連載知っておきたいインターンシップのこと
在学中の学生が企業内で就業体験を行う「インターンシップ」。インターンシップは、学生が自己の適正を把握したり仕事の内容を理解するための重要なイベントです。この連載ではそんなインターンシップについて様々な情報をお伝えします。
インターンシップに参加する際、多くの学生が悩む服装選び。「服装自由」や「私服可」の企業も多いため、ますます迷ってしまうでしょう。服装選びに失敗すると、マイナスな印象を与えてしまうことも。
そこで本記事では、パターン別に着ていくべき服装やコーディネート例を紹介します。迷ったときの対処法もまとめたので、学生への服装指導にお役立てください。
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目次
私服指定や服装自由の企業が増えている4つの理由
以前はスーツを着用しての参加が一般的だったインターンシップですが、なぜ私服指定や服装自由の企業が増えているのでしょうか。考えられる理由は、以下の4つです。
- 社会人としてのマナーがあるか見極めたいから
- 服装に縛りのない社風だから
- 学生のセンスや個性を確認したいから
- リラックスして臨んでほしいから
それぞれ詳しく解説します。
1.社会人としてのマナーがあるか見極めたいから
スーツという「型」にはめられていない状態で、学生がどのように判断するか観察したい意図があると考えられます。そのため「服装自由」だからといって、カジュアルすぎる格好はマナー違反です。
たとえばTシャツにジーンズで参加すれば、ビジネスの場における適切な判断力が不足しているとみなされるでしょう。事前にインターンシップ先の企業をリサーチし、TPOを考えた服装選びが大切です。
2.服装に縛りのない社風だから
近年は、服装にこだわらないスタイルの企業も増えています。特にIT系やクリエイティブ職では、従業員の個性や自由を尊重する社風が強いです。日常的にカジュアルな服装で働く機会が多いため、インターンシップに参加する学生にも自由な服装を求めるケースがあります。
3.学生のセンスや個性を確認したいから
アパレルや美容業界は、学生のセンスや個性を把握するために私服を指定するケースも多いです。自分らしさをアピールするチャンスですが、奇抜すぎるコーディネートは避けたほうがよいでしょう。トレンドや個性を取り入れつつ、清潔感のあるスタイルを選ぶのがおすすめです。
またハイブランドの服や小物は「社会人としての常識に欠ける」「金銭感覚がズレている」など、マイナスな印象を与えやすいため避けましょう。
4.リラックスして臨んでほしいから
学生がリラックスしてインターンシップに臨めるよう、服装を自由としている企業もあります。なかには着慣れないスーツによって緊張し、実力を発揮できない学生もいるかもしれません。そのような学生への配慮と考えられます。
ただし、リラックスの解釈を間違えると「だらしない」服装になりがち。企業はリラックスしたコーディネートのなかにも、礼儀やマナーを忘れない学生を高く評価するでしょう。私服でも清潔感があり、かつ相手に不快感を与えない服装選びが求められます。
【パターン別】インターンシップ参加時の服装
実際にどのような服装で参加するべきか、パターン別のポイントを解説します。
- スーツ指定
- 私服指定
- 服装自由・私服可
それぞれ見ていきましょう。
スーツ指定
スーツを指定されている場合は、指示通り着用しましょう。金融や保険、コンサルティング業界など、フォーマルな雰囲気が重視される職場では、現在でもスーツでの参加が一般的です。サイズは体にフィットしたものを選びましょう。自分の体に合わないスーツは、だらしない印象を与えます。
私服指定
「私服でお越しください」と明記されていたら、私服で参加しましょう。服装選びが難しいからといってスーツで参加すると、周りから浮いてしまうケースがあります。ただし、遊びに行くような服装はNG。
特にジーンズなどカジュアルな素材を使った服や、露出の多い服は避けてください。私服指定でも、基本的にはビジネスカジュアルでの参加が一般的です。
服装自由・私服可
「服装自由」「私服可」の場合は、スーツやオフィスカジュアルでも大丈夫です。企業をリサーチしてフォーマルな雰囲気ならスーツ、カジュアルな雰囲気ならオフィスカジュアルを選ぶとよいでしょう。どちらにするべきか不安な場合は、スーツで問題ありません。
【男女別】インターンシップに参加する際のコーディネート例
インターンシップに参加する際は、基本的に清潔感のある服装選びが大切です。ここでは、コーディネート例を男女別に紹介します。
男性の服装
男性の服装別コーディネート例は、以下のとおりです。
スーツ
基本的にはリクルートスーツでOKです。新しく購入する場合、スーツの色は基本的にブラックやネイビー、グレーなどダーク系の落ち着いた色を選びましょう。柄は、無地か織柄が望ましいです。ストライプなど柄が入っていてもOKとする企業もありますが、カジュアルな印象を与えるケースもあるため避けたほうがよいでしょう。
オフィスカジュアル
オフィスカジュアルは、ジャケットに襟付きの白シャツ、パンツスタイルが定番です。ジャケットはスーツ同様、ダーク系の落ち着いた色を選びましょう。パンツはフォーマルにまとめたいならスラックス、カジュアルにまとめたいならチノパンがおすすめです。
女性の服装
女性の服装別コーディネート例は、以下のとおりです。
スーツ
リクルートスーツを持っていない場合は男性同様、黒やネイビーなどダーク系のスーツに白のシャツが無難です。パンツタイプとスカートタイプがありますが、どちらのスタイルを選んでも問題ありません。参加中に動く機会が多いようであれば、パンツスタイルを選ぶのがよいでしょう。
またスーツに合わせるパンプスは、シンプルなデザインの黒いものが基本です。ヒールの高さは、3〜5cm程度のタイプを選びましょう。
オフィスカジュアル
女性のオフィスカジュアルは、ジャケットにトップス、スカートまたはパンツスタイルが定番です。ジャケットの色は暗めの色が無難ですが、アパレルや美容系企業のインターンシップへ参加する場合、ベージュやライトグレーなど明るめの色でもよいでしょう。
トップスはブラウスやカットソーでも大丈夫ですが、基本的に柄物や派手な色は避けてください。白またはパステル系の薄い色がおすすめです。
オンラインインターンシップの服装はどうするべき?
自宅から参加可能なオンラインインターンシップは、つい服装で気を抜きがち。しかし、服装に対する考え方は訪問型のインターンシップと同じです。スーツ指定されていれば、スーツを着用して参加しましょう。
服装自由や私服指定の場合も、部屋着ではなく社会人としてのTPOをわきまえた服装選びが大切です。なかには、上半身しか映らないからとボトムスに気を配らない学生もいますが、ふとした瞬間に映り込む可能性もあります。全身に統一感のあるコーディネートで参加しましょう。
インターンシップの服装選びに迷ったときの対処法3つ
最適な服装が不明な場合は、以下の3つの対処法を試してみましょう。
- 「企業名+インターンシップ」でWeb検索してみる
- 参加した先輩に聞く
- 企業に問い合わせる
それぞれ解説します。
「企業名+インターンシップ」でWeb検索してみる
企業によっては、ホームページ上にインターンシップの様子を掲載しているケースもあるため「企業名+インターンシップ」でWeb検索してみましょう。参加している学生が写っていれば、服装選びの参考になります。企業の雰囲気もつかみやすいでしょう。
参加した先輩に聞く
希望している企業のインターンシップに参加した先輩がいれば、話を聞くのも一つの方法です。服装以外にも企業の雰囲気や必要な心構えなどを聞くことで、インターンシップで失敗するリスクを減らせるでしょう。
企業に問い合わせる
服装で失敗したくないなら、企業に直接聞くのが確実です。メールを送る際は、ビジネスマナーを意識した文章を考えましょう。ポイントは、以下の4つです。
- 件名には用件・学校名・氏名を入れる
- 本文の最初には企業名・部署・担当者名を入れる
- 用件を簡潔かつ具体的に書く
- 末尾に署名を入れる
例文
件名:【インターンシップ参加時の服装に関する質問】〇〇専門学校〇〇学科 山田太郎
本文:
〇〇株式会社 人事部
佐藤 花子様
お世話になっております。
〇〇専門学校〇〇学科の山田太郎と申します。
貴社でのインターンシップ参加時の服装に関して質問したく、ご連絡いたしました。
当日の服装について指定がありませんでしたが、スーツを着用しての参加で問題はありませんでしょうか。
お忙しいところお手数をおかけしますが、ご回答のほどよろしくお願いいたします。
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〇〇専門学校〇〇学科
山田 太郎(やまだ たろう)
Mail:×××.×××@gmail.com
Tel:000-0000-0000
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質問に対する返信がきたら、必ずお礼のメールを送りましょう。丁寧な文面であれば、担当者からの印象もアップします。
まとめ
インターンシップへの参加は採用に直結するケースもあるため、好印象を与えられる服装を選びたいと考える学生は多いでしょう。コーディネートで印象が大きく左右するため、事前のリサーチが大切です。学生が服装選びで失敗しないよう、学校側でもサポートしましょう。
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