世間の声を徹底調査しました。違法性やリスクについても触れているので、今後の指導を考えるうえでお役立てください。

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あらゆる宿題やレポートに対応してくれる宿題代行サービス

宿題代行は自由研究や読書感想文、レポートや卒業論文などあらゆる宿題・課題を代わりに引き受けてくれるサービスです。

サービスを利用したことがわからないように、学生のレベルにあわせて適度に間違えたり字を似せて書いてくれるのだとか。宿題や課題に苦手意識を持っている学生にとって、かゆいところに手が届くサービスといえるでしょう。

相場は引き受ける業者によって幅があるようですが、たとえば400文字のレポート作成を依頼した場合、2,000~4,000円ほどのようです。

小・中学生が宿題代行サービスを利用する理由

小・中学生は、なぜ宿題代行を利用するのでしょうか。ここでは、主な理由を3つ紹介します。

  • 宿題に意義が感じられない
  • 受験勉強に専念したい
  • 家族との時間を作るために親が使う場合も

それぞれ解説します。

宿題に意義が感じられない

多くの小・中学生にとって、宿題は単なる義務や負担として捉えられがちです。「一体何のためにやるんだろう?」と疑問に感じ、やる気をなくしてしまうケースも少なくありません。

また塾に通っている場合は「簡単すぎて時間の無駄」「受験内容と関係ない」など、求めるレベルに合わず無意味と感じている場合もあるようです。

受験勉強に専念したい

受験を控えている小・中学生にとって、膨大な量の宿題は受験勉強の妨げになることがあります。特に内申点のために提出が求められる宿題は、限られた時間を有効に活用したい受験生にとって負担に感じられるでしょう。宿題代行を利用することで、受験勉強をより効率的に進められます。

家族との時間を作るために親が使う場合も

こどもの親が、積極的に利用するケースもあるようです。たとえば夏休みなどの長期休暇は、いつも以上に家族間でコミュニケーションをとれる貴重な期間。大量の宿題が出てしまうと、一緒に過ごせる時間が減ってしまいます。そこで宿題代行を利用し、空いた時間を家族との交流に充てたいと考えているようです。

大学・専門学生が宿題代行サービスを利用する理由

大学生や専門学生の場合はレポートや卒業論文の作成依頼が多く、以下の3つの理由から利用するケースがあるようです。

  • 課題が難しくて自分の力でできない
  • 課題に費やす時間がもったいない
  • 遊ぶ時間が欲しい

それぞれ見ていきましょう。

課題が難しくて自分の力でできない

大学や専門学校では、高度な専門知識や複雑な思考力を要する課題が多く出されます。課題に対して、自分の力だけでは難しいと考える学生も少なくありません。そこで宿題代行を利用し、課題をクリアしようとする学生がいるようです。

課題に費やす時間がもったいない

タイムパフォーマンス(タイパ)という考えが広まっている現代では、時間をいかに効率的に使うかを重視する若者も増えています。そのため、就活や将来に関係ない分野の課題をこなす時間がもったいないと感じ、宿題代行を利用する学生もいるようです。

タイムパフォーマンスに関しては、以下の記事で詳しく解説しているので併せて参考にしてください。

関連記事: タイパとは?意味やZ世代に注目される背景を解説!メリットも

遊ぶ時間が欲しい

大学生や専門学生は、授業はもちろんバイトで忙しい生活を送っているケースがあります。加えて、趣味や友人と遊ぶ時間も大切にしたいと考えているでしょう。そのため時間のかかるレポートや、卒業論文に費やす時間が惜しいと感じる学生もいるようです。宿題代行を利用すれば、課題にかける時間を大幅に短縮できて自由な時間を増やせます。

宿題代行を利用することに対する世間の声は?

宿題代行は「自由な時間が欲しい」「意義が見いだせない」と考えている学生にとって魅力的なサービスですが、世間の声は賛否が分かれています。それぞれの声をまとめました。

宿題代行サービスに反対の声

宿題代行に反対している人の声は、以下のとおりです。

量が多いといわれる夏休みの宿題を、自分で時間を決めてやり遂げるからこそ、意義があると思う

親目線の意見だけど、子供にズルさせるようなことはしてほしくないから私は反対

受験勉強が忙しかったとしても、宿題は最低限やるべきでは?頭の良い悪いの問題ではないと思う。両方頑張ることに意味があると思うけど。

宿題代行に反対している人のなかには、宿題や課題は自分でやり遂げるからこそ意味があるという意見が多く見受けられました。

宿題代行サービスに賛成の声

宿題代行に賛成している人の声は、以下のとおりです。

本人にとって苦手なことや必要ないことを外注できるんだから、良い宿題代行だと思うけどな。子供が自分の判断と小遣いでサービスを使うのが望ましいけど、親が「こういう選択肢もあるんだよ」と教えてあげることにも意義があると思う。

教育方針によると思う。宿題を通じてタイムマネジメントを教えることもできれば、代行に依頼してほかのことに集中する効率性も教えられるから、私は賛成だな。

反対の人が多いと思うけど、私は賛成です。理由は自分で宿題をしなくていいから。依頼することで、お金を払う代わりに宿題する時間を浮かせるし、浮かした時間を使って、もっと価値があることに時間を使えます。

主に時間の効率化や、自分にとって価値のあることに時間を使えるからという理由で賛成だという意見が多く見受けられました。

宿題代行サービスに違法性はないのか?

注目を集めている宿題代行ですが、問題がないのか疑問に思う人もいるようです。ここでは、違法性について解説します。

違法性は認められにくい

宿題代行に違法性が認められにくい理由に、宿題代行に関する法律が明確に定められていないことが挙げられます。

仮に宿題を出すことが学校にとっての「業務」とする場合は、業務妨害に該当するかもしれません。しかし、損害賠償を請求されるほどの実害が生じるケースは想定しにくいのが現状でしょう。

とはいえ宿題代行の利用は、学校が宿題を出す「目的」には反する行為です。学校側に知られたら、不正行為になる可能性はあります。

文部科学省ではサービス提供や商品売買を禁止する動き

文部科学省は、宿題代行サービスの提供や宿題代行の販売を禁止する動きを見せています。学校教育の目的に反するとの判断からでしょう。

2018年には楽天株式会社やヤフー株式会社、大手フリマアプリの株式会社メルカリと、宿題代行の出品や売買を禁止する旨の合意書を交わしています。

学生が宿題代行を利用するリスク3つ

いろいろメリットのある宿題代行ですが、学生にとってはリスクもあります。それが次の3つです。

  • 学力向上の機会を逃す
  • 信頼を失う
  • 処分を受ける可能性がある

それぞれ解説します。

学力向上の機会を逃す

宿題は単に課題をこなすだけでなく、学習内容を定着させて理解を深めるための大切な機会です。宿題代行に丸投げしてしまうと、自ら問題を解いたり考えたりする経験が少なくなります。結果的に、学力向上に繋がる機会を失う可能性があるでしょう。

信頼を失う

先生や親など、周囲は学生が自ら課題に取り組み成長することを期待しています。そのため宿題代行を利用したことが知られれば、信頼を失うリスクがあるでしょう。一度失った信頼を取り戻すのは、簡単なことではありません。次に出された課題に自分で取り組んだとしても、信じてもらえない可能性があります。

処分を受ける可能性がある

宿題代行の利用が発覚した場合、学校や大学から何らかの処分を受ける可能性があります。対応は学校によって異なりますが、減点や課題の再提出、最悪の場合は単位取り消しや停学になるケースも。そうなれば、進学や就職に悪影響を及ぼす可能性が高いでしょう。

まとめ

宿題代行は手軽に宿題や課題を終わらせられる魅力的なサービスですが、一方でリスクも伴います。学生が宿題代行に頼りきりにならないよう、学校側が宿題を出す意図や、過程が重要だと伝えていくことが大切といえるでしょう。宿題代行サービスの存在は、今の教育のあり方を見直す良いきっかけかもしれません。

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この記事を書いた人
鶴巻 健太

鶴巻 健太

新潟在住のSEOディレクターで「新潟SEO情報局」というサイトを運営中
ウイナレッジのコンテンツ編集を担当
朝は農業を楽しみ、昼はスタバのコーヒーと共にパソコンに向かうのが日課

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