先生のもとには、学校側から重要書類や回覧書類などたくさんのプリントが配布されます。
また、先生がよりわかりやすい授業をするためにプリントを作成することもあるでしょう。
どんどん溜まっていくプリントは、どのように管理すればよいのでしょうか。
本記事では、先生が効率的に整理できるようになるヒントとして、「プリントを管理する方法」や「あると便利なプリント管理アイテム」を紹介します。
目次
たくさんの紙が先生の仕事を妨げている
世の中ではペーパーレス化が徐々に進み、紙を保管する機会も減ってきていますが、この流れにあまり乗り切れていないのが教育の現場です。
小学校から高校まで「1人1台端末」が導入されたので、学校業界全体でプリントを配る機会が減るものと予想されましたが、なかなかそう事は進んでいないのです。
学生たちが行うテストは、紙を活用することが多いものの1つです。
ほかにも学生たちの学習の理解を深めるために適宜用意するプリントなどもあるでしょう。
稟議書などの重要書類や、「見た」証拠を残したい回覧書類、それ以外の連絡などでも、未だに紙を使用する仕組みが残っている学校が多くあります。
また、学校という場所においては、各家庭の通信環境・機器の差で学生や保護者が受け取る情報に差があってはいけません。
環境が整っていない家庭の学生が多い学校では、電子媒体による情報共有の仕組みが整わず、学生や保護者とのやり取りは紙媒体を用いるケースもあるのです。
それらの結果、先生のデスクや棚にたくさんのプリント類がたまりやすい現状が、多くの学校で未だに続いています。
できる先生のデスクは綺麗
仕事ができる人のデスクは片付いているとよくいわれますが、先生も同じです。
プリントがたまりやすい環境下にあっても、できる先生のデスクは綺麗に片付いています。
デスクの上にたくさんのプリントがあると、大切な書類をすぐ見つけることができません。
コクヨ株式会社が行った調査によると、書類探しに費やす時間は1日約20分、年間約80時間にのぼるそうです。
この時間を削減できれば、仕事をより効率的に終わらせることができます。
トヨタ自動車株式会社は「トヨタ式5S(整理・整頓・清掃・清潔・躾)」を徹底し、ものを探す時間をなくして業務の効率化を実現させているそうです。
「できる先生」になるためにも、デスクに溜まるプリントの管理方法を考えていきましょう。
こちらもおすすめ
プリント管理の方法
毎日たくさん扱うプリントは、しっかり管理していれば、探す手間が省けます。
ここでは、配布されたプリントの管理方法を見ていきましょう。
種類別に仕分け
プリントの仕分けをするための区分を決めておきましょう。
すると、それに従うだけでいいので仕分けが楽になります。
おすすめは「重要度」「緊急性」「使用頻度」の3点を基準にして仕分ける方法です。
まず、プリントが配布されたらすぐに軽く目を通し、次の4種類に仕分けします。
- 重要度も緊急性も高いもの
- 重要ではないが緊急性のあるもの
- 重要だが緊急性のないもの
- 何度も使うもの(使用頻度が高い)
この4種類について、次から詳しく見ていきましょう。
重要度も緊急性も高いもの
学校説明会や入学試験の実施要項などは、事前に配布されます。
先生はこれらを当日までにしっかりと読み込み、自分の役割などを確認する必要があります。
さらに、これらは当日に何度も確認するプリントです。
不用意にどこかに置いてしまっては、あとで見つからずに困ってしまうでしょう。
このようなプリントは、緊急性も重要度も高く「すぐに使うもの」に分類できます。
重要ではないが緊急性のあるもの
たとえば、業者から頼まれた学生向けアンケートなどは、締め切りを守るためになるべく早く実施する必要があります。
また、あまり重要ではない会議の資料を、数日以内に作成することがあるかもしれません。
これらに関連するプリントを目につかないところへしまい込んでしまったら、そのままうっかり忘れてしまう可能性も。
このようなプリントは「重要ではないが緊急性のあるもの」に分類できます。
重要だが緊急性のないもの
学生の成績や保有資格などは、重要性が高く管理に注意が必要な個人情報ですが、緊急性はそう高くない場合が多いです。
そのため、それらが印刷されたプリントは厳重に保管しておく必要があります。
また、実施までにまだ時間がある検定試験の要項なども大切に保管しておくべきプリントでしょう。
このようなプリントは「重要だが緊急性のないもの」に分類できます。
何度も使うもの
たとえば次のようなプリントは、再確認することがよくあります。
- 学生名簿
- スケジュール
- 時間割
- カリキュラムやシラバス
これらは、緊急性が高いというよりは使用頻度が高いものです。
「何度も使うもの」に分類されるため、片付けやすく取り出しやすい場所に置いておくとよいでしょう。
レターボックスやバインダーで管理
プリントを種類別に仕分けたら、保管する方法を工夫しましょう。
4段のレターボックスを使って次のように仕分けると、楽に管理できます。
- 1段目:重要度も緊急性も高いもの
- 2段目:重要ではないが緊急性のあるもの
- 3段目:重要だが緊急性のないもの
- 4段目:何度も使うもの
プリントを受け取ったら、一読してどの段に入れるべきかを判断し、レターボックスに入れるだけです。
また、バインダーを使った保管もおすすめです。
特に「重要だが緊急性のないもの」に関しては、大きめのバインダーに綴じ込み、棚や引き出しに保管しておくのもよいでしょう。
あると便利なプリント管理アイテム
道具は仕事効率化の強い味方です。
プリントを管理する便利なアイテムを適切に取り入れ、スッキリと整理整頓された状態を目指しましょう。
クリアファイル
プリントをクリアファイルに入れて人に渡したり、逆に自分がファイルごと受け取ったりすることもあります。
無色透明のクリアファイルはよく使いますので、たくさん持っていると重宝します。
また、一時的な保管にも便利です。
行事や使用クラスごとにまとめて保管すると、デスクの上がスッキリしますよ。
ファイルボックス
プリントを一時的に保管するクリアファイルは、ファイルボックスに立てて入れるとよいでしょう。
プリント類は重ねてしまうと、途端に取り出しにくくなります。
積み重なったプリントの山の中から1枚を探しているうちに、山が崩れてほかのプリントまでバラバラになってしまった……。
そんな悲劇を起こさないためにも、立てて収納しましょう。
ファイルボックスは、デスクの上に置くだけでなく大きな引き出しにも入りますし、形と色をそろえれば棚に複数配置してもスッキリと綺麗に見えます。
付箋・インデックス付きクリップ
数枚のプリントを管理するなら付箋やインデックス付きのクリップが便利です。
クリップと付箋やインデックスが一体化したこのアイテムに、どのような書類なのか直接書き込むことができます。
ファイルボックスなどに立てて収納していても、どのような書類なのかが一目瞭然です。
プリントはどのくらいの期間保管しておく?
どんなにスッキリ収納しても、処分しなければプリントは溜まる一方……。
どのくらいの期間保管するのか悩むところですね。
ここでは、保管の期間や廃棄の方法について考えてみましょう。
不要なプリントはすぐに捨てる
重要書類は学校の規定で保管期間が定められていることでしょう。
保管が必要か判断に迷うのは、自分の裁量で廃棄を決めることができるプリントですよね。
プリントを廃棄する基準は「自分にとって不要な内容かどうか」です。
学科や専攻によって学習内容が異なる専門学校では、自分とは関係がない分野のプリントは保管不要であることがほとんどでしょう。
「自分にとって不要なプリントかどうか」という基準に則って管理を徹底すれば、溜まっていくプリントに振り回されずにすみます。
迷ったらデータ化して廃棄
「データ化」といっても、難しい機材を使うわけではありません。
スマホやタブレットで簡単にデータ化できます。
廃棄してよいか迷ったら、スマホのカメラでプリントを撮影するだけです。
撮影した画像を保存しておけば、プリントは廃棄できます。
保存しておく画像は、プライベートのものと混ざらないように、フォルダを分けて整理しておくとよいでしょう。
まとめ
学校現場でも、デジタル化は徐々に進んでいます。
しかし、業務の特性上、プリントがなくなることはないでしょう。
本記事ではプリント管理の方法と、あると便利なプリント管理アイテムをご紹介しました。
プリントを管理するコツは、重要度・緊急性・使用頻度の3点の基準でプリントを仕分けることです。
仕分けたら、クリアファイルやファイルボックスに分けて保管しましょう。
業務効率化のために、プリント管理のコツを身につけられるとよいですね。
\ぜひ投票お願いします/
株式会社ウイネット
ウイナレッジを運営している出版社。
全国の専門学校、大学、職業訓練校、PCスクール等教育機関向けに教材を制作・販売しています。