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TOP教養スキルアップ人間関係がぎくしゃくするたった一つの原因とは

人間関係がぎくしゃくするたった一つの原因とは

2024.02.26 (最終更新:2024.03.27) スキルアップ 教務情報

連載大原先生の学生指導のすゝめ

動機づけ教育プログラム「実践行動学」を開発する「実践行動学研究所」大原専務理事の学生指導のすゝめ。 学習塾での指導歴25年の大原先生が、実例を用いて学生への接し方をお伝えするシリーズです。 テンポのよいユニークな文章は、一度読んだらハマること間違いなし。

プライベートでも仕事でも、人間関係の悩みはつきないものですね。特に先生は、学生、保護者、職場の先生同士など、関わる人の数も多く、人間関係に振り回されてしまうことがあるのではないでしょうか。

人間関係がこじれてしまう原因を知れたら、悩みが少し解消するかもしれません。

今回は、そんな『人間関係がぎくしゃくする原因』について、実践行動学研究所 大原幸夫専務理事から寄稿していただきました。

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人間関係の悩みを減らす方法

「嫌われる勇気」という書籍が数年前に大ヒットしましたが、そこで一躍注目を浴びたのがアドラー心理学。

アドラーは「すべての悩みは人間関係の悩み」と言っています
人間関係の悩みは一長一短には解決できないので、私たちの人生から悩み事が消えることはなさそうです。
(だからこそ味わい深いといえるのかもしれませんが…)

【参考】
著: 岸見一郎、 古賀史健「嫌われる勇気」 (ダイヤモンド社、2013年)

人間関係の問題はさまざまな要因が絡み合っているため、特効薬はありません。けど、こんなことを言う人もいます。

「人間関係がぎくしゃくする原因はたった一つ」なのだと。

であるならば、その原因に気を付けることで、人間関係の悩みを格段に減らせるはずです。

これはものすごく役立つ知恵に違いない!!
(現に私は、この知恵を重宝に活用させてもらっています)

ということで、今日はその「たったひとつの原因」についてお話させていただきます。

「役割期待のズレ」とは?

人間関係がぎくしゃくする、たった一つのその原因とは、

『役割期待のズレ』

めちゃくちゃシンプル。そして、どんな人間関係にも当てはまります。

例えば夫婦関係で、女性が持つ不満の断トツ第1位は「夫が話を聞いてくれないこと」だそうですが、一方の夫にしてみたら「いやいや、聞いてるやないかーい!」となることが多い。

どうして食い違うのかというと、その原因が「役割期待のズレ」なのです

女性は、ただ共感的に話を聞いてほしい。(夫にその役割を期待している)
「大変だったね、がんばったね」とねぎらってほしい。

けど男性はつい問題解決モードになって、「そういうときはこうすればいい」とか言っちゃうわけです。
(それが期待に応えることだと思っている)

すると女性は「全然聞いてもらっている気がしないし、もう話したくないわ!」ということになってしまう。そういうこと、ありませんか?(苦笑)

解決方法は「率直さ」にあり

解決方法は、至って単純。

妻は夫に「どんなふうに話を聞いてほしいのか」を率直に伝え、夫はその要望に「応えられるかどうか」を、これまた率直に答える

もしも無理そうなときはそう伝え、互いに納得できそうな役割期待のラインを話し合う。

少し勇気がいりますし、話し合いには時間がかかるかもしれません。
でも、その時間そのものが、人間関係を豊かにするともいえます。

ズレを修正する3つのポイント

最後に、ズレを修正する際のポイントについてお伝えします。

1.役割期待が完全に一致することはないと思っておく

役割期待が相手と完全に一致することはないと思っておきましょう。だから、自分も相手も悪者にしないように心がけましょう。

2.相手に受け取ってもらえるように話す

率直に言う、かつ不満をぶつけるような言い方はしない。これが難しいわけですな(汗)。

「アサーティブ・コミュニケーション※」というやつです。頭に血が上った状態で話さないようにしましょう。

※アサーティブ・コミュニケーション
相手を尊重しつつ、自分の意見や主張を正確に伝えるコミュニケーション方法のこと。

3.互いの納得感に耳を澄ます

一方に我慢を強いるような結論だと、すぐにまたぎくしゃくします。願いが100%叶わずとも、双方が納得するゴールを目指しましょう

今回は夫婦関係を例に話してきましたが、仕事上の関係でも、先生と学生の関係でも基本的には同じです。

もしもぎくしゃくしている人がいるなら、互いの役割期待にズレがないか、勇気を出して話し合ってみてはいかがでしょうか。

※この記事は、実践行動学研究所のメールマガジン「しなやかな心と学ぶ力が育つメルマガ Colorful Times」206号を再編集したものです。

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この記事を書いた人
大原 幸夫

大原 幸夫

一般社団法人実践行動学研究所 専務理事
学習塾に25年勤務。その後小~中学校向けのワークショップの開発、及びファシリテーターの育成に従事している。またコーチング研修等の講師・講演を行う専門家でもある。

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