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TOP教養その他先生がマスク着用で授業するデメリットとは?学生との信頼関係と学習効率を高める実践ステップ

先生がマスク着用で授業するデメリットとは?学生との信頼関係と学習効率を高める実践ステップ

2023.05.08 (最終更新:2026.06.05) その他 教務情報

社会全体でマスクを外すシーンが定着した現在も、体調管理や花粉症対策、あるいは日々の習慣として、マスクを着用して教壇に立つ先生は少なくありません。

日々の講義や実習に穴をあけられない教育者としての徹底した健康管理は素晴らしい反面、現場からは「マスク姿の授業がつづくことで、学生の意欲や実技の習得に影響が出ているのでは?」という懸念の声も聞かれます。

今回は、10代後半〜20代の学生を対象とする教育現場に即した「教員のマスク着用が学生に与えるデメリット」を整理し、マスクをつけた状態でも講義の満足度と学習効率を最大化するための具体的な実践ステップを解説します。

授業でマスクをつづける教員側の切実な背景

大学などの高等教育や専門教育の現場では、カリキュラムや実習スケジュールが非常にタイトです。そのため、教壇に立つ側には以下のような現場ならではの理由があります。

  • カリキュラム・実習をストップできない: スケジュールが過密なため、「自分が感染症で休むと補講の調整が極めて難しい」という責任感から、年間を通して徹底した予防を行っている。
  • 業界ごとの衛生スタンダード: 医療・看護・調理・美容系の分野などでは、現場の衛生管理(マスク着用)の習慣をそのまま授業に持ち込んでいる。

このように、先生側にもプロとしての明確な意思や事情があるのが現状です。

教員のマスク着用が「学生」に与える3つのデメリット

高校を卒業したばかりの若者から、学び直しを行う社会人まで、多様な大人が集まる教室。ここで先生がマスクをつけつづけることには、以下のような特有のデメリットが生じます。

1. 実技指導(手本)における「情報量の欠落」

特に言葉のニュアンス、発声、表情筋の使い方が重要となる分野(表現系・語学・接客ビジネス・航空業界など)において、先生の口元が見えないことは大きな痛手です。学生は「細かな口の形」や「発音の息遣い」といった微細な視覚情報を得られないため、技術の習得効率が落ちてしまいます。

2. 「心理的距離」が縮まらず、モチベーションが低下する

学生は将来の進路や就職、課題の多さにシビアな不安を抱えています。教員の顔(特に口元の笑顔)が見えないと、学生は無意識のうちに「話しかけにくい」という壁を感じがちです。信頼関係(ラポール)が築きにくくなり、学生が発する小さなSOSやサインへの気づきが遅れる原因にもなります。

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3. 就職活動に必要な「ノンバーバル(非言語)マナー」の説得力が薄れる

面接指導やビジネスマナーの授業において、「第一印象は笑顔(口角の上げ方)が大切」「発声は明瞭に」と指導する際、教員自らがマスクで顔を隠していると、指導の説得力が半減してしまいます。学生にとって、教員は「業界の先輩(ロールモデル)」であるため、お手本としての視覚効果が失われるのは大きな損失です。

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マスク着用時でも学生の心を掴む「4つの実践ステップ」

体調管理や業界の都合で「どうしてもマスクを外せない」というシーンもあるはずです。大切なのは、「マスクによる情報の欠落を、他のアプローチでどう補うか」です。学生の満足度を落とさないための4つのステップを実践してみましょう。

  1. 最初の5分(ガイダンス)だけマスクを外して挨拶する
  2. 声のトーンを「1音高く」し、重要箇所は2回繰り返す
  3. 目元の表情と「オープンなジェスチャー」を意識す
  4. 発音・表情の指導時は「シールドやデジタル」を併用する

順番に詳しく解説していきます。

ステップ 1:最初の5分(ガイダンス)だけマスクを外して挨拶する

人間は、一度相手の「素顔(全形)」を認識すると、その後マスクをつけても脳内で表情を補完できるようになります。授業の冒頭、またはオリエンテーションの数分間だけ「体調管理のため、ここからはマスクを着用して講義しますね」と素顔で一言添えるだけで、学生が抱く心理的障壁は劇的に下がります。

ステップ 2:声のトーンを「1音高く」し、重要箇所は2回繰り返す

不織布マスクは高音域を遮断し、声をこもらせます。大人数の講義室や機材の音が響く実習室では、普段より「1音高いトーン」を意識し、母音(あ・い・う・え・お)をはっきりと発音しましょう。また、重要な指示や専門用語は「2回繰り返す」「板書やスライドに必ず文字で残す」ことで、聞き取りのストレスをなくします。

ステップ 3:目元の表情と「オープンなジェスチャー」を意識する

学生は先生の「目元」から機嫌や熱量を読み取ろうとします。話しかけやすい雰囲気を出すために、アイコンタクトの回数を増やし、目元を意識的に緩めましょう。また、腕組みなどのクローズドな姿勢は避け、手元の身振り(ジェスチャー)を大きくして「オープンな姿勢」を示すことが大切です。

ステップ 4:発音・表情の指導時は「シールドやデジタル」を併用する

口元の動きを見せることが不可欠な授業(発音、接客スマイル指導など)では、その時間だけ「マウスシールド」や「透明マスク」に切り替える工夫を。あるいは、あらかじめ自分の口元の動きをスマートフォン等で録画しておき、教室のプロジェクターで動画として学生に見せるという、デジタルを活用した補完も今の時代非常に効果的です。

まとめ:求められるのは、教育者としての「プロの配慮」

高い目的意識(プロになること、資格を取ること)を持って通っている学生たちは、教員の指導を非常にシビアに評価しています。だからこそ、先生がマスクをつづけることに対して「話しかけにくい」と感じたり、「授業の質」に物足りなさを覚えたりすることがあります。

しかし、先生が健康を守ることは、結果として休講を防ぎ、学生の不利益を防ぐことに繋がります。

「マスクをしているからこそ、板書を丁寧にしよう」「最初の5分だけは素顔で信頼関係を作ろう」という、教育者としてのひと工夫と歩み寄りがあれば、マスクの壁を越えて、学生を次のステップへと導く強力な信頼関係を築くことができるはずです。

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この記事を書いた人
株式会社ウイネット

株式会社ウイネット

「ウイナレッジ」を運営する教育専門出版社。
30年以上にわたり、全国の専門学校、大学、職業訓練校へ教材を提供してきた知見を活かし、教職員の皆様に役立つ実務ノウハウを発信しています。
[公式HP:https://www.wenet.co.jp/]

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