近年、入学前教育を実施する専門学校が増加傾向にあります。
しかし、専門学校の先生の中には入学前教育にはどのような教材を使用したらよいのか、何を基準に選んだらよいのかと悩んでいる方も多いのではないでしょうか。
そこで本記事では、入学前教育の教材の選び方について解説します。
おすすめの学習教材もあわせて紹介するので、ぜひ参考にしてみてください。
目次
入学前教育とは?
入学前教育とは、早期に合格が決まり、入学まで期間が空いてしまう入学予定者に対して実施する学習プログラムのことです。
AO入試や各種推薦入試などで早めに合格が決まると、入学予定者は入学時まで学びに対するモチベーションを維持できない場合があります。
入学前教育は、高校までの学習内容の復習や専門学校での学びの先取りを行うことで、モチベーション維持・向上を目指します。
復習や予習の他にも、数日間入学先の学校に通い、ガイダンスを受けたり学生同士で交流したりするスクーリングや、国家試験に必要な科目の学力強化を目指した講義やWebコンテンツを利用した課題なども実施されることがあります。
入学前教育の教材はどう選ぶ?
入学前教育の実施には、適切な教材選びが欠かせません。
以下では、入学前教育の教材選びで注目すべきポイントについて解説します。
実施する学校・学科に合わせた教材を選ぶ
教材選びで大切なポイントの1つが、学校・学科に合わせた教材を選ぶことです。
前述の通り、入学前教育には高校までの学習の振り返りが含まれます。
しかし、単に高校までの内容を学び直すだけでは不十分です。
入学後に学ぶ専門的な内容と入学前教育の内容が結びついていることが重要です。
つながりを持たせることで、高校から進学先への接続がよりスムーズになります。
学習習慣を定着させられる教材を選ぶ
学習習慣を定着させられるような教材選びも大切です。
早めに合格を決めた入学予定者は、入学まで期間が空くため気が緩みがちになります。
入学予定者が学びから離れないように、入学後の学習に対する目的意識と意欲を持たせ、学習を習慣化できるような教材を選ぶことが求められます。
学習成果を可視化できる教材を選ぶ
学習成果が可視化できるかどうかにも注目しながら教材を選びましょう。
学習成果を可視化できる教材を選ぶことで、学校側にもメリットがもたらされます。
例えば、可視化されたデータによって入学予定者が抱える課題を早期に把握できます。
そうして得られたデータを入学後の指導に生かすことで、より効率的な学習指導が可能になるでしょう。
入学前教育のためのおすすめ教材 5選
以下では、入学前教育におすすめの教材を5つ紹介します。
入学前教育の導入を検討している方は、ぜひ参考にしてみてください。
株式会社すららネット「すらら」
おすすめしたい教材の1つは、株式会社すららネットが提供するeラーニング教材「すらら」です。
すららでは、先生役のアニメーションキャラクターとともに、学習者の理解度に合わせて学習を進めます。
当教材には、レクチャー・ドリル・テストの3つの機能が搭載されています。
これにより、理解→定着→活用のサイクルを繰り返し、知識を定着させられるのが特徴です。
また、すららはゲームデザインの要素や原則を応用したゲーミフィケーション機能を取り入れるなど、学習者のモチベーションの維持・向上にも力を入れています。
進研アド「入学前教育プログラム」
2つ目は、ベネッセグループの株式会社進研アドが提供している冊子教材「入学前教育プログラム」です。
学科コース別に作成されたテキストで、高校までの学習内容の学び直しと入学後の学習内容の予習ができます。
学習者はテキストに取り組み課題提出を行いますが、課題の採点や添削は専門スタッフが行ってくれます。
そのため、学校側に負担がかかることがありません。
また、スタッフの的確なアドバイスやコメントによって、モチベーション維持・向上が期待できます。
さらに、学校側に学習者の課題の解答状況や受講前後のアンケート結果がデータとして提供されるため、入学後の指導へ生かすことが可能です。
ラインズ株式会社「ラインズドリル」
ラインズ株式会社のeラーニング教材「ラインズドリル」は、5教科の基礎学力の強化が図れます。
教科ごとに次に取り組むべき分野やステップを表示し、個々の課題に応じた問題へと導いてくれるため、迷うことなく学習が進められます。
また、教材1つに対して短時間で取り組めるように工夫されているのもラインズドリルの特徴です。
さらに、オリジナル教材を作成し、追加課題として学習者に提示したり、情報リテラシーなどのオプション教材を追加したりできます。
そのため、学校ごとに必要なカリキュラムの策定が可能です。
株式会社EdulinX「Reallyenglish」
株式会社EdulinXのeラーニング教材「Reallyenglish」は、英語学習に特化しています。
Reallyenglishでは、英語の総合的な力を強化するコースや、スピーキング・リスニングに集中したコースなど、全22種類の豊富なコースを提供しています。
既存コースをもとに受講コースをカスタマイズ制作することもできるため、より幅広い学びの提供も可能です。
また、Reallyenglishでは自動診断テスト機能が搭載されています。
これにより、学習者は自身に合った適切な英語レベルで学習が可能です。
その他、専任チューターが添削対応をしてくれるので学校側の負担を軽減できます。
株式会社ウイネット「myトレーニング」
最後に、ウイナレッジを運営する株式会社ウイネットが提供するeラーニング教材「myトレーニング」をご紹介します。
myトレーニングのプログラムをこなすことによって、国語・数学・理科といった基礎科目の学力向上が図れます。
1問1答かつ1回5問の出題形式で、学習者が短時間で飽きずに取り組める構成になっているのが特徴です。
また、myトレーニングは職業や資格別のトレーニング内容になっているため、学校ごとに必要な科目に絞って学習できます。
学校側は、指導者向けの管理機能により、学習者の学習状況を一目で把握したり、必要であればプッシュ通知やメール機能を用いて学習を促進したりすることが可能です。
そのため、入学前に学習者の学習習慣の定着が図れるでしょう。
また、myトレーニングの学習開始時と終了時に同レベルのテストを行い、学習成果を測定できる仕様となっています。
まとめ
入学前教育は、AO入試や推薦入試などで早期に合格が決まった入学予定者に対して実施する学習プログラムです。
高校から進学先へのスムーズな接続を目的としています。
入学前教育を実施するには、適切な教材選びが重要です。
学校・学科に合っていること、学習習慣の定着が図れること、そして学習成果が可視化されることを意識しながら教材選びに臨みましょう。
今回紹介した学習教材を参考に、入学前教育導入を検討してみてはいかがでしょうか。
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株式会社ウイネット
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全国の専門学校、大学、職業訓練校、PCスクール等教育機関向けに教材を制作・販売しています。