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TOP教育全般一度投稿したら消せない?デジタルタトゥーの恐ろしさとは

一度投稿したら消せない?デジタルタトゥーの恐ろしさとは

2023.03.17 (最終更新:2023.12.07) 全般 教務情報

軽い気持ちでSNSに投降した内容がきっかけとなり、大炎上するニュースがたびたび取り上げられています。

最近の大きな例は、大手の回転寿司チェーン店で撮影された動画ではないでしょうか。備え付けの調味料にいたずらする様子は、多くの人の反感を買いました。

一度炎上すると、デジタルタトゥーとしてインターネット上に残り続けます。日常生活がガラッと変わってしまい、人生が台無しになるケースも。ほんの少しのいたずらで学生が後悔しないためにも、適切な指導が求められるでしょう。

本記事では、デジタルタトゥーの事例やリスクを詳しく解説します。対策についても触れているので、学生への指導にお役立てください。

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デジタルタトゥーとは?

デジタルタトゥーとは「digital(=デジタル)」と「tatoo(=入れ墨、タトゥー)」を組み合わせた造語です。一度インターネット上に公開した情報は、拡散されてしまうと簡単には消せません。

動画や画像、発言が残ることを、一度入れたら完全に消すのが難しい入れ墨に例えてデジタルタトゥーという言葉が生まれました。

公開直後は特に影響がなくても、突然炎上する可能性があります。そして情報がインターネット上に残り続ければ、本人だけでなく周囲の人の生活にも大きなリスクを与えることになるのです。

情報収集やコミュニケーションツールとして便利なSNSですが、投稿の内容には気を付けなければなりません。

デジタルタトゥーはいつまで残る?

デジタルタトゥーを完全に消すことは難しいです。なぜなら一度拡散されると、想像しなかった範囲まで広がる可能性が高いためです。

たとえ本人が元の投稿を削除したとしても、削除前の投稿をスクリーンショットなどで保存されていれば再公開されてしまいます。

一つひとつサイトの管理者に削除依頼を出しても、次々と再投稿されれば追いつくことはできません。専門業者や弁護士に依頼する方法もありますが、まとまったお金が必要となります。半永久的に残るといっても過言ではないでしょう。

デジタルタトゥーの具体例5つ

デジタルタトゥーの事例はいろいろありますが、主な具体例は次の5つです。

  1. 個人情報
  2. 悪ふざけ
  3. 誹謗中傷・デマ
  4. リベンジポルノ
  5. 過去の犯罪・逮捕歴

それぞれ詳しく解説します。

1.個人情報

何気ない投稿でも、個人情報が流出するリスクがあります。たとえば生活圏内のカフェで撮影した自撮りや、家の一部を映した写真からでも住所や名前、所属している学校名までも特定されてしまうのです。

特定された個人情報が流出すると、ストーカーや嫌がらせなどの被害に遭うこともあります。最悪の場合は引っ越しを余儀なくされるケースもあるでしょう。

2.悪ふざけ

アルバイト先での悪ふざけや、顧客による迷惑動画も大きな問題です。冒頭で触れた、回転寿司店で調味料にいたずらした事件のほかにも、厨房の冷蔵庫に入ったり、売り物の商品を食べたりするなどの悪質ないたずら動画がたびたび炎上しています。

このような悪ふざけの投稿は企業に大きな被害を与え、場合によっては損害賠償を請求されるリスクも。また個人情報が特定され、デジタルタトゥーとして残る可能性も高くなります。

3.誹謗中傷・デマ

顔の見えないやり取りが可能なインターネットの世界では、リアルの世界では言えないことも発言しがち。しかし、どんなに自由な発言が許されるといっても、心無い誹謗中傷や根拠のないデマ情報の拡散は避けなければなりません。相手を傷つけるだけでなく、投稿者が訴えられる可能性もあります。

炎上すれば、デジタルタトゥーとして残り続けるでしょう。ネガティブな内容の書き込みは慎重に考える必要がありますし、加害者にならないためにも拡散するべき情報なのかどうか、情報の発信元や根拠を見極める必要があります。

4.リベンジポルノ

リベンジポルノとは、過去の交際相手によって撮影された性的な動画や画像がインターネット上に公開されてしまうことです。自分のプライベートな姿が公開されることの精神的な苦痛は、私たちの想像をはるかに超えるでしょう。

リベンジポルノの場合、国内だけでなく海外のサイトへも展開されやすいため、特に完全削除が難しいとされています。親しい関係だからといって、軽い気持ちで性的な動画や画像の撮影を許可するのは避けるべきです。

5.過去の犯罪・逮捕歴

ほとんどのニュースでは、犯罪情報や逮捕時の情報を実名で報道しています。もし不起訴や無罪になった場合でも、一度逮捕されたという過去は消せないのが現状です。

たとえ冤罪だったとしても、その事実は逮捕時ほど大きく報道されることはありません。つまり、多くの人に誤解を与えたままになるリスクが高いのです。

これによって就職活動や結婚が不利になるケースも。本人が真面目に生活していても「逮捕された」というデジタルタトゥーが影のようについてまわるでしょう。

報道されていない個人情報までもが出回って誹謗中傷の対象となり、周りの人に迷惑が及ぶリスクもあります。

人生が台無しに!デジタルタトゥー3つのリスク

一度デジタルタトゥーが残ると、人生が台無しになるかもしれません。主なリスクは次の3つです。

  • 人間関係の悪化
  • 就職・結婚への影響
  • 誹謗中傷の標的になる可能性

詳しく解説します。

人間関係の悪化

デジタルタトゥーは閲覧制限できません。親しい友人や交際相手に見られたくないと思っても、検索結果から見つけられてしまう可能性があります。

内容によっては、相手を失望させるでしょう。これまで良好な人間関係を築いていたとしても、悪化するリスクは避けられません。

またデジタルタトゥーを残した本人だけでなく、家族までもが偏見の目で見られるリスクもあります。これによって大切な人を失ってしまうかもしれません。

就職・結婚への影響

前章でも触れましたが、就職や結婚への影響も考えられます。雇用する側の視点になればデジタルタトゥーへの理解はできますが、なるべく評判を落とすような学生は採用したくないのが本音。

どんなに本人が反省していても、過去の不適切な発言や行動は相手に悪い印象を与えます。採用後に発覚した場合は内定取り消しとなる場合も。

結婚も同様です。たとえ本人同士がデジタルタトゥーについて納得していたとしても、周囲が反対し、破談になることもあるでしょう。このように、通常ならスムーズに進むはずの場面で、マイナスの影響を及ぼすリスクがあります。

誹謗中傷の標的になる可能性

デジタルタトゥーは残り続けます。一度落ち着いたように見えたとしても、新たなニュースや事件がきっかけで情報が蒸し返されることも。そうなれば、再び誹謗中傷の標的になるリスクがあります。

心を入れ替えて新生活を送っていたとしても、再び過去の過ちに苦しむこととなるでしょう。本人だけでなく、家族や企業が誹謗中傷の的になるケースもあります。軽い気持ちで投稿した結果が、いつまでも自分や周囲を苦しめ続けることになるのです。

デジタルタトゥーで後悔しないための対策

日常的にインターネットに触れている私たちにとって、デジタルタトゥーは身近なもの。完全に消すのが難しいことから、事前の対策が重要です。学生が後悔しないためにも、以下の3つを共有しましょう。

  • 個人情報が特定できる情報を共有しない
  • 他人に見られて困る投稿はしない
  • 匿名だからといって安心しない

それぞれ詳しく解説します。

個人が特定できる情報を投稿しない

個人が特定できる情報は投稿しないよう徹底しましょう。自宅周辺や生活圏内がわかる投稿はリスクが伴います。友人や家族が写っている写真も、本人の許可なく載せるのはNG。

また閲覧できる人を限定していても、信用しすぎるのは禁物です。操作ミスやSNSの不具合で制限が外れてしまったり、フォロワーのアカウントが乗っ取られたりすれば流出する危険があります。

さらに、写真撮影時の位置情報はオフにしておきましょう。写真から特定できなくても、埋め込まれた位置情報から個人情報が特定される可能性があります。

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他人に見られて困る投稿はしない

インターネットは多くの人が閲覧している空間です。いつ・誰に・どのような投稿が見られているか、すべてを把握することはできません。そのような性質を理解したうえで「正しい情報なのか」「誰かを不快にさせる内容ではないか」など、慎重に考えましょう。

感情に任せた投稿も避けるべきです。冷静になってから事の重大さに気づいても後の祭り。一度内容を考えたら、一呼吸おいて見返すことがデジタルタトゥーの回避に繋がります。

匿名だからといって安心しない

実名アカウントではないからと安心するのは危険。匿名アカウントでも法的な手続きを踏んで情報開示請求すれば、どこの誰が発言したか特定できるからです。

匿名だからと攻撃的な発言をしたり、非常識な動画を投稿をしたりするのはリスクが高い行為だと理解し、常識的な使い方を心がけましょう。

まとめ

デジタルタトゥーの事例やリスク、対処法を解説しました。気軽に投稿できるSNSだからこそ、内容は慎重に考えなければなりません。

後先を考えない投稿は、その後の人生に大きな影響をもたらすことになります。自分だけでなく、周りにも多大な迷惑をかけることになるでしょう。

とはいえ、学生のSNS投稿をすべて監視することは不可能です。後悔のない使い方を意識してもらうためにも、積極的に指導していきましょう。

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