大谷翔平選手が活用していることで注目が集まっているマンダラチャート。目標達成の手助けになると話題ですが、具体的にどのようなツールなのでしょうか。
本記事では、マンダラチャートを活用するメリットや作り方、成功のポイントを詳しく解説します。理想の自分を実現するサポーターとして、ぜひ活用してみてくださいね。
※「マンダラチャート」は、一般社団法人マンダラチャート協会の登録商標です。
目次
マンダラチャート(目標達成シート)とは?
ここでは、マンダラチャートがどのようなツールかについて解説します。
- 目標達成に役立つツール
- マインドマップとの違い
- マンダラチャートの作成例
- テンプレートやアプリを活用しよう
それぞれ解説します。
1.目標達成に役立つツール
マンダラチャートは、目標達成のための方法やアイデアを洗い出すのに役立つツールです。3×3のマスを9つ使い、中央に目標、周囲のマスに行動やアイデアを書き込むことで、ビジョンの明確化や具体的な行動計画を立てていきます。
作成する表が仏教の曼荼羅(まんだら)模様のように見えることから、マンダラチャートの名称がつきました。
2.マインドマップとの違い
目標達成に役立つツールと聞くと、マインドマップを思い浮かべる先生もいるでしょう。どちらも最初にテーマを決めて、アイデアや発想を膨らませる点では共通しています。しかし、構成や用途に違いがあります。
マンダラチャートは限定された数のマスで構成されますが、マインドマップは制限なく放射線状にアイデアを広げていくのが特徴です。
また、目標達成までの道筋を可視化するマンダラチャートに対して、マインドマップはマニュアル作成や会議の議事録作成などにも利用されます。具体的な目標を持つ場合はマンダラチャート、自由に発想を膨らませたい場合はマインドマップを使うとよいでしょう。
3.マンダラチャートの作成例
マンダラチャートは近年、大谷翔平選手が学生時代に活用していたというエピソードが紹介されたことで話題となりました。実際のシートが下記です。
一番中央には「ドラ1・8球団」と記載されています。当時、大谷翔平選手は「8球団からドラフト1位指名をもらう」ことを目標に掲げたようです。そして達成に必要な要素を8つに分解し、さらに具体的に起こすべき行動を64個書き出しました。
そして現在、大谷翔平選手は今や日本だけでなく、世界で活躍する野球選手として活動されています。
4.テンプレートやアプリを活用しよう
マンダラチャートは3×3のマスを9つ、合計81マスで構成されますが、最初にマスを用意するのが面倒ですよね。そこでおすすめが、テンプレートやアプリの活用です。一般社団法人マンダラチャート協会では、テンプレートやアプリを提供しています。どちらも無料で利用できるので、使ってみてはいかがでしょうか。
マンダラチャートを活用する5つのメリット
目標達成にマンダラチャートを活用する主なメリットは5つあります。
- 目標達成までのプロセスを可視化できる
- 新しいアイデアを生み出すきっかけになる
- 抜け漏れを防止できる
- 思考を整理できる
- 他者と意見共有しやすい
それぞれ見ていきましょう。
1.目標達成までのプロセスを可視化できる
頭の中で漠然と目標を決めても、何から行動するべきか曖昧になりがちです。マンダラチャートに書き込むことで、達成に必要なプロセスを可視化できます。起こすべき行動やアクションが明確になるため、優先順位もつけやすいでしょう。
部屋の見える場所に貼ったり、メモ帳や鞄に入れて持ち歩いたりするのもおすすめ。常に確認できるようにしておけば、モチベーションも維持しやすくなります。
2.新しいアイデアを生み出すきっかけになる
マンダラチャートは、一つの目標に対して8つのテーマと64個のアイデアを出す必要があります。マスを一つずつ埋めていくことで、漠然とした思考も整理できるでしょう。結果、今まで眠っていたアイデアや発想が出てくる可能性を秘めています。
3.抜け漏れを防止できる
やるべきことを頭の中だけで考えようとすると、どうしても抜け漏れが生じやすくなります。マンダラチャートは81マスすべて埋める必要があり、細かいタスクまで洗い出せるので抜け漏れを防げるでしょう。目標達成に必要な施策の質も高くなります。
4.思考を整理できる
「シンプルなことを複雑に考えすぎていた」「いろいろ考えるうちに何から手をつけるべきかわからなくなってしまった」などの経験はありませんか?
考えを可視化できるマンダラチャートは、思考を整理するためにも役立ちます。現時点でできている部分と、できていない部分も把握しやすくなるでしょう。結果的に、次に起こすべき行動が明確になります。
5.他者と意見共有しやすい
他者と意見を共有しやすいのもメリットです。マンダラチャートをチームで作成すれば具体的な行動も共有できるため、目標に向けての取り組みも進めやすいでしょう。各自で作成して見せあい、意見交換することで新たなアイデアが生まれるケースもあります。
マンダラチャートの欠点と対処法
マンダラチャートは目標達成のために有効なツールですが、欠点といえる部分もあります。対処法と併せて解説します。
すべてのマスを埋める必要がある
マンダラチャートは、81マスをすべて埋めなければなりません。取り組みたい分野に関する知識が不足していると思うようにアイデアが浮かばず、マスを埋められない可能性があります。だからといって、適当に埋めるとマンダラチャートの質が下がる恐れも。
埋めるのが難しいマスは、仮で「○○するには?」と質問形式で書いておくと、あとでアイデアが生まれやすくなるでしょう。目標に関連する分野の知識を深める、周囲にアドバイスを求めるのも一つの方法です。
要素が9つ以上だと活用が難しい
マンダラチャートは中心に目標を書き、周囲8マスに必要な要素を書きます。マスの数は限られているため、要素が9つ以上あると活用が難しいといえるでしょう。9つ以上あっても優先順位を明確にして残りを切り捨てる必要があります。
優先順位がつけられない場合はアイデアをうまく整理できず、作成を後悔するケースも。9つ以上の要素がある目標を設定したい場合は、制限がないマインドマップの活用がおすすめです。
マンダラチャートの作り方とコツ
マンダラチャートは、がむしゃらにマスを埋めればよいわけではありません。ここでは作り方とコツを解説します。
- 達成したい目標を決める
- 達成に必要な8要素を考える
- 各要素に必要な取り組みを考える
- 設定した取り組みを実行していく
作成時の参考にしてください。
1.達成したい目標を決める
まずは達成したい目標を一つ設定し、中央のマスに記入しましょう。ポイントは、なるべく具体的な目標にすること。すべてのマスは中心の目標から派生していくので、抽象的だとマスを埋めにくくなります。
たとえば「貯金を頑張る」ではなく「車購入のために100万円貯金する」などです。数値化できそうな目標は、数値も入れると具体性が増すでしょう。
2.達成に必要な8要素を考える
次に書いた目標の周囲8マスに、達成に必要なテーマを記入します。これが「基礎思考」と呼ばれる部分で、目標達成に大きな影響を与える部分です。
各要素が重複しないように注意しましょう。記入できたら、8つの要素を周囲にあるマスの中心にそれぞれ転記します。
3.各要素に必要な取り組みを考える
転記したら、8つの要素を達成するために必要な行動やアイデアを記入していきます。これが「実践思考」と呼ばれ、基礎思考に沿って具体的な行動や施策を定めた部分です。
記入する順番に決まりはありません。自分が埋めやすいと思う部分から順に埋めていきましょう。「達成のために、どのような行動を起こすべきか」と、自分に問いかけながら作成するとマスを埋めやすいですよ。どうしても埋まらない場合は、目標の見直しも視野に入れましょう。
4.設定した取り組みを実行していく
すべてのマスを埋めたら、設定した行動やアイデアを実行していきます。日々アクションを起こしていくことで、徐々に目標へ近づいていることが実感できるでしょう。
マンダラチャートで設定した目標を達成する2つのポイント
作成するだけで満足しては、目標を達成できません。大切なのは作成してからです。ここでは、達成するためのポイントを2つ紹介します。
行動計画表を作成する
マンダラチャートが完成したら、実践するための計画表を作成しましょう。いつまでに達成したいのか、そのためにはいつから行動を始めるべきなのかなど、具体的な日時を設定することで計画倒れを防ぐ効果があります。達成に向けてのモチベーションも維持しやすくなるでしょう。併せて優先順位も決めておくことで、行動に迷いがなくなります。
振り返りを欠かさない
行動したら、振り返りを忘れないようにしましょう。マンダラチャートで設定したものの、実践したら不備があったり間違いに気づいたりするケースもあります。思ったより効果がなかったと感じるケースもあれば、想像以上の結果に繋がるケースも。
振り返って軌道修正していけば、より効率的に目標達成へ向けて進めるでしょう。別のマンダラチャートを作成する際の参考にもなります。
まとめ
新しい年を迎え、心新たに目標を立てる先生は多いですが、気づくと忘れてしまうもの。
そこで活用したいのが、マンダラチャートです。達成までのプロセスを可視化すれば起こすべき行動を把握でき、達成に大きく近づけるでしょう。思考の整理にも便利なので、ぜひ活用してみてくださいね。
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佐藤 なおか
移住により新潟で活動するWebライター
趣味は飲み歩き(ビール好き)とドライブ