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【4】苦境の航空業界~客室乗務員やグランドスタッフを目指す学生たちの就活事情~

2021.08.04 (最終更新:2021.08.30) 記事 学科特化情報

連載withコロナ・afterコロナの就職活動最前線

2020年、新型コロナウイルス感染症の拡大によって一変した就職活動。翻弄された学生たちや特に多大な影響を受けた業界の様子、afterコロナに向けた展望まで、就活支援や企業の社員研修に精通した川口先生が最前線からレポートします。

皆さん、こんにちは。
連日、猛暑が続いておりますが、いかがお過ごしでしょうか。

東京オリンピックがついに開幕しました。
本来でしたら、客室乗務員グランドスタッフを目指す学生たちにとって、かつてないほどの採用市場であったに違いありません。
航空会社といえば、学生の人気企業の上位にランキングされる常連でもありましたが、コロナ禍で最も影響を受けた業界のひとつでもあります。
今回は、客室乗務員やグランドスタッフを目指す学生たちの就活事情をお届けしたいと思います。

2021新卒 夢をあきらめなかった卒業生たち

今春学校を羽ばたき、立派な社会人となった教え子たちと

2020年のコロナ禍、ANA・JAL国内大手2社の客室乗務員の採用が選考途中で中止になったのを始め、グランドスタッフの会社も次々と採用取りやめになりました。

学生たちは、CAやグランドスタッフになるという幼い頃からの夢を叶えるため、留学に行ったり、面接練習に励んだり、英会話スクールに通ったり、日々努力を重ねてきました。
それが採用中止となって、挑戦する機会さえ失ってしまったのです。
選考途中で中止になった無念は計り知れません。

CAやグランドスタッフを志しながら他の職種への就職へと方向転換せざるをえない状況で就職を決めた4人の卒業生のエピソードを紹介します。

1人目は車のディーラーの中古車販売の会社に内定しました。
そこで、営業・企画を担当しています。
決めた理由は、「CAになるのが夢であるため、それまでの間、いろいろな業務で経験を積みたい」と正直に面接で話したところ、社長が「夢を応援する」と言ってくれたこと。
通常、このようなことを言ったら合格しないであろうところ、その会社は社員の夢を応援する社風とのことでした。
いくつか他業種にも内定していましたが、自分の夢を応援してくれると言ってくれる会社に決めました。

2人目は大手英会話スクールの講師に内定しました。
将来、外資系CAを目指しており、英語力をさらにアップさせたいという意思から決めました。

3人目は天皇陛下も宿泊される老舗大手ホテルのフロントに内定しました。
そこで、接客・ホスピタリティを磨き、将来グランドスタッフになるための基盤を作りたいと話しています。

4人目は新幹線パーサーに内定し、4月から東京・大阪間を1日3往復、ワゴンサービスで接客しています。
先月の大雨による熱海での災害時、ちょうど独り立ちをしたばかりの彼女から、「約7時間も車内で止まったままお客様対応に追われ、泣きたくなった」と連絡がありました。
ほかにも辞めたいと思うことは度々あったそうですが、「将来CAになるため、このくらいで辞めるわけにはいかない」と思いなおし、東京・大阪間を颯爽と駆け巡っています。

4人の共通点は、複数の業界を受けて内定をいくつかもらい、将来の既卒受験を見据えて、今の自分に合い、将来キャリアを活かせる会社を選んだことです。

2022新卒(大学4年生・専門学校2年生) 続く苦境も早めの切り替えを

就活生たち。コロナ禍の影響を大きく受けてしまいました。

今年も昨年に引き続き、ANA・JALの客室乗務員、グランドスタッフ、他国内航空会社とも採用が見送りになりました。

現在、航空系専門学校に通っている学生たちの就活はどうなっているのでしょうか。

専門学校は2年ないし3年の在学期間で、就活も入学して早々に取り組んでいく必要があります。

しかし、コロナ禍で採用がないということはわかっていても、エアライン業界に入る目的で専門学校を選んできているため、なかなか切り替えがうまくいかず、どのような業界を選んでいいのか、どんな仕事についたらいいのか分からないまま就活が始まってしまっているという学生が多いのが現実です。

その上、昨年はほぼオンライン授業で、2年生になった今も週2日しか学校に通っていないというような状況では、仲間や先生とも会えず相談もできないまま、まだ内定がないという学生もいます。

そのような状況でも、いち早く志望を切り替え、説明会やインターンシップに数多く参加した学生が内定をもらっています
やはり接客サービスをやりたいと希望する学生が多いため、内定先はリゾートホテル、旅館、小売販売、車のディーラーの受付や販売、博物館のアテンダント、エステ、歯科医院の受付等で決まっています。

2023新卒(大学3年生・専門1年生) 視野を広げておきましょう

まだ採用の発表はありませんが、今現場で働いている航空会社の社員や教え子の現状を見ていると、コロナ禍以前の航空業界に戻るのにはまだ相当な時間がかかると言わざるをえない状況です。

航空業界1本で絞るのではなく、さまざまな業種を調べてください。
まずは夏休みのインターンシップに参加することをお勧めします。

最後に

夢を持って入学してきたのにもかかわらず、チャンレンジすることもできないのは、大学生も専門学校生も同じです。
「何で私だけがこんな目に」という学生が全国にたくさんいます。

いつの日か本来の夢を叶えるため、全く違う仕事に就いたとしても、そこで自分ができることを精一杯やってみる
そうしているうちにキャリアが積み上がり、実績ができていきます。
そしてそれが将来の武器につながります。

「夢はあきらめなければ、必ず叶う。」

ポイント1.複数の業界を受けてみる。
ポイント2.既卒受験を視野に入れて会社を考える。
ポイント3.あきらめない

この記事を書いた人
川口 晴美先生

川口 晴美先生

元日本航空グランドスタッフ。在職14年の間、JAL「サービスの達人」社長賞や社内接客大賞「ホスピタリティ賞」受賞。全国各地の空港で指導教官として勤務。退職後、大学、専門学校の非常勤講師として客室乗務員やグランドスタッフを多数輩出。現在は、大学、専門学校(医療系、留学生)高校、NHK文化センターで教える。
オフィス川口を設立し、学生の就活サポート、各種検定、企業研修を手掛ける。サーティファイ認定会場。

オフィス川口HP
https://office-kawaguchi.jimdofree.com

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