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学生を狙うSNS型投資詐欺とは?事例や見分け方を解説

2024.08.16 全般 教務情報

どんなに対策してもなくならない詐欺。取り締まっても、次々と新しい手口でターゲットを騙そうとします。最近は、SNSを使って投資へ勧誘する手口が増えているようです。なかには学生が騙され、全財産を失ってしまうケースも。

本記事では、SNS投資詐欺の具体的な手口や発生件数、事例を紹介します。騙されないためにも、最新の詐欺手口を知っておきましょう。学生への注意喚起にもお役立てください。

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学生が狙われるSNS型投資詐欺とは?

ここでは、SNS型投資詐欺の主な手口や発生件数について解説します。

  1. 将来に不安を持つ学生が投資詐欺のターゲットになっている
  2. 詐欺の主な手口
  3. 発生件数は2,000件以上
  4. プラットフォーム側の責任も問われ始めている

それぞれ詳しく見ていきましょう。

1.将来に不安を持つ学生が投資詐欺のターゲットになっている

インターネットを利用した詐欺は、リテラシーの低い高齢者が被害に遭うイメージが強いかもしれません。しかし最近では、将来に不安を持つ若い世代をターゲットにした詐欺も増えています。

「就職できなかったらどうしよう」「社会人になっても日々の生活だけで精一杯なのかな」と、焦りや悩みを抱える学生は少なくありません。このような学生の心理状態につけこみ、偽の投資話へ誘導していくのです。

社会経験が浅く投資や金融に関する知識が乏しいのも、詐欺師にとっては好都合といえるかもしれません。被害に遭わないためにも、早い段階でお金に関するリテラシーを学ぶ必要があるでしょう。

2.詐欺の主な手口

SNS型投資詐欺は、名前のとおりSNSを使って学生に投資話を持ちかけ、高額な利益を得られると嘘をついて金銭を騙し取ります。主な手口は以下のとおりです。

  1. 著名人になりすまして偽の投資案件へ誘導する
  2. SNS上のグループチャットへ招待し、投資情報を提供する
  3. 少額から投資を始めさせ、徐々に大きな金額を要求する
  4. 稼いだお金を引き出そうとしたら連絡が取れなくなる

冷静に考えれば怪しい話ですが、詐欺師たちは「今決断しないと高収益を得られるチャンスを逃す」「今回限りの特別案件」などの言葉で、学生たちの焦りを煽ります。お金を稼ぎたいという気持ちから、冷静な判断ができずに詐欺師たちの言葉を信じてしまうのです。

このようにSNSを利用した詐欺被害は増えており、警察庁も公式ホームページで注意喚起しています。

3.発生件数は2,000件以上

警察庁が公開しているデータを確認すると、2023年に発生したSNS型投資案件の件数は2,271件、被害総額は約278億円でした。これは認知件数で、実際はさらに多くの被害が発生していると考えられます。なかには誰にも打ち明けられず、1人で抱え込んでいる学生もいるかもしれません。

4.プラットフォーム側の責任も問われ始めている

一番悪いのは犯罪に手を染める詐欺師ですが、SNS型投資詐欺についてはプラットフォーム側のずさんな管理体制も問題になっています。たとえば、Meta社が運営しているFacebookやInstagram上には、著名人の名前や画像を無断で使用した偽広告が大量に掲載される事態に。

これらの広告から、お金を振り込んでしまった被害者もいるようです。実際に無断で名前と顔写真を使われた実業家の前澤友作さんは、Meta社を相手に広告の掲載停止と損害賠償を求める訴えを起こしました。

SNS型投資詐欺の事例3つ

実際にどのような事例があるのか調査しました。若い世代が被害に遭った事例が、以下の3つです。

  • SNSで知り合った人物から100万円を騙し取られる
  • 投資セミナーに誘われ借金を背負うことに
  • 魅力的な投稿に惹かれて自ら連絡

それぞれ解説します。

SNSで知り合った人物から100万円を騙し取られる

兵庫県に住む男子大学生が、SNS型投資詐欺に遭った事例です。ある日、学生のSNSアカウントに「教えたとおりに投資すれば、1〜2カ月で利益が出る」という美味しい言葉が並んだメッセージが届きました。

言葉を信じた学生は、姫路市内の駐車場でメッセージ相手の男性に会い、100万円を手渡したそうです。そのうち80万円は、消費者金融で借りたお金でした。その後に騙されたと気づいた学生は、警察署へ被害届を提出しています。

投資セミナーに誘われ借金を背負うことに

SNSを通じて知り合った人から、投資セミナーへ誘われた学生の事例です。実際に会場へ行くと「すごい人を紹介してあげる」と言われ、投資で儲けている話を聞かされました。その後は投資用教材の購入を勧められますが、お金がないと拒否。しかし「学生ローンを利用すればよい」と言葉巧みに誘導され、結果的に消費者金融から借り入れしてしまいました。

魅力的な投稿に惹かれて自ら連絡

SNS型投資詐欺のなかでも多い事例が、SNSに投稿されている豪華な私生活の写真に惹かれ、自ら連絡してしまうパターンです。リッチな旅行風景や仲間に囲まれた楽しそうな写真の投稿文には「投資で稼いでいる」という内容が記載されており、興味が湧いて自分から連絡を取ってしまうのです。

このような手口は、最終的にLINEというプライベート空間に持ち込まれるケースが多く、言われたとおりに投資しても稼げず財産を失ったり借金だけが残ってしまったりします。

SNS型投資詐欺の被害に遭わないために!見分ける3つのポイント

SNS型詐欺は私たちの身近に潜んでおり、学生や高齢者だけでなく誰でも被害に遭う可能性があります。怪しい勧誘を見分けるために、3つのポイントを押さえておきましょう。

  • 美味しい言葉ばかりでリスクを説明しない
  • 焦らせてくる
  • 情報が不足している

それぞれ解説します。

美味しい言葉ばかりでリスクを説明しない

SNS型投資詐欺の特徴は、リターンばかりを強調してリスクに関する説明が不足していることです。「確実に儲かる」「リスクゼロ」「今なら特別に」といった甘い言葉で誘惑してくるでしょう。

しかし、投資には必ずリスクが伴います。高いリターンを得ようとすれば、それに応じたリスクも背負わなければなりません。リスクの説明がない、または極端に軽視されているような投資話は疑いましょう。

焦らせてくる

「この投資を始められるのは今日まで」「今すぐ決めればリスクゼロで高リターンが得られる」など、焦らせてくるのは詐欺師の常套手段です。時間的な制約を作り、相手の冷静な判断を妨げてきます。

正当な投資話であれば、真剣に考える時間を作ってくれるでしょう。時間的なプレッシャーをかけてくる場合は、詐欺の可能性を疑ってください。

情報が不足している

SNSに掲載されている投資関連の広告は、具体的な情報が開示されていないケースが多いです。正当な投資商品であれば仕組みやリスク、運用実績、運用会社など詳細な情報が公開されています。

たとえ著名人の名前や顔が使われていても、充分な情報が得られない投資話を鵜呑みにしてはいけません。手軽に投資を始められるアプリやツールも増えていますが、必ず公式サイトの情報を確認してから利用しましょう。

ほかにもある!SNSを使った詐欺の種類一覧

SNSを使った詐欺は投資以外にもあります。ここでは、一覧と特徴をまとめました。

  1. ロマンス詐欺
  2. なりすまし詐欺
  3. 副業詐欺
  4. フィッシング詐欺
  5. チケット詐欺

それぞれ詳しく解説します。

1.ロマンス詐欺

SNSやマッチングアプリなどで出会った相手に、結婚や恋愛関係を装って金銭をだまし取る手口です。信頼関係を築いてから金銭を要求するため、被害者が詐欺だと気づかず、いつのまにか大きな金額を騙し取られたというケースも少なくありません。

会ったことがない相手からの金銭的要求には、応じないようにしましょう。甘い言葉に流されず、実際に会って相手の人柄や環境を確認することが大切です。

2.なりすまし詐欺

SNS上で他人になりすまし、信頼関係を悪用して金銭を要求したり、個人情報を聞き出したりする手口です。有名企業やインフルエンサーの偽アカウントを作ってプレゼントキャンペーンを装い、個人情報を騙し取る手口もあります。

たとえば、友人や家族になりすまして「急にお金が必要になった」とメッセージを送ってくるケースがあります。少しでも相手の言葉に疑問を持ったら電話やメールを使い、本人に直接確認しましょう。

3.副業詐欺

「簡単に稼げる」「在宅で高収入」など、甘い言葉でターゲットを誘い込む手口です。SNS上で魅力的な副業の広告を出し、興味を示した人に連絡を取ります。しかし具体的な仕事内容は説明されず、まずは「情報料」や「登録料」として金銭を要求してきます。

このような場合は支払っても稼げず、連絡が取れなくなるケースがほとんどです。「楽して稼げる」という甘い言葉に惑わされず、冷静に判断しましょう。

4.フィッシング詐欺

偽のWebサイトやメールを作成し、個人情報を騙し取る手口です。SNSを通じて偽のWebサイトやアプリへ誘導し、個人情報やクレジットカード情報を盗み取ろうとします。たとえば、有名企業や銀行を装って「アカウントの再認証が必要」「セキュリティ上の問題が発生」などとメッセージを送り、記載したリンクをクリックさせようとしてくるのです。

しかし、基本的に企業がメールで個人情報を求めることはありません。不審な点があれば直接企業に確認しましょう。

5.チケット詐欺

チケット詐欺は、SNS上で人気イベントのチケットを格安で販売するなどと偽り、代金を騙し取る手口です。詐欺師は「急用で行けなくなった」「値段は相談に応じる」などと魅力的な条件を提示しますが、実際に振り込んでもチケットが送られてこない、または偽造チケットが送られてきます。

チケットを不正に転売するのは違法行為です。必ず信頼できる公式サイトから購入しましょう。

悪質な詐欺に勧誘されたら?最適な断り方

詐欺師は言葉巧みにターゲットを騙そうとしてきます。実際に美味しい言葉で誘われたら、その気になってしまうかもしれません。ではどのように断ればよいのでしょうか。

おすすめは「無視」することです。気になって一言でも返信すれば、相手は「誘い出せた」と思って勧誘がエスカレートする恐れがあります。魅力を感じてもすぐに返信せず、WebやSNSを使って情報を集めましょう。

メッセージに企業名が記載されていれば、実在するか確認できます。提案内容を検索エンジンで調べてみるのもよいでしょう。

知らない人からではなく、友人や知人から誘われた場合は断りにくいかもしれません。しかし、自分に必要のない話はきっぱり断る意思が大切です。

まとめ

さまざまな種類がある詐欺ですが、これからも次々と新しい手口を使って狙ってくるでしょう。被害に遭わないためには、お金やネットに関するリテラシーと冷静な判断力が必要です。少しでも怪しいと感じたら、焦って決断しないようにしましょう。

***

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この記事を書いた人
佐藤 なおか

佐藤 なおか

移住により新潟で活動するWebライター
趣味は飲み歩き(ビール好き)とドライブ

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